薔薇色は、薔薇の美しい花の色からつけられた色名で、ヨーロッパでは、ローズレッド、ローズ、ローズピンクの3通りの色名があり、花の色調の段階に対応して用いられました


日本では薔薇色を、濁りのない明るい色調の赤紫色と言っています



色彩心理的には、薔薇色のような明るい赤紫色は、原色の赤に比べ解き放たれた心理状態と繋がりやすいと言われています




私は現在、インポートブランド(婦人服)の販売の仕事をしています



顧客のお一人に、いつも茶色やベージュを素敵に着こなしている方(Bさん)がいらっしゃいます


ただ、そのBさんにお会いする度に、重々しい印象があり、着ている服の色が原因しているのでは?と感じていました



思いきってお声をかけ、売り場でベストカラー診断をさせていただきました


その結果、似合う色の一つに薔薇色がありました




薔薇色が似合う人は、色全体的が青みがかっているものが多く、エレガントで上品な雰囲気の人が多いようです


私はBさんに、『身に付ける色による“印象”について』説明し、薔薇色のニットをおすすめしました


Bさんはそれまで、秋の枯葉のような(茶色・カーキ色・ベージュ・テラコッタ・黄土色等)黄みがかったシックな色を長年愛用されていたようでした


でも、おすすめした理由を理解され、購入されたのでした


しばらくして、Bさんから興奮気味にお電話をいただきました


「知らない男性から、着ているニットがお似合いで素敵ですねと声を掛けられたの!ビックリするやら、嬉しいやら…あなたのお陰で人生が変わったようで…ありがとう」とのことでした


その後Bさんは、口紅や頬紅などの化粧品から眼鏡のフレームまで、薔薇色の物を身に付けるようになりました





Bさんは、好きな色と似合う色にズレがあることに気づき、似合う色を受け入れて身に付ける事で、ご自分が明るく元気に見えることを知り、人生観まで(!)変わってしまったようです😊


似合う色を身に付けると、好印象をもっていただけること、その事で嬉しい、楽しいというワクワク感がおこり、心が元気になれる=色の力が人の気持ちを変える…という色彩心理学の好事例になる出来ごとでした







薔薇色の好きな人は、直感力にすぐれ、感性が豊かで個性的な人が多いようです






薔薇色が印象的な絵画と言えば、マリー・ローランサンの絵画が浮かびます



ローランサン作、“女の顔”


1883年にパリで生まれたローランサンは、繊細で華やかで官能的な、それでいて、甘く少女のような女性像を多く描いています



パステルカラーの優しい色彩と、丸みを帯びた柔らかな女性像から日本のファンが多いようですね


(余談ですが、いわさきちひろは、ローランサンをお手本にしていたようです)



“女の顔”は、女性が優雅に見える薔薇色のあしらいがエレガントで美しく、濁りを感じさせない作品です✨



“薔薇色の人生”という言葉にもあるように、薔薇色とは、本当にステキな色ですね😊