ピーチ色は、桃の果肉の色から名付けられた色名で、明るく薄いオレンジ色、または、黄みがかったピンク色です



ピーチ色に似た色に、サーモンピンクやコーラルピンクがあります



ピーチ色のような黄みがかったピンクは、味覚の甘さや、触覚のスキンシップを連想し、色彩心理的には、安らぎに満ちた幸福感と繋がる色と言われ、子供たちが大好きな色のひとつです






色彩心理の学校で学んでいた時『家族を色で表す』という課題がありました
当時の私にとって父は、茶色、そして母はまさにこのピーチ色でした



母へのこのイメージカラーは、子供の頃から現在までほとんど変わらずにいます

(母本人は黄色が一番好きな色のようです)



その母が、昨年の夏、久しぶりに上京し、甥(母にとっては孫)の結婚式に出席しました


長年の田畑仕事で足への負担が重なり、杖がないと歩けなくなった母は、どこに行くにも足元がおぼつかないようで、母の手をとり一緒に歩きました


母と手を繋ぐのは久しぶりでした


手を繋ぐというスキンシップを通じ、母の手のぬくもりから、包まれるような優しさと、明るく元気なオーラを感じ、私がずっと感じてきた母のイメージカラー、ピーチ色の理由を体感したのです






私は子供の頃、金縛りに合うと怖くて眠れない事が何度かあり、母の蒲団に潜り込んで、しがみついて眠ったものでした



母と久しぶりに手を繋いだことで、その時の安心感と柔らかさがよみがえり、母の肌の色=ピーチ色のイメージと繋りました



ラリック作、ブローチ“パンジー”



ピーチ色の好きな人は、上品でおとなしく、回りの人にさりげない気づかいをする人が多いようです




ピーチ色が印象的な絵画と言えば、ピエール・オーギュスト・ルノアールの絵画が浮かびます



ルノアール作、“ジュリー・マネ”



ルノアールの描くピーチ色の絵画は、温かさや解放感に満ち溢れ唯一無二の存在です




“ピアノに寄る少女たち”




ルノアールは印象派を代表する画家の一人として裸婦や少女など、明朗な人物画を多く描いています



自転車から落ちた事が原因で持病の関節リウマチを悪化させてしまったそうですが、絵筆を持つ手が不自由だったとはまったく感じさせない、明るく柔らかな作品の数々ですね




“ジャンヌ・サマリーの肖像”




ピーチ色のようなピンク色の空気に包まれる自分をイメージすると、若返りに繋がる色とも言われています😊