恋に溺れたい海賊王 -9ページ目

恋に溺れたい海賊王

只今 恋に落ちた海賊王,戦国BASARA,銀魂に激はまりしております

こんな管理人ですが、絡んでいただける方、お待ちしております





【16】




久流さんに問い詰められて、梶さんは重い口を開いた。


「……牧野が…」

「牧野が居るかどうか確かめに来ただけだ」


●●

(…え?…わたし…?)


梶さんと一瞬目が合ったけれど

バツが悪そうに逸らされてしまった。


黒崎

「……牧野さんが居るか確かめて…」

「それでどうするつもりだったのかな?」


「それは………」


梶さんは少し言いよどむ。

それでも何かを決意したように、真っ直ぐに黒崎さんを見据えた。



「牧野は誰にも渡しませんから」


●●

(………!)


久流

「答えになっていませんね」


久流さんがやれやれといった風に首を振った。

そして黒崎さんは梶さんの心中を推し量っているように、見える。


私は梶さんの言葉に、ドキドキを抑えられなかった。



西園寺

「とにかくっ!」

「リョウちゃんにはこの騒動の罰として…」


「な、なんですか…?」


西園寺

「アタシに付き合ってもらうわよ!」

「さあ、来なさいっ!」


西園寺部長は梶さんを引き摺り、どこかへ連れ去ってしまった。



【17】



の騒動があった後。仕切りなおしてヒナちゃんと温泉を堪能したあと、部屋に戻った。


●●

(宿に来てからバタバタして落ち着く暇もなかったな…)


●●

「これでやっと、ゆっくりできる」


●●

(夕飯までまだ時間があるけど、どうしよう?)




選択肢


1 もう1回温泉に入ろうかな (梶) ←これ


2 図書室に行ってみようかな (久流)


3 庭に行ってみようかな (黒崎)




●●

(こんな高級旅館を貸切なんて)

(もう二度と経験できないよね)


●●

「せっかくだから、もう一度お風呂に行こうかな」


意気込んで立ち上がると、くらっと眩暈がした。


●●

「……のぼせてるのかな?」


結局、部屋で大人しく、お茶を啜ることにした。




【ノーマル18】


コンコン


扉が軽く叩かれる音がして振り向くと

梶さんが顔を覗かせていた。


「ちょっといいか?」


●●

「……梶さん!」


驚きながらも梶さんの元に駆け寄って、廊下に誰も居ない事を確認する。


●●

(…誰にも見られてない)


●●

「早く入ってくださいっ!」


梶さんを素早く部屋に押し込めて、バタンと扉を閉めた。


座布団を勧めると、梶さんさんはそこに胡坐を掻いて座った。



●●

「梶さんっ!」


「は、はいっ!」


●●

「聞きたいことが山ほどあります!」


「………ですよねー…」


梶さんはわたしの剣幕に押され気味だったけど

質問にちゃんと答えてくれた。


「あの後、西園寺部長に、こってり絞られちまった」


梶さんは、しゅんとうなだれる。


●●

「ちなみに何があったのか、聞いてもいいですか?」


「……いや…」

「聞かない方がいいだろ」

「てか、俺が思い出したくもないっ!」


梶さんの中で、何かの記憶が蘇ったのか

瞬時に顔色が、青くなってしまった。




【18~EXシナ】



「……よかった」


梶さんが安堵感を滲ませた声で言う。


「やっと解放されて、牧野のトコに来たんだ」

「もちろん、バレないように……」

「細心の注意を払ったんだぜ?」


●●

「当たり前ですっ!」


あの騒動の後だ。

不安から、梶さんに対する口調が、ついキツくなってしまう。


「見つかったらまた、何をされるか分かったモンじゃねーからな」


そう言って梶さんは笑った。

それから私の顔を見て、困ったように頭を掻く。


●●

「梶さん……」


わたしがよほど、不安そうな顔をしていたのかもしれない。

梶さんは小さな子供をあやすように、私の髪を撫で、柔らかい笑顔を見せた。


「ん……。髪、まだ少し濡れてんな」


●●

「………っ」


梶さんは、私の髪を掬うと、指に巻きつけて弄ぶ。

時々鼻を近づけて、においを嗅ぐんだけれど、

彼の顔が近づくたびに、甘い期待が膨らんでしまう。


●●

(……んっ…梶さん…)


