『タング』ネタバレの詳しいあらすじ | アンパンマン先生の映画講座

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映画の面白さやストーリーの素晴らしさを伝えるため、感想はネタバレで、あらすじは映画を見ながらメモを取って、できるだけ正確に詳しく書いているつもりです。たまに趣味のAKB48のコンサートや握手会なども載せます。どうかご覧ください。

監督:三木孝浩  2022年

主な登場人物(俳優)役柄

春日井健:かすがい けん(二宮和也)妻に捨てられたポンコツ夫。

タング(声優:不明)記憶を無くした迷子のロボット。

春日井絵美:かすがい えみ(満島ひかり)健の妻。弁護士。

野村桜子:のむら さくらこ(市川実日子)健の姉。絵美が働く法律事務所の先輩。

林原信二:はやしばら しんじ(京本大我:SixTONES)ロボット製造企業のロボットデザイナー。

原田カオリ:はらだ カオリ(景井ひな)ロボット製造企業で働くアンドロイド風受付嬢。

大槻凛:おおつき りん(奈緒)中国深圳市宇宙科学博物館ではたらくロボット歴史学者。

馬場昌彦:ばば まさひこ(武田鉄矢)行方不明になっているロボット工学の第一人者。

加藤飛鳥:かとう あすか(小手伸也)健とタングの行動を監視しているミステリアスな男。

小出光夫:こいで みつお(山内健司:かまいたち)タングを狙う謎の組織に所属する悪役コンビ。

大釜仁:おおがま ひとし(濱家隆一:かまいたち)タングを狙う謎の組織に所属する悪役コンビ。

 

 荷物運搬用の沢山のドローンが空を飛び交う、近未来の日本の北海道の都市。春日井健はゴーグルをかけて、家の中でVRシューティングゲームをして、2人の敵のどちらを先に攻撃するか悩む。すると、健の妻・絵美が「裏庭に変なロボットがいる」と教える。テレビに大手アンドロイド製作会社「ATOBIT SYSTEMS(アトビット・システム)」のコマーシャルが流れ、絵美は「料理アンドロイドが無いのはうちだけ。健はゴミ出しもしないし」とぼやく。そして「昨日の面接どうだった?」と尋ねると、健は誤魔化し「機械にウロウロされるのは嫌だ」と言って、裏庭を見に行く。

 裏庭の門の鍵が壊れて、開きっぱなしだった。広い庭のモクレンに木の下に古いロボットが座っていて、隣の牧場の2頭の馬を見ていた。健が「お前は誰だ」と声をかけるとロボットは驚いてひっくり返る。「どこから来た?」と尋ねると、何かしゃべる。「名前は?」と尋ねると「タング」と応える。健が「汚ねえな」と言うとタングが「汚ねえな」と真似する。「笑ってんじゃねえよ」と言うとタングも「笑ってんじゃねえよ」と真似する。

 (タイトル『TANG』)

 健はタングを、近所のスクラップ工場に持って行く。工場長の佐貫辰巳がタングの胸のハッチを開けると、中に「アトビット・システム」と書かれた部品があった。ハッチを閉めるときに、ガムテープで止める。佐貫は「見た事のないモデルだ」と言って、引き取る。健は去る。

 佐貫が目を離すと、タングは健の後を追っていた。健の姉の野村桜子が車で通りかかり、昨日の面接を尋ねる。健は無視して帰る。

 家に「北斗医療センター」から電話が来て絵美が取ると、昨日の健の面接の件だった。

 健が家に入り、開きっぱなしのドアからタングも家に入り、居間の写真を眺める。タングはテーブルのティッシュを、面白がって何枚も取る。

 絵美は健に「何でお姉さんが紹介してくれた病院の、昨日の面接をすっぽかしたの?戻って医者になるんじゃなかったの?」と責める。居間に行くと、ティッシュを一杯出したタングがいたので、絵美は「何でまだいるの?」と驚く。

 父の形見の置時計が止まっていて、絵美がネジを巻く。絵美は「ネジを巻くのも私。あなたは何もしないのね。いい加減にして。いつまで逃げるのよ?いい加減に、前に進んでよ」と怒り、時計を投げ捨てて壊す。健が言い訳すると、絵美は健とタングを家から追い出し「帰ってこないで」と言う。

