『るろうに剣心 伝説の最期編』ネタバレの詳しいあらすじ(改訂・再掲) | アンパンマン先生の映画講座

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 2022年9月9日に「金曜ロードショー」で『るろうに剣心・伝説の最期編』が放映されるので、参考に2021年4月に掲載した「ネタバレの詳しいあらすじ」を再掲載する。

監督:大友啓史  2014年

主な登場人物(俳優)役柄

【剣心の仲間】

緋村剣心(佐藤健)かつて人斬り抜刀斎として恐れられた伝説の刺客。

神谷薫(武井咲)神谷活心流道場師範代の若い女性。

明神弥彦(田中偉登)神谷道場の門下生の少年。

相楽左之助(青木崇高)剣心の仲間。喧嘩屋。

高荷恵(蒼井優)神谷道場に居候している女医。

比古清十郎(福山雅治)剣心の師匠。飛天御剣流。

【明治政府関係者】

斎藤一(江口洋介)明治政府の警官。

伊藤博文(小澤征悦)暗殺された大久保の代わりの明治政府内務卿。

川路利良(小市慢太郎)初代大警視(警視総監)

【葵屋関係者】

柏崎念至(田中泯)元隠密御庭番・京都探索方。葵屋の主人。

巻町操(土屋太鳳)葵屋に引き取られた孤児。隠密御庭番の使い手。

四乃森蒼紫(伊勢谷友介)御庭番衆最後の御頭。

【志々雄関係者】

志々雄真実(藤原竜也)明治政府打倒と日本征服をもくろむ「志々雄一派」の指導者。

瀬田宗次郎(神木隆之介)政府要人暗殺を目的とした精鋭部隊「十本刀」の一人。

佐渡島方治(滝藤賢一)志々雄の参謀で、頭脳明晰であり実務能力に長けている。

駒形由美(高橋メアリージュン)志々雄の愛人兼世話役を務める妖艶な美女。

悠久山安慈(丸山智己)政府要人暗殺を目的とした精鋭部隊「十本刀」の一人。

 

 (タイトル『るろうに剣心 伝説の最期編』)

 少年が、そこら中に散らばる死体の墓を作り続けていた。そこに比古清十郎が現れて「なぜ人買いや野盗の墓を作るのか?」と尋ねる。少年は「死ねば皆同じ」と答える。比古は少年の名前を聞くと、「心太」だった。比古は「優しすぎて、剣客にはそぐわんな。お前は今日から「剣心」と名乗れ。お前に、俺の剣を教えてやる」と弟子にする。

 少年時代の夢を見ていた剣心は目を覚まし、薫の事を思い出して慌てて外に飛び出す。そこは山奥で、剣心の師匠・比古清十郎がいた。比古は、薪にする流木を拾いに海岸に行ったら、剣心と刀を拾ったと言う。剣心は他に打ち上げられていた者がいなかったか聞くが、比古は剣心が丸3日眠っており、今さら浜辺に行っても生きている保証は無いと聞かされる。剣心は、比古に飛天御剣流の「奥義」を伝授して欲しいと願い出る。剣心は「拙者には倒さねばならぬ相手がいる。拙者の跡を継ぎ、影の人斬りとなった志々雄真実が国を脅かしています。奴が国を盗れば、多くの人が苦しむことになる」と頼む。比古は了承する。

 浦賀に志々雄真実の乗った巨大甲鉄艦「煉獄」が姿を現し、陸の村に向かって大砲を放つ。

東京警視本署。川路警視総監は、甲鉄艦の狙いや外国が後ろ盾になっていないか、資金源、黒幕などを調べるように命じるが、志々雄の仕業かと心配する。

 志々雄は「恐怖に訴える方が、友好に訴えるより、多くの利点がある」と言う、ペリーの言葉を基に  上陸準備を佐渡島に命じる。志々雄は「国盗り開始」を宣言する。

 行方不明の剣心と薫を、左之助と弥彦が心配していた。蒼紫との死闘を繰り広げた柏崎は、一命はとりとめたが、意識は戻らないままだった。柏崎を斬った蒼紫の姿を目撃した操は、怒りをあらわにして「もはやあの男は、倒すべき私らの敵」と言い放つ。

 剣心は、比古と飛天御剣流の厳しい修行に励む。

 志々雄は地元の漁師から、剣心が生きているとの情報を掴む。志々雄は内務卿・伊藤博文ら政府重役の面々を呼び出し、「煉獄」の目の前の海岸で会食をする。志々雄の伊藤博文に対する失礼な態度に対し、1人の大臣が注意すると、志々雄の手下にあっさりと殺される。その光景を見た警官隊と志々雄の手下達が一触即発の事態になるが、伊藤が「座れ!」と一喝してその場を収める。

