『T-34 レジェンド・オブ・ウォー 完全版』ネタバレの詳しいあらすじ | アンパンマン先生の映画講座

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映画の面白さやストーリーの素晴らしさを伝えるため、感想はネタバレで、あらすじは映画を見ながらメモを取って、できるだけ正確に詳しく書いているつもりです。たまに趣味のAKB48のコンサートや握手会なども載せます。どうかご覧ください。

ニコライ・イヴシュキン(アレクサンドル・ペトロフ)ソ連陸軍少尉。T-34車長。

ステパン・ヴァシリョノク(ヴィクトル・ドブロヌラフヴォフ)軍曹。T-34操縦手。

ディミヤン・ヴォルチョク(アントン・ボグダノフ)T-34砲手。

セラフィム・イオノフ(ユーリイ・ボリソフ)T-34装填手。

アーニャ・ヤルツェヴァ(イリーナ・ストラシェンバウム)強制収容所の通訳。東側労働者。

クラウス・イェーガー大佐(ヴィンツェンツ・キーファー)ドイツ国防陸軍装甲師団大尉。後にSS装甲師団大佐。

 

1941年。雪の中に沢山の戦車の残骸と死体。

(タイトル『T-34』)

ニコライとヴァシャがZIS-AA野戦炊事トラックで来る。「ベルリンまで1750km。モスクワまで34km」の標識をロシア軍のニコライが斧で倒す。

そこにドイツ軍のⅢ号戦車が来る。2人はトラックに乗り、ニコライは戦車の脇をすり抜け、ヴァシャに砲台の動きが止まったら4数えろと指示し、トラックの向きを急に変えては砲弾をかわして逃げる。

 ドイツに防衛線が破られ、戦況は思わしくなかった。二人は基地に戻ると、カリン大尉は基地に残った最後の戦車T-34/76の車長をニコライに任す。ステパン・ヴァシリョノク操縦手、ディミヤン・ヴォルチョク砲手、セラフィム・イオノフ装填手に、初めての前線で歩兵部隊とたった1両の戦車で、ドイツ軍の戦車隊を奇襲する作戦を伝える。

 1941年11月27日。ドイツ軍のイェーガー大尉は、Ⅲ号戦車と小型のⅡ号戦車の中隊と歩兵1個小隊を率いて、雪原を進軍していた。ネフェドボ村に到着するが、物音ひとつしない状況を訝しがり、様子をうかがう。

ソ連軍が対戦車砲を構える動きを目視し、イェーガーは総攻撃を始める。圧倒的な火力を見せつけるが、突如並走していた戦車2両が撃破される。干草の陰に隠れていたニコライのT-34が、ドイツ軍戦車の弱点の側面を狙い、1発の砲弾で一気に2両の戦車を撃破したのだ。ニコライは3両目の戦車も破壊し、激しい戦車戦に突入する。ドイツの歩兵が建物に発砲し、ソ連軍の歩兵と銃撃戦になる。ニコライのT-34が2両の戦車に挟み撃ちされるが、ソ連軍の歩兵が手榴弾をドイツ戦車の砲身に引っ掛けて破壊する。

 ニコライのT-34とイェーガーのⅢ号戦車の一騎打ちになる。お互いの弾が直撃し、双方の戦車は走行不能になる。

ハッチからニコライが出て、同じくハッチから出てきたイェーガーに銃を向けるが弾切れだった。イェーガーがニコライを撃つ。

 1944年、ドイツ第3帝国テューリンゲン州第8強制収容所。雨の中、貨物列車から大勢の捕虜が下される。収容所のグリム所長が伏せろと言い、アーニャが通訳する。ニコライだけ伏せようとせず、グリムが名前と階級を言えと銃を向けるが、弾切れだった。グリムはニコライを拷問に掛ける。