 健とタングがベンチに座って、途方に暮れていると、タングの足元に液体が漏れていた。健は「ポンコツだな」と言って胸のハッチを開け、液体が漏れている所にタオルを詰める。健が「アトビット・システム」をスマホで検索すると、「本社持ち込み限定、最新モデルと交換」の特集をしていた。健は「こいつを持ち込んで、最新モデルのアンドロイドと交換して、絵美にプレゼントしたら?」と考える。

 健とタングが空港に行くと、沢山の人々と最新のアンドロイドがいて、旧式のタングが人目を惹く。

 健とタングが飛行機に乗ると、タングは窓の景色に大喜びし、座席のテレビのチャンネルを次々に変えて見る。あるアニメ番組で「一番の宝物は友達。ユカはユウのために。ユウはユカのために」と言っていた。

 健の座席の斜め前の子供が、健に向かってお菓子を投げ、健がやめろと言っても言う事を聞かない。健が「クソガキ」と呟くと、タングがその声を何度も再生する。健が「出来損ない。ガラクタ。お前を捨ててやる」と怒ると、タングは「タング、ガラクタじゃない」と言って、頭から蒸気を出して怒る。

 福岡市にある「アトビット・システム」本社に行くと、営業時間が終わって閉まっていた。会社の前でタングが100円玉を拾う。健は「お宝だ」と教える。

 健とタングはホテルに泊まる。タングはベッドの上ではしゃぐ。健がスマホを見ると絵美から「今どこにいるの?」とメールが来ていた。健は「優秀な弁護士先生。こっちは無職」と返信できない。健はコーヒーを沸かしながら、居眠りする。

 夢で、病院の治療室のベッドに男性が横になっている。周りの看護師たちが「先生、どっちですか?」と盛んに尋ねるが、健は返事ができない。

 タングがコーヒーポットの瓶を落として割った音で、健が目を覚ます。健は「コーヒー飲めないのか。ポンコツロボット」と怒る。

 次の日、健とタングは再び「アトビット・システム」本社に行く。受付嬢の原田カオリに健がタングの交換を申し出ると、「部品は本社の物ですが、該当モデルではないので、交換できません」と断わられる。健が「部品が入っている」と食い下がるが、「適用外です」ときっぱり断られる。

 タングがホールに展示されている沢山のアンドロイドを見ていると、アンドロイドが銃を撃つ記憶を思い出す。

 社内見学の子供達がタングを見つけて「可愛い」と写真を撮る。ガイドの林原信二が「うちにこんなのいた?」と疑問を持つ。子供達が集まると、タングは「やめろ」と言って床に手をつく。そこには一匹のテントウ虫がいて、タングが守ったのだ。テントウ虫は飛んで行く。林原はタングの持ち主の健に、見せてもらっても良いですか?と尋ね、彼の部屋に連れて行く。

 林原は飲み物を聞き、健がコーヒーを頼むと、カフェイン入りの飲み物は無いと断られる。林原がタングのガムテープを剥がすと、100円玉が貼ってあった。ハッチの中にタオルがあり、健は液体漏れだと教える。タングは外の鳥や部屋の中のお菓子に興味を持って、健に名前を聞く。タングが林原の事を聞き、健は「ナルシスト」と教える。

 林原は「漏れた液体は潤滑油か冷凍液か燃料か。いずれにしても液体が無くなったらタングは壊れる」と言って、液体が入っている透明な円筒容器のヒビを接着剤で塞ぐ。林原は「好奇心、生き物への共感。タングには何かが備わっている。うちの部品でタングを作った人は、誰が?いったい何のために?」と悩む。

 タングのカメラの映像をモニターで、誰かが見ていた。

 林原は世界中の友人に「このロボットを誰か直せませんか?」と発信すると、大槻凛から返事が来る。大槻は中国の深圳(しんせん)市の宇宙科学博物館に勤めていた。健が中国に行くのをためらうと、林原は「このままだと壊れてしまう。良いの?」と問う。

