『君の膵臓をたべたい』実写版 ネタバレの詳しいあらすじ | アンパンマン先生の映画講座

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映画の面白さやストーリーの素晴らしさを伝えるため、感想はネタバレで、あらすじは映画を見ながらメモを取って、できるだけ正確に詳しく書いているつもりです。たまに趣味のAKB48のコンサートや握手会なども載せます。どうかご覧ください。

 

監督:月川翔

主な登場人物:よみがな(俳優)役柄

僕/志賀春樹:しが はるき(高校時代:北村匠海/現代:小栗旬)主人公。

山内桜良:やまうち さくら(浜辺美波)志賀の同級生。膵臓の病気で余命1年になる。

滝本恭子:たきもと きょうこ(高校時代:大友花恋/現代: 北川景子)桜良の親友。

ガム君/宮田一晴(高校時代:矢本悠馬/現代:上地雄輔)僕の友人となる。

隆弘/学級委員長(桜田通)桜良の元彼。

 

母校の高校で国語教師をしている僕(志賀春樹)は教師に向いていないと感じ、職員室の机の引き出しに「辞職届」をしまっていた。学校の図書館が老朽化の為に取り壊される事になり、僕が図書整理の担当教員になる。

(オープニングクレジット)

 僕が図書館に行くと、昔の同級生の山内桜良の面影をあちこちに見る。僕は図書委員の男子生徒の栗山と共に本の整理をする。12年前に全部の図書の整理をしたのが志賀先生だと驚く栗山に、僕はもう一人助手がいたと話す。カウンターを見ると、桜良の姿があった。

(タイトル『君の膵臓をたべたい』)

 【12年前】図書館で桜良は僕に「君の膵臓を食べたい。昔の人はどこか悪い所があると、動物のその部分を食べた。」と話す。「他人に興味がない」と言う僕に、桜良は「これを読んで勉強しなさい」と『星の王子さま』を貸す。

 僕が病院の待合室で、「共病文庫」と書かれた日記帳を拾う。その中には「あと数年で膵臓の病気で死ぬ」と書いてあった。桜良が、それは自分の物だと明るく話す。桜良は病気の事を誰にも話してなく、私の秘密を知ったから責任を取って、と僕に言う。

 【現代】僕は「共病文庫」を読み、「あれ以来、僕の人生は変わった」と回想する。

 【12年前】満開の桜の中、僕が登校していると桜良が手を振るが無視する。桜良の親友の恭子が「誰に手を振ったの?」と聞く。

 放課後、僕が図書の整理をしていると、図書委員になった桜良が手伝う。分類を間違えたので注意すると、桜良は「ちょっとくらい間違えた方が、宝探しみたいで楽しい」と言う。「余命わずかの人がこんな事していいの?」と僕が尋ねると、桜良は新聞の通り魔事件の記事を見せて、「誰もいつ死ぬか分からない。1日の価値は皆同じ。」と話し、「私の残り少ない人生の手伝いをさせる」と言う。

 日曜日に駅前で僕が待っていると、桜良が来て「ホルモンが食べたい」と言う。

 スイーツバイキングを食べながら、桜良は「君以外に病気の事は言っていない。恭子に言ったら動揺して迷惑をかける」と言う。桜良は「好きになった女の子はいるの?」と尋ねる。桜良はこの間まで彼氏がいたが、別れたと言う。

 家に帰ると、桜良から「楽しかった。共病文庫にも書いた。これからも仲良くして」とメールが来る。僕は「名前を出さないで」と頼み、仲良くしているのか悩む。

 次の朝、僕が登校すると、桜良は僕を「仲良し君」と呼び、桜良とのデートが話題になっていた。恭子が「何で桜良に近づくの?」と僕を怒る。

 僕が屋上に行くと、桜良が追って来る。僕は「君は本当に死ぬの?」と尋ねると、桜良は明るく「死ぬよ。君だけが、真実の日常を過ごさせてくれる」と話す。

 体育の時間、ガム君が「山内桜良と付き合っているの?恭子が睨んでいる」と教える。

 【現代】恭子は花屋をしていた。僕の家に「宮田一晴、滝本恭子」の結婚式の招待状が届く。

 【12年前】桜良は僕に、連休中に遠出したいと話す。桜良と僕は電車に乗る。桜良は「死ぬまでにやりたい事」のリストを作り、その一つが「男の子とお泊り旅行」と聞き、僕は驚く。新幹線に乗り換えて博多に行く。2人で「美味しいラーメンを食べる」を実行する。バスで神社に行き、僕は「彼女の病気が治りますように」、桜良は「大切な人達の末永い健康」と願い事をする。おみくじは桜良が大吉で、僕が末吉で、桜良の勝ちだ。

