ギャロップビジターインセクター
サーカスの団員の時津繁春は縄抜けの名人で、舞台の空中や水中や地中で縄から抜けては喝采を浴びる毎日。それは時津繁春の脂肪の少ないしなやかな筋肉と柔らかな関節のおかげなのに、ある日突然時津繁春は太り出して関節も固くなっていきはじめる。原因はひとつ。兄の時津苫小牧が目覚めたからだ。子供の時に時津苫小牧は事故で植物状態になって眠り続けるようになってその時から時津繁春は驚異的な身体能力を発揮するようになった。時津苫小牧が目覚めてしまったら繁春は自分の特異性、アイデンティティーを見失ってしまう。さらに時津苫小牧もまた、弟という存在によって真の能力を開花できずにいた。不完全な二人は己を補完するために戦いに明け暮れるのであった。