 健が「中国まで行く訳ないし」と悩みながらタングと歩いていると、お祭りの出店が沢山あった。タングはオモチャの出店を見て「お宝」と喜び、手持ちの100円でオモチャを買うか悩む。

 健がタングを置いて行こうとすると、100円玉で紙コップに入ったコーヒーを買ったタングが、コーヒーを溢しながら走って来る。タングは「タングは健のために。健はタングのために」と言って、健に紙コップを手渡す。コーヒーは零れて殆ど残っていなかったが、健は「うまい」と言って飲み「一緒に行くか、深圳」とタングに声をかける。

 春日井家に桜子が来て絵美に、健からの連絡を尋ねるが、なかった。絵美は「最近、怒りっぱなし。初めて会った時は医者になる夢を語っていたのに、お父さんの事があってから」と心配する。桜子は「あなたがいてくれるから大丈夫だと、父も言っていた」と慰める。絵美は「まだ彼に言っていない事がある」と打ち明ける。

 林原へ黒服の大釜仁と小出光夫がきて、ロボットを探している」と聞く。

 夜の深圳に剣とタングが着く。高層ビルが建ち並ぶ大都会で、空には竜やお祭りの映像が投影され、花火が打ちあがる。それを見たタングは、戦闘を思い出す。

 大釜と小出も深圳に着き、小出はスタンガンを使いたがっていた。

 翌朝、健とタングは宇宙科学博物館へ行き、建物の前で大槻に会う。大槻はタングに抱きついて歓迎し、健を「占い横丁」に連れて行きたがる。

 タングはラジコンカーに興味を持って追いかける。ラジコンカーはお宝が入っている檻の中に入り、タングもその中に入ると、檻が閉まってあっさりと捕まる。

 大釜と小出が檻をトラックにつけ、車を出す。タングを探しに来た健と大槻は、檻に入ったタングを見つける。走り出したトラックの荷台に、健が大槻の入館証を投げ入れる。

 その様子も、タングのカメラを通して誰かが見ていた。

 大槻の入館証にはGPSが付いており、スマホで位置を確認すると倉庫街だった。2人はバスで向かう。大槻は「タングは新しい能力を持っている。AIは、言われた事だけ実行する第1世代。学習能力を持つ第2世代。自ら学習する第3世代がある。タングはこの世に存在しない第3世代かも知れない」と説明する。大槻は結婚指輪を見て、健が結婚していると知る。

 春日井家で絵美が、引き出しにしまっていたコルク栓を眺め、昔を思い出す。

 桜子が社員の前で「この度、山科絵美さんがアソシエイト(法律事務所に雇われる年次の低い勤務弁護士)になりました」と祝う。絵美がシャンペンを開けると、コルク栓が飛んで健が受ける。

 一人でいる健に絵美がグラスを持って来て話しかける。絵美が「アソシエイトになったけど、不安が大きい」と話すと、健も「研修医になったけど、実力も経験も無くて。でも、誰かの力になりたい」と言い、コルク栓を絵美に渡して「きっと大丈夫。今日の事を思い出して」と励ます。

 絵美はコルク栓を眺めて思い出す。

 夜、健と大槻は倉庫街に行く。ドローンが飛んで来たので2人が隠れると、シャッターが開いてドローンが中に入る。2人が入ろうとすると、健へ絵美から電話がきて「私、この家を出る。あなたの子守うんざり。別れたいの」と話す。健は「わかった」と応える。トランクに荷造りをしていた絵美は泣く。

 このやり取りを聞いた大槻は「もしかしたら、奥さんと喧嘩中?」と尋ねる。健は「家を出る。もう終わりにしたいって」と応える。大槻は「自分に自信がなく、虚勢を張ってばかり」と見抜く。

 シャッターが開いて、ドローンが出てくる。今度は2人が倉庫に侵入する。中では大釜と小出が、ドローンが運んで来た中華料理を食べていた。大釜と小出はビールで乾杯しようと、2階の部屋に行く。大槻と健がトラックの荷台に行くと、タングが「友達」と言って喜ぶ。大槻は運転席からカードキーを見つけ、檻を開ける。