 夜は、豪華なホテルに泊まる。桜良は手違いで豪華なスイートルームに一緒に泊まることになった、と話す。桜良がベッドで僕はソファーで寝ると主張する。風呂に入った桜良が洗顔クリームを取ってと頼み、僕は目を閉じて渡す。

 僕が風呂から上がると、桜は「お酒を飲む」を実行していた。桜良は「真実か挑戦」ゲームをやろうと言う。トランプを1枚ずつ引いて大きい数字が出た方が親で、相手が「真実」を選んだら質問に真実を答え、「挑戦」を選んだら指示を実行しなければいけない、というゲームだ。「真実」で僕は桜良がクラスで3番目に可愛いと答える。「挑戦」で桜良が僕にベッドに運んでと指示し、お姫様抱っこをして運ぶと、桜良が喜ぶ。桜良は「私が死ぬのがめちゃくちゃ怖いと言ったらどうする?」と尋ねる。僕は桜良のポーチの中にたくさんの薬を見つける。桜良は挑戦で「君もベッドで寝なさい」と命令し、そのまま1つのベッドで寝る。

 翌朝、恭子から桜良に電話が来て、どこにいるか尋ねる。「仲良し君と博多にいる」と答え、恭子は驚く。桜良は僕に「恭子は男を見る目がないので、私が死んだら恭子と仲良くして」と言う。そして「また旅行に行きたい」と言う。「お礼に私が死んだら、膵臓食べていいよ。人に食べてもらうと、魂がその人の中で生き続けるんだって。大切な人達の中で私は生きたい。」と桜良が話す。

 【現代】恭子の花屋に婚約者の一晴が来る。恭子は「桜良が男を見る目がないと言っていた」と話す。僕は、結婚式の返事を出せないでいた。

 【12年前】僕が登校すると、靴箱の上履きがなくなっていた。ガム君が上履きをトイレのゴミ箱から拾ってきた。恭子が僕をにらんでいた。僕はカバンの外ポケットに入れた、桜良から借りた本がなくなっているのに気づく。学級委員長の隆弘が「何かあったら相談に乗ると言う」

 桜良からメールで「恭子が睨むので、学校を休む。代わりに君が家に来ること」とあった。僕が桜良の家に行くと、両親が留守だった。

桜の死ぬまでにしたい事の最後の1つ「恋人でない男の子といけないことをする」を実行すると言って、僕にハグする。僕は戸惑い、「ふざけんなよ」と言って、桜良を押し倒す。桜良は「ごめん」と僕に謝り、僕は雨の中、桜良の家を出る。

 家の外に学級委員長の隆弘がいて、桜良の家で何をしていたか尋ねる。僕を殴ると、失くした桜良の本を返す。桜の元彼は隆弘だった。桜良が家から飛び出て、僕を家の中に入れ、父親の着替えを貸す。お互いにさっきの事を謝る。僕が「流されているだけ」と言うと、桜良は「違う。君の選択と私の選択が私たちを会わせてくれた。自分の意志で出会った。」と話す。

 【現代】恭子が店に花を届けると、高校に通勤する僕を見つける。

 【12年前】朝、僕が登校すると恭子が、桜良が盲腸で入院したと教える。僕が病院に行くと、桜良はびっくりして布団に隠れ、検査で2週間入院すると話す。

 次の日から、僕は病室の桜良に勉強を教える。桜良は僕に、教えるのが上手いから先生になりなさいと言う。桜良は恭子と仲良くして欲しいと言い、僕に「僕と友達になってください」と言う練習をさせる。僕が病室を出ようとすると、入口で恭子が聞いていた。

 【現代】僕は図書委員の栗山に「先生になるのを勧めたのは桜良だ。教員になって6年たつが、生徒と向き合っているのか悩んでいる。」と話す。栗山は「辞めたら桜良さんが悲しむ」と話す。

 【12年前】屋上に僕がいると、恭子が来て「あの子は人一番傷つきやすい。中途半端な気持ちで近づくのはやめて」と言う。そして恭子は「中学の時、友達がいなかったが、桜良だけが話しかけてくれた。桜良を傷つけたら絶対に許さない」と警告する。

 病室で桜良は「私が君をどう思っているか気にならない?共病日記に書いておく。私が死んだら、君だけには共病文庫を読む権利を与えます」と僕に告げる。僕と桜良は指切りして約束する。

 【現代】僕は本棚の奥から共病文庫を出して読む。

 【12年前】僕が膵臓の病気の本を読んでいると、桜良から「今から病院を抜け出して旅行に行きたい」とメールが来る。電話で聞くと、桜良は「満開の桜が見たかった」と言う。気になった僕が急いで病院に行くと、病室が4人部屋から個室に変わっていた。桜良は入院が1週間伸びたと言う。最後に1回勝負で「真実か挑戦」のゲームをしようと言う。僕のカードの数字が大きく、桜良は「真実」を質問したかったと嘆く。僕が桜良に「君にとって生きるってどういうこと?」と質問する。「桜良は誰かと心を通い合わせる事、誰かを認める、好きになる、嫌いになる、君がくれる日常が私にとって宝物なんだ。」と話す。桜良は「私に生きててほしいの?」と尋ね、僕は「とても」と答える。桜良は僕を抱きしめ、退院したら桜を見に行こうと約束する。