 イェーガーはヒムラー長官により、優秀な戦車兵を育てるようにと、SS装甲師団ヒトラーユーゲントを任された。イェーガーは収容所に行き、捕虜の中の戦車兵をソ連軍戦車に乗せ、ドイツ軍戦車の実地訓練をさせようと考える。捕虜の名簿よりニコライの写真を見つけ、適任者を見つけたとほほ笑む。ニコライは拷問でも名前と階級を言わず、7回も逃亡を試みていた。

 イェーガーはアーニャに通訳させ、捕虜の戦車兵で隊を組み、戦場で回収したソ連軍戦車でドイツの訓練実習の的になるようにニコライに命令する。ニコライが拒否すると、イェーガーはアーニャに銃を向ける。ニコライは了承する。

 収容所で1万8382人の捕虜が整列し、10名ほどの戦車兵の中からニコライがステパン、ヴォルチョク、イオノフの3名を選抜する。イェーガーは戦場で回収した新型のT-34/85戦車を見せ、1週間で整備し、演習に備えろと命令する。ニコライは3人の戦車兵に、演習にこの戦車でドイツ戦車と戦って逃げ出すと教える。

戦車の中には兵士の死体と、砲弾6発と手榴弾があった。ニコライはイェーガーに、死体の埋葬を許可してもらう。戦車兵たちは死体袋に砲弾を隠し、演習場の丘の上に埋葬する。4人は作業所で戦車を整備する。ニコライは砂で演習場の地形図を作り、1両の戦車、6発の砲弾で演習場を脱出し、チェコまで300kmを戦車で6時間で行くと、3人に作戦を伝える。

アーニャがニコライを呼び、イェーガーの部屋に連れて行く。イェーガーがアーニャに通訳させ、T-34が待ち伏せし、パンサー戦車が攻撃すると、演習の内容を説明する。イェーガーは地図を机の扉に仕舞う。イェーガーはニコライに酒を勧め、乾杯する。ニコライは「内臓が千切れろ」と乾杯する。

T-34の修理が完成し、イェーガーが性能を見たいと言う。4人は戦車を中庭に出し、片側のキャタピラを台の上にのせて走行させ、車両を素早く旋回させ、後退し、と性能を見せつける。それを見たイェーガーは部下に、演習場の外に地雷を仕掛けさせる。

 それを聴いたアーニャは、ニコライに演習場の外に地雷があると教え、自分も脱走に加えるように頼む。ニコライは地図がないと無理だと言うと、アーニャは鍵の型をニコライに渡し、地図を盗むと約束する。

 演習当日。演習場にはⅤ号戦車パンター3両が配置され、イェーガーやグデーリアン・ドイツ国防陸軍大将等が司令塔から見守る。ニコライたちは死体を埋めた場所から砲弾を掘り出し、こっそりT-34に積み込む。パンターが出発し、T-34も移動する。

 アーニャはイェーガーの部屋の扉を合鍵で空け、机を開けて地図を盗む。ところがイェーガーの部下が部屋にやって来て、扉の鍵が開いているのを不審に思うが、ソファーでアーニャが服を脱いで寝ているのを見て、パイプを取ると出て行く。

アーニャは地図を持って部屋を出ると、収容所の門番に外に出る許可をもらう。部下はパイプをイェーガーに渡す。

 イオノフ達は草を燃やして煙幕を張る。T-34はパンター1両を砲撃し、破壊する。砲撃に驚いたイェーガーは警戒態勢を取らせるが、T-34を見失う。T-34は司令塔を砲撃し、門を破って演習場の外に出て、駐車場の車を踏み潰して道に出る。アーニャがバス停で待っているとT-34がやって来て、ニコライが乗せる。アーニャは盗んだ地図を見せる。

 イェーガーは幹線を封鎖する。T-34はガソリンスタンドで燃料を補給する。T-34は近くの石畳の町を走行し、町人が驚く。ニコライたちはこの町で食料を調達し、警官から銃を貰い、ビールを飲み、服を着替える。