 健と大槻、タングが逃げようとすると、そこに加藤飛鳥が来て「このロボットは、君が処理できる物じゃない」と言う。2階から大釜と小出も出てくる。加藤はタングの胸のハッチを開けて部品を見て「やはり、ニューロチップだ。ロボット工学の権威の馬場教授の物に違いない」と言い、2人に「いつどこで譲り受けた?事の重大さを全く理解していない。ただで帰すわけにはいかない」と話す。

 健が「どうでもいい。捨ててやる。ガラクタ」と言うと、タングが怒って暴れる。タングの胸のハッチが開いて、沢山のビー玉とゴム紐が出てくる。健はゴム紐でパチンコを作り、ビー玉を3人の悪党に飛ばす。小出はスタンガンを落とす。大槻がスタンガンを拾って、やって来た大釜を気絶させる。大槻はスタンガンで加藤と小出を脅しながら、健に「タングを連れて逃げて。馬場教授を見つけて、タングを直してあげて。でも、奥さんから逃げないで」と指示する。

 健はタングを抱えて逃げる。しばらく走って、タングを下ろす。タングは動かない。胸のハッチを開けると、液体がだいぶ少なくなっていた。円筒容器のヒビも広がっていた。健に未登録の電話が来て出ると、馬場教授からで「うちの子を預かっていると聞きました。彼には世界を変えるだけの力があります。直ぐ直します」と教える。また、オーバーヒートなので、しばらくすれば治ると教える。

 健とタングは飛行機で宮古島へ行く。バスで海岸の傍のバス停に着くと、タングは海中展望船に乗りたいと言う。2人が船に乗ると、タングは海中の様々な魚を見て喜ぶ。

 船から降りて桟橋を歩くと、タングは、もう一度船に乗りたいと駄々をこねる。健はタングをとめようとして、2人とも海に落ちる。

浜辺で健が濡れたタングの体を拭く。健が「馬場教授が待っている」と話すと、タングは「嫌だ。健と帰る」と言う。健が「僕は何もできない。親父の時も」と思い出す。

 病院の治療室のベッドの上に、健の父親がいた。医師は皆出ていて、研修医の健しかいなかった。看護師達が投与する薬の種類や治療法について「どっちですか、先生?」と聞く。ベッドの父は手を健に伸ばすが、亡くなる。

 健は「怖くて決められなかった」と話す。「結局それ以来、自分を信じられない。進むことも、引くこともできない。絵美に応えられない。ポンコツだったのは俺」と話す。タングは「タングは健のために。健はタングのために」と言って、手を繋いで道を歩く。

 馬場教授の研究所に着くと、馬場教授が「お帰り、ジェームズ」と迎え、健に「タングを見つけてくれてありがとう。事故が起きてから行方不明になった」と健に感謝する。馬場教授はタングのハッチ内の円筒容器を、新品と交換する。中身は近くのサトウキビから作った、バイオエタノール燃料だと教える。

 健が事故について尋ねると、馬場教授は「その記憶を失くしているようだ」と応える。健が「ちゃんと直してもらいなさい」とタングに言うと、タングは「嫌だ」と言う。健が「厄介払いできます」と馬場教授に言うと、タングは「ケンは友達。違う?」と話す。健は研究所を去る。

 健が道を歩いていると、前方から加藤の車が来る。加藤は健に「ロボットを馬場に渡したのか?5年前に事故があった。」と話し始める。「私のアンドロイド研究所で世界最高のアンドロイドのジェームズを製作し、軍事用の研究のために銃撃訓練を行った。その時、1台のジェームズに、恐怖心が生まれた。予期しない出来事だった。アンドロイドに自我が芽生えたのだ。馬場はこの成果を独り占めしようとし、そのジェームズからユーロチップを抜き取ると、自作のロボットに取り付けた。馬場は全てを焼き尽くして逃げた。馬場は行方不明。我々は盗まれたユーロチップを探してきた。脅して済まなかった」と話す。

 健は加藤の車に乗って、馬場の研究所に向かう。馬場の研究所では、タングが馬場から逃げ回り、地下の研究室に行く。馬場とタングの声を聞いて、健も地下の研究室に行く。タングは「思い出した。博士、チップ壊される。怖い」と言う。馬場は研究室入口の格子戸を閉め、加藤もやって来るが、中に入れない。