 【現代】栗山が「桜良さんは何を聞きたかったの?」と尋ね、僕は「その後、聞く機会がなかった」と答える。

 【12年前】桜良から「明日退院できる」とメールが来る。ガム君が図書室で、北海道のエゾ桜は6月上旬まで咲いていると僕に教えてくれる。

 次の日、スイーツ店で僕が待っていると、桜良から「私の事を誉めちぎって」とメールが来る。僕はいろいろ迷って「君の膵臓を食べたい」とメールする。ところが、いつまで待っても桜良は来なかった。帰り道、ビルの大型モニターで「通り魔事件が発生して、山内桜良さんが死亡した」とニュースが流れ、僕は愕然とする。

 桜良の葬式が行われ、恭子や同級生が参列する。僕は心の準備に1ヶ月必要だった。僕は桜良の家に行き、遺影に手を合わせる。僕は桜良の母親に「実は彼女の病気のこと知ってました。共病文庫を見せてほしい」と頼む。桜良の母は桜良から「自分が死んだら、たった一人共病文庫の事を知っている人に渡してほしい」と聞いており、共病文庫を僕に渡す。

 共病文庫には、桜良が僕と出逢ってからの出来事や、心境が綴られていた。桜良は僕のようになりたいと思い、気を引くためわざと本の分類を間違えた事。死ぬまでにやりたいリストを実行した事。2週間の入院が怖くてたまらなかったが、僕が急に来たので涙を見せないために布団を被った事。食欲がない事。入院が伸びた事。一日でも長く生きようと思った事。何日も動けなかった事。おそらく最後の一時退院が許可になった事。今日は体調が良く、今から行くぞ。と書かれてあった。その後、待ち合わせ場所に向かった桜良は、通り魔に襲われて命を落とした。

 桜良の母親は、「あなたのおかげで、あの子はしっかり生きることができた。」と感謝する。僕は「もう泣いても良いですか」と号泣する。

 【現在】結婚式場で、恭子は桜良の桜のイヤリングをする。

 栗山が落書きを見つけたと、図書カードを僕に見せる。それは桜良のサインだった。桜良が「分類を間違えた方が、宝探しのようで楽しい」と言っていた事を思い出す。僕は書庫を必死に探し、桜良の『星の王子様』の本の中から、僕と恭子宛ての2通の手紙を見つける。僕は結婚式場に急ぐ。

 結婚式場では新郎の大人になったガム君が僕を迎え、ウエディングドレス姿の恭子に会わせる。僕は桜の手紙を恭子に見せる。手紙には「私の遺書です。驚かせてごめん。恭子の事が大好きだから、言えなかった。私の仲良し君と仲良くして」と書いてあった。それを見た恭子は泣く。僕は「僕と友達になってください」と頼み、恭子は「はい」と答えて泣き崩れる。

 僕は辞職届を破る。図書館では、桜良が僕を優しい笑顔で見守っていた。桜良から僕への手紙にはこう書かれていた。

「志賀春樹君。ようやく手紙を見つけましたね。遅い遅い。春樹って呼んでいい?前からそう呼びたかったんだ。短い間だったけどそばにいてくれて嬉しかったよ、ありがとう。病院で真実と挑戦ゲームをやったあの時、何を聞こうとしたか教えてあげる。それは、どうして私の名前を呼んでくれないの?ってこと。だって春樹、私の名前を一回も呼ばなかったでしょ。最初からずっと君、君、君。ひどいよ。でもね、病院に忍び込んでくれた時、気付いたんだ。いずれ失うって分かってる私を友達や恋人、君の中の特別な誰かにしたくないんだって。でも私、そんな春樹に憧れてた。誰とも関わらないでたった一人で生きている、強い春樹に。私は弱いから友達や家族を悲しみに巻き込んじゃう。でもね、春樹はいつだって自分自身だった。春樹は本当にすごいよ、だからその勇気をみんなにも分けてあげてください、そして誰かを好きになって、手をつないで、ハグをして、うっとうしくても、まどろっこしくても、たくさんの人と心を通わせて私の分まで生きて! 私ね、春樹になりたい、春樹の中で生き続けたい、ううん、そんなありふれた言葉じゃだめだよね、そうだね、君は嫌がるかもしれないけど… 私はやっぱり、君の膵臓をたべたい。」

(エンドクレジット)

(写真は「映画com」より)

 

 

 

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