初めて見た時は、文字どおり頭でっかちで身体はガリガリ。顔には喧嘩傷、お尻にはネズミ取りのネバネバを付けていた。今までにないガブリエルで、お腹が空くと御飯を準備している足に噛み付いてきた。 抱き上げようと顔を近づけて、爪と牙の総攻撃を受けたこともある。他の猫には威嚇。女の子達には飛びかかって馬乗りと、とんでもなく乱暴者に思えた長男。その夏に子猫の四女がやって来て、意外な保父っぷりを見せてくれた。
それからの日々、乱暴者も少しは穏やかになり、色んな顔が見えてきた。掃除機のブラシでゴシゴシされるのが好きなこと。マグロの刺身に目がないこと。きっと以前は、何処かの家の子だったんだろうなと思わせる。
この辺りは、市営や県営の集合住宅が多い。引っ越しで置いて行かれたか。年寄りの一人暮らしも多いから、飼い主が亡くなったかもしれない。田舎はまだまだ考えが古い。不妊手術もせずに外飼いで、猫は家に付くから置いていく。動物だから外で暮らせるだろうと言う人もいる。昔とは環境が全く違っているにもかかわらず。
おいで、と呼んだら家に飛び込んできた長男。これも何かのご縁かな。