 馬場は「ずっとモニタリングしてきた。君が予想以上にポンコツで良かった。愚かな人間と行動すると、学習で経験できる。余計な記憶を消し、繰り返し学習させる。その果てに、人類の未来がある」と話す。

 馬場は鉈を持ってタングに近づき、健が邪魔する。馬場はコントローラーを腕に装着し、工業用ロボットアームで健の頭を掴んで放り投げる。馬場は「ジェームズ。メモリーをクリアして、研究を再開しよう」と言う。健は「タングがタングじゃなくなる。タングは俺の大切な友達だ」と言い、コントローラーを装着すると、ロボットアームで馬場を殴る。馬場は気絶する。

 タングが倒れたロッカーの下敷きになる。健が助け出すと、燃料の液体が漏れ、タングは動かない。健が加藤に電話すると、加藤はバッテリーに繋がるケーブルが繋がっているか見るように指示する。コードが切れていたので、健はその辺にあった道具で繋げる。加藤が、コアユニットを繋ぐように指示する。ソケットが2つあり、健がどっちに繋ぐか尋ねるが、加藤は馬場しかわからないと言う。失敗すれば、ショートし、タングが破壊される。と教える。

 健はさんざん悩むが、一か八か、コードをソケットに差し込む。しばらく反応が無かったが、ユニットが光り、タングが生き返る。しかしタングは英語で話し始める。健は「思い出せタング。いつもみたいにタングって。消えてしまったのか?嘘だろう」と必死で呼びかける。健は「お前の名はタング。ここに住んでいた。でもここから逃げだした。どうして家に来たか分からない」とタングに話しかける。

 タングは思い出す。馬場の研究所から出て道を歩き、トウモロコシを収穫したトラクターの荷台に乗り、港でフェリーに乗る。雨の日はガード下で猫と雨宿りした。競走馬を乗せるトラックに乗る。トラックには「TANIGAWA」と書かれていたが、文字が所々消えて「TANG」に見えた。北海道に着き、開いている門から広い庭に入り、木の下に座っていた。健がタングを見つけて声をかける。

 タングの記憶が戻り「タング、健大好き」と話す。健も「俺も大好きだよ」と言ってタングに抱きつく。

 馬場の研究所に、アンドロイド研究所の沢山の所員が車で来て、馬場を確保する。馬場は「必ず理想の未来を取り戻してやる」と負け惜しみを言う。加藤は健に「あなたがタングの世話をしてレポートを出すなら、このまま持って行っていい。その方が貴重なデータが取れる。ただし、家族の同意も必要」とタングを健に託す。健はタングの手を繋いで帰る。

 春日井家では絵美がトランクに荷物を積め、結婚指輪を外して家を出ようとしていた。そこに健がタングを連れて帰って来る。時計が直っていたが、絵美は「もうネジは巻かない」と言う。 絵美が家を出ようとするとタングが止める。「クソガキ」「こっちは無職」と健の声を再生するが間違いで、「一緒に帰ろう。ただ、俺、医者になるから遊べなくなる。人の体を治して回復させる。何年かかるか分からないが、いつか絵美に言う。もう大丈夫だと。大事な時に逃げないで、前に進む」とタングに話した健の声を再生する。

 健は時計のネジを巻き、「今までごめん。もう一度、自分を信じて進む。絵美と一緒じゃなきゃダメだ」と話す。絵美はコルク栓を健に渡す。健は「きっと大丈夫」と応える。

 永美はタングに「あなたが健を連れて来てくれたのね。ありがとう」と話す。タングは「心臓の音が2つする」と話す。絵美は「もう一人いる。いつ話すか迷っていた。でもあなたは良い父親になる」。健は涙を流す。

 タングは「健、回復した」と話し、健は「そうだね、タング。お前はやっぱり特別だ」と言って、タングに布をかけ、健と絵美がキスする。

 (エンドクレジット。思い出の写真が映る。絵美のお腹が大きくなり、赤ん坊が生まれる。健、絵美、タング、赤ん坊の4人で記念撮影の写真)

(写真は「映画com」「公式Twitter」より)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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