 伊藤は大臣の死因を「世間には持病により急死したと伝えろ」と川路に命令する。志々雄は「政府にとってまずいことはなんでも闇に葬る。それが政治というものだ。俺を焼いたのも政治ってわけか?」と突っかかる。伊藤は「話にならんな」と言って席を立つが、その直後に志々雄の手下が警官隊を次々と惨殺する。志々雄は体の発汗作用の組織が破壊され、発汗による体温の調節が出来なくなり、生きていられるはずがない高温を体に宿していると言う。

 志々雄は「命が惜しければ剣心を探し出し、民衆の前でさらし首にしろ」と伊藤に命令する。さらに「お前ら維新政府は自らの悪行を隠蔽し、この明治日本こそ理想の国だと民衆を欺こうとしている。こんなことが許されると思うか!」と言い、志々雄が剣を振ると、高体温により剣は炎を吹き出す。「あいつと共に、お前らの悪行の全てを民の前にさらけ出せ」と命じる。

 政府は人相書きを張り出し、剣心を「国賊」として全国に指名手配する。東京警視本署で斎藤は、剣心に志々雄殺しを命じておきながら、志々雄の言いなりになって指名手配する事に激怒し、川路に「政府の高官連中は武士の誇りを忘れたようだな」と言い放つ。

 京都の「葵屋」にも剣心が指名手配された情報が入る。弥彦は剣心が生きている証拠だと言う。左之助は、剣心が神谷道場にいると思い、向かおうとする。そこに葵屋の手ぬぐいを持った女性が現れる。その手ぬぐいは、操が京都大火の日に傷を負った薫の腕に巻いてあげたものだと気づく。

 その女性の案内で、左之助と弥彦が急いで病院へ行くと、ベッドで寝ている薫の姿があった。偶然漁船が見つけ、ここに運んで来たのだと医者が説明する。

 剣心は奥義を伝授してもらうべく修行に励むが、比古には全く歯が立たなかった。比古は「あの頃は、何度も向かってきた」と、幼き頃の剣心を思い出す。比古は、何度も何度も稽古を繰り返す。

 柏崎の意識が戻る。操が、京都の町は無事だが、剣心が行方不明だと教える。柏崎は、剣心が生きていたら向かう所はただ一つと教える。

 ある夜、比古は剣心の頬の傷と、人斬り抜刀斎の残虐性を尋ねる。剣心は「もう人は斬らない」と言う。剣心は「今のままでは志々雄どころか、志々雄の手下すら倒せない。命を捨ててでも奥義を会得しなければならない」と比古に伝える。その言葉を聞いた比古は、囲炉裏の火箸を剣心の首に向け「ならば死ぬか?今ここで。時間をやる。今のお前に欠けている物は何か、証明して見せろ」と言う。「それが分からぬなら、ここで命を落とす事になる」と。

 翌日、竹林の中で比古が「欠けているものは見出すことはできたか?」と問う。剣心は「いいえ」と答えると、比古は「それがお前の限界か。己に欠けているものが見いだせぬままでは、敵に勝つことなどできん。もし仮に勝つことができたとしても、お前のその心の中に住み着いた人斬りには打ち勝つことなどできん。お前は生涯苦しみ、悩み、孤独に苛まれ、また人を斬ることになる。人斬り抜刀斎という化け物に引導をくれてやるのが、師匠としての最後の務め」と言って剣心と刀を交える。

 剣心は戦いの中で恐怖を覚えるが、それは師匠に怯えているのではなく、その背後にある「絶対の死への恐怖」だと気づく。剣心が「死ぬわけにはいかない!」と無我夢中で一振りすると、比古は「やっと気づいたようだな」と言う。「幾多の命を奪ってきた剣心は、その悔恨と罪悪感から「自分の命の重さ」から逃れようとしてきた。それを克服するためには、死への恐怖の合間に見出した「生きようとする意思」が必要だ」と言った。「愛しき者や弱き者を、己を犠牲にして守ったところで、その者たちの中には悲しみが残り、本当の意味での幸せは訪れん。お前の命も、1人の人間の命。その重さが分かってこそ、奥義への道は開ける。その命は、お前1人のためにあるのではない。」と比古は言う。2人は、もう一度剣を交える。

