古代、人が守らなければならない五道徳を儒教の教えから取り入れ、仁、義、礼、智、信、に徳が加わり、これに服制度の色を当てはめ、紫、緑(青)、赤、黄、白、黒の順としました


この順番は、染料の稀少性と染色の難しさから、上位の紫や赤は高値になり、濃い色ほど時間と染料を多く必要としていた為、経済的な理由が背景にあったようです



赤は紅花が基本とされ、紫と同様に高値になる為、上位の色になりました

紅花


紅(べに)

紅花から抽出された色素から染められた色




猩々緋(しょうじょうひ)


室町時代、南蛮貿易により渡来した貝殻虫から染められた赤の毛織物が人気となりました

臙脂色とは異なり、鮮やかな赤です



緋色(ひいろ)


日本古来から自生している茜の根から染められた色



戦国時代、武将たちは必勝を願って赤の陣羽織を好んで着用しました

猩々緋の陣羽織



赤は、勇気を鼓舞する色でもあります



川中島の決戦で上杉軍と戦った武田軍は、“赤備え部隊”として軍旗から鎧など、戦装束すべてを赤で染め抜きました

武田軍の赤備え




江戸時代になると、様々な束縛や規制の中から庶民文化が花開き、奢侈禁止令が発布されると、羽織の裏に禁色と言われた赤を使ったり、見えない所に赤を取り入れ、抑圧から生まれたお洒落を楽しみました


江戸時代の羽裏(羽織の裏、男性が着用)



男性の羽織は地味な物が多く、見えない所にお洒落を尽くす事が“粋”とされたようです





江戸時代、赤が印象的な日本画と言えば、菱川師宣(1618~1694)の“見返り美人図”が一番に浮かびます
切手になったからでしょうね😊

菱川師宣筆  “見返り美人図”


今年春、東京国立博物館の『名作誕生』展でじっくり見ることができました

夏休みの体験型企画展、『びじゅチューンなりきり日本美術館』にも出ていましたね


この見返り美人図の赤は、緋色に近い色です

菱川師宣の数少ない肉筆画として、色合いがとても美しく、着物の柄も桜と菊の花の丸が大胆で明るいですね







~こんな時は赤を活用してみましょう~


消極的になっている時は赤を身に付けましょう‼


還暦のお祝いに赤のチヤンチャンコを贈る意味は、肉体的、精神的に衰えつつある老年期に入り、若返りを目的としていると言われていますが、性格を変える意図もあるようです


落ち込んだ時に赤を着れば、気力が湧いてきます😉


赤が苦手な人は下着で試してみてください💕


余談ですが、先日このブログをいつも読んでくれている友人から真っ赤な下着をいただき、さっそく着けてみました🎵


体がホカホカしてモチベーションがあがりました😆