 T-34はチェコの国境の山を目指し、森の中の道を走行する。道路が閉鎖され、正面から戦車が撃って来て、T-34は森の中に逃げる。

 T-34が道路に現れたと連絡を受けたイェーガーは、チェコに向かっていると推測する。グデーリアン大将は、明日朝8時まで解決しない場合はヒムラー長官に報告すると、ベルリンに向かう。イェーガーが空軍に連絡し、偵察機フィーゼラFi156で空から偵察し、T-34の走行跡を見つける。道路に着陸したイェーガーは、明日朝8時まで決着を付けると、戦車部隊を呼ぶ。

 ニコライは夜間の走行は難しいと考え、T-34を峠に止めて野営する。男子4人は近くの湖で水浴びする。皆で焚火を囲み、ステパンが歌い、ニコライはアーニャを膝枕にもたれ掛かる。ニコライが、チェコ国境まで50kmなので、戦車を湖に沈めて徒歩で国境を越えると言うと、3人の戦車兵は最後まで戦車で戦うと言う。ニコライも了解し、朝4時まで交代で仮眠を取る事にする。

 アーニャが一人でいると、ニコライが来てキスする。2人は森の中で寝て、ニコライはアーニャを生涯共にすると誓う。戦車が近づく音が聞こえ、ニコライは皆を起こす。ニコライはアーニャを東に歩き、クリングンネールの大きな草原で明日の夜までに落ち合うと約束する。他の3人もアーシャと抱き合って別れを惜しみ、戦車に乗り込む。

 夜中、T-34はある町を通りかかるが、無人で様子がおかしい。ニコライは戦車を後退させて脇道を迂回する。イェーガーはパンターのハッチの上の赤外線暗視装置で監視していた。

ニコライが戦車から降りて偵察すると、パンターが正面に1両、後ろに3両が待ち伏せしていた。

 パンターは正面の装甲が厚くて弾が貫通しないので、ニコライはディミヤンに、弾を石畳でバウンドさせ、戦車の底面から貫通させる。

陽動作戦のため、「一番の命知らず」のディミヤンが、もう1両のパンターのハッチを開けていた兵士ともみあいになるが、手榴弾を戦車内に落として爆発させ、走行不能にする。その音を聞いたニコライはT-34で壁を破って逃げる。ところが壁の向こう側にもう1台のパンターがいた。お互いに砲身を相手に向けようと回転させる。T-34が一瞬早く相手に砲身が向き、ニコライは砲塔と車体の間を狙って撃つ。

 そこにイェーガーのパンターともう1両のパンターが来て、T-34は挟み撃ちにされ、絶体絶命と思われた。イェーガーのパンターをもう1両のパンターが撃つが、弾が外れる。そのパンターはディミヤンが乗っ取っていた。そのパンターを、イェーガーが撃つ。

 イェーガーのパンターとT-34の一騎打ちになる。パンターとT-34が撃った砲弾は空中で接触してお互いに外れる。

イェーガーがハッチを開けて、ニコライに決闘を申し込む。

ニコライもハッチから出て、5分欲しいと言う。ニコライは重症のディミヤンをT-34に乗せる。

 橋の上でイェーガーのパンターが待っていた。

t-34は全速力でジグザグ走行しながら近づく。T-34の砲弾はパンターの正面に当たって弾かれる。パンターの砲弾はT-34のキャタピラに当たって操縦不能になり、パンターに衝突する。パンターは橋から落ちそうになる。ハッチから出たニコライがイェーガーに銃を向けるが撃てない。

イェーガーが手を伸ばしニコライが手を掴むと、イェーガーが離さない。パンターは落下を始め、イェーガーが手を放して川に落ちる。ドイツ軍戦車部隊は全滅したが、追手が来るかもしれないので、徒歩で出発する。

 アーニャが草原で待っていると、ディミヤンを手製の担架に乗せ、4人がやって来る。アーニャはニコライに抱き付く。

 字幕「すべての戦車兵に捧ぐ」。

(エンドクレジット。ステパンは妻と息子の元に帰る。イオノフは画家になる。ディミヤンは猟師になる。ニコライは母にアーニャを紹介する)

(写真は「IMDb」より)