 左之助が病室に行くと、薫の姿がなかった。目を覚ました薫は、海岸を歩いていた。左之助と弥彦と薫は東京へ向かう。

 浦賀の海岸では警官たちが工事をしていた。

 奥義を得た剣心は比古に別れを告げる。そこに駆けつけた操から薫の無事を知り、剣心は京都へ戻る。比古は「約束しろ、剣心。お前のその命、決して無駄にはしないと」と見送り、「死ぬなよ」と呟く。

 葵屋に着いた剣心は、指名手配されているので、御庭番衆が江戸との行き来に使っていた「抜け道」の地図を貰う。剣心が戻ったと知らせるため、操が柏崎の部屋に行くが、柏崎の姿はなかった。

柏崎は蒼紫の動きを予想し、剣心が通るはずの「抜け道」で蒼紫が待ち伏せしていることを見抜いていた。柏崎は傷が治っていない体で蒼紫に立ち向かうが、歩くことすら精一杯で蒼紫の前で倒れる。

 そこに柏崎を探しに来た剣心と操達が到着する。剣心と蒼紫が相まみえることになる。柏崎は剣心に「操のため、そして蒼紫自身のために蒼紫を殺してくれ」と頼む。剣心と蒼紫が激しく戦う。操が「私達のお頭じゃない」と蒼紫の背中に手裏剣を刺す。剣心は蒼紫に「目の前の物から目を背けた剣では、拙者を倒せない」と言う。戦いの末に蒼紫は倒れる。

 2人の戦いを見届けた柏崎は、その場で力尽きる。剣心は倒れた柏崎に駆け寄ろうとするが、柏崎の部下が「日本の未来は、あなたのその剣に!」との言葉と操に送り出され、剣心は単身で東京へ向かう。小田原の宿場町を通り、船で江戸に着く。

 葵屋では、操が蒼紫を看病していた。目覚めた蒼紫が操に「仇をとりたいなら遠慮なくやれ」と言うが、操に「あなたには、生きてもらうわ。爺やの分も、他の御庭番衆らの分も」言い諭される。蒼紫は涙を流す。

 神谷道場に戻った剣心は、恵と再会する。「志々雄をこの手で止めに行く」と言う剣心に、恵は「生きてさえくれれば、絶対に治してあげるから」と約束する。恵は剣心に、新しい着物を渡す。

 そこに警官隊が踏み込んでくる。恵は身勝手な警官を怒る。剣心は一旦、警官隊と戦うが、無駄な戦いを避けるため「拙者がおぬしらと争う理由がない」と言って刀を置き、自ら逮捕される。

 志々雄の包帯を巻き直していた由美は、体温が上昇していることを心配する。人の身体は汗をかくことで体温を下げる機能を持っているが、志々雄は全身の火傷のせいでその機能を失っていた。佐渡島は戦いを避けるように志々雄に言うと、志々雄は「何分ならもつ?」と聞く。佐渡島は「医者によると15分が限界です」と答える。志々雄は「15分か。十分すぎるな」と笑う。

内務省の中庭に連行された剣心は、川路に連れられ会議室で伊藤博文に会う。伊藤は「お前に生贄になってもらう。人斬り時代のお前の罪業が、明治政府の手によるものと流布したら、間違いなく政府の威光はガタ落ちになる。それが奴の狙いだ」という。川路は「人心を味方につけ、強大な武力で一気に東京に攻め込んでくる」と言う。伊藤は「全面戦争しかない。今戦ったら、首都東京に大きな被害が出る」と言う。

 剣心は「志々雄に近づきさえすれば勝機はある」と言う。伊藤は「面白い。やれるものならやってみろ。餞別代わりだ、伝説に相応しい花道を用意してやる」と言う。

 新聞の号外で「人斬り抜刀斎、浦賀で公開斬首」の記事が出る。それを見た薫達は、浦賀に向かう。浦賀の海岸の公開斬首会場に、剣心が連れ出される。会場に志々雄の姿は無く、佐渡島が見届けに来ていた。薫達も柵の向こう側から見る。

 川路が剣心の罪状を読み上げるが涙で声を詰まらせ、代わりに佐渡島が斬られた被害者逹の名前を次々と読む。それを神妙に聞いていた剣心は、清里の暗殺を思い出し「二度と人は切らない」と誓う。

 処刑人が剣心の首に剣を振り下ろすが、斬られたのは縛っていた縄だった。処刑人の正体は斎藤だった。逆刃刀を受け取った剣心と斎藤と警官隊は、志々雄の手下と戦う。佐渡島は急いで小舟で「煉獄」に戻る。剣心も警官が準備した小舟に乗り、「煉獄」に向かう。

 「煉獄」は海岸に砲撃する。海岸で斎藤達警官隊対志々雄の部下達の激しい戦闘が続く。煉獄に乗り込んだ剣心と左之助と警官隊は、次々と志々雄の手下を倒していく。左之助は十本刀の1人・悠久山安慈と拳を交える。

 剣心は甲板で、「強い者が生きる。弱い物は死ぬ」と言う宗次郎と再戦する。宗次郎の動きは素早いが、修行を積んだ剣心も腕を挙げていた。剣心は宗次郎の足を狙って攻撃する。刀を折られ、足をやられて動けなくなった宗次郎は「僕が間違ってたのか?」と泣く。剣心は「強いものが正しいというのは志々雄の理屈。1度や2度の戦いで真実の答えが出るくらいなら、誰も生き方を間違ったりはせん。真実の答えは、おぬし自身がこれからの人生の中で見出すでござるよ」と諭す。宗次郎は泣き叫ぶ。

 左之助が激闘の末に安慈を倒すと、突然船が大きく揺れた。伊藤の命令により、まだ剣心達がいる「煉獄」に、警官隊による砲撃が開始される。

 宗次郎との戦いを終えた剣心は、志々雄と戦う。志々雄の刀から出る紅蓮の炎が剣心を襲い、すぐに間合いを詰められた剣心は、まるで歯が立たなかった。そこに斎藤が合流して戦う。斎藤がやられそうになり、左之助が助太刀する。志々雄が剣心に迫ると、蒼紫が「抜刀斎は俺が倒す」と間に入って志々雄と戦う。斎藤、左之助、蒼紫の3人が、次々に志々雄に向かう。

 志々雄は圧倒的に強かったが、体温調節ができない体は、すでに限界を超えていた。本来なら15分以上戦う事ができない志々雄はその場に倒れ、心配した由美が止めに入る。志々雄は由美の体ごと剣心に刀を突き刺す。由美は「嬉しい。初めて戦いのお役に立てた」と言って息を引き取り、志々雄は由美に「先に地獄で待ってろ」と言う。

 剣心と志々雄は再び一騎打ちとなり、疲れ果てた2人は何度も倒れては起き上がって戦い続ける。剣心は「もうお前や拙者のような、人斬りの生きる時代は終わったんだ」と言うと、志々雄は「終わっちゃいねぇな。俺がこの『無限刃』を手にしている限り」と言う。剣心は「終わったんだ。拙者がこの逆刃刀を手にした時に」と言うと、志々雄は「さあ、最終局面だ」と答える。

 剣心は飛天御剣流奥義『天翔龍閃』(あまかけるりゅうのひらめき)で志々雄を吹き飛ばす。倒れた志々雄は笑いながら起き上がり「忘れるな、緋村。時代がお前を選んだだけだ!俺は負けちゃいねえ。久しぶりに愉しい戦いだったぜ。こんなに楽しいのは幕末以来だが。この先、国盗りが控えてるんでな。これ以上、遊んでやる暇はねえ」と、由美の死体を抱えて階段を登る。

 「地獄で会おうぜ、抜刀斎」と志々雄が言うと、志々雄の体から「炎」が吹き出し、全身が炎に包まれ、高笑いと共に跡形も無く消滅した。

 砲撃が続き、剣心達は燃え盛る「煉獄」から脱出し、小舟で海岸に着く。志々雄の手下達は警官隊に捕まっていた。薫が剣心を迎え「無事でよかった」と泣く。蒼紫を操が迎える。煉獄は沈没する。

 笛の音が鳴り、警官隊を引き連れた伊藤が現れ「よくやった。無事で何より」と言う。剣心が「志々雄は逝った」と伝えると伊藤は「これで安泰だな」と喜ぶ。伊藤は「抜刀斎は死んだ!幕末の亡霊と共に」と叫び、「緋村、剣心と言ったか?侍達に、敬礼!」と号令をかけると、伊藤と警官達は海に向かって敬礼する。薫は「剣心、帰ろう」と、剣心を抱き抱えて去る。

 秋、剣心は神谷道場で穏やかな生活を送り、道場では門下生が稽古に励んでいた。薫は「季節は巡って行く。剣心が抜刀斎だった時間は、どんどん遠ざかっていく」と言う。剣心は庭の紅葉の葉を拾い、薫の手のひらに乗せ「その葉が一番美しい。こうやって生きて行くでござるよ」と言う。薫は「生きて。新しい時代を」と言うと、剣心は「薫殿、共に見守ってくださらぬか?」と言う。薫は「えっ?」と驚く。

 (エンドクレジット)

(写真は「IMDb」「映画com」より)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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