「すげーいい匂いがする」

「風呂上りだからか?」


梶さんが言葉を発すると、吐息が頬に掛かってくすぐったい。


その部分が高潮していくのを彼に知られたくなくて

ほんの少し顔を背ける。


●●

「……いつまで嗅いでるんですか?」


「んーー‥もうちょっとだけ…」


●●

(もう、梶さんたら…)


目を細めて気持ち良さそうな表情をするから

ダメとは言えない。

…と、その時、彼の微かな声が耳に届いた。


「……風呂。入りたかったな…」


●●

「え?」


「牧野と風呂に入りたかったんだよ…」


●●

「……それで、覗きを?」


呆れ半分、恥ずかしさ半分で聞いた私に、意外な言葉が返って来た。


「確認しに行ったんだ…」

「つか、牧野が悪いんだからな?」

「お前が俺を、誘惑するから……」


●●

「……っ!」


首筋に、小さな痛みが走った。

遅れて梶さんが、そこを強く吸っているのだと、気づく。


●●

「……ん」


少しして、よくやく唇が離れた時には、じんわりとした鈍い痛みが

熱をもって広がっていた。


「俺。どんだけ本部長にシメられようと…」

「……おれは、お前を諦めない」


●●

「梶さん……」


梶さんの顔が近づいて来た。


意識したわけでは無いのに目蓋が閉じて、視界が暗くなる。


そして唇に与えられる柔らな感触に

わたしは、溺れた…


●●

「……んぅ…」


「誓うよ」


梶さんがまた、わたしの口に、口づける。


「もう牧野を不安にさせるようなこと、しねーから」


●●

「………」


梶さんの真剣な眼差しに誘惑されるように、

わたしは強くうなずいた。



【19】



「ほんとに、悪かったな」


●●

「もうしちゃダメですからね!」


梶さんが充分反省しているのは分かっていたけど

彼の申し訳なさそうな顔を見ていたら、他に掛ける言葉が浮かばかなった。


●●

「そうだ、梶さん」

「ヒナちゃんにも謝っておいて下さいね?」


「分かってるよ」


ヒナちゃんを追い掛け回していた梶さんを思い出して

私は念を押すように言った。


梶さんも苦笑している。


「じゃあ、また後でな」


梶さんはまた、私の頭を軽くポンポンと叩くと、扉に向かう。


「あ、そうだ」


●●

「?」


引き返してきた梶さんは、何かを手に持っていた。


それを私の目の前にチラつかせる。


●●

「あ……どこから持って来たんですか?」


「そこに置いてあったぞ?」


それはこの部屋。「すずらんの間」の鍵だった。


「寝る時は、鍵。ちゃんとかけとけよ?」

「どこにケダモノが潜んでるか、分かんねーからな」


意味深な笑みを顔に浮かべて、梶さんは去って行った。




【20】



梶さんが部屋を出て行った、直後ーー



朝比奈

「そろそろ夕食の時間ですよぉ~~」


西園寺

「牧野ちゃん。迎えに来たわよ~~」


ヒナちゃんと西園寺部長が、部屋に入って来た。


内心ヒヤヒヤしつつ、それを笑顔で迎える。


●●

「は、は~~~い」


西園寺

「………」


●●

「な、なにか?」


西園寺部長は部屋に入るなり、

何かを探すように、キョロキョロしている。


おまけに、鼻もクンクンさせていた。


西園寺

「う~~~ん」


●●

(なにか嫌な予感がする……)


ついさっきまで、ここに梶さんが居た事が

西園寺部長にバレやしないかと、気が気では無い。


西園寺

「んーー…」

「牧野ちゃん、アンタもしかして…」


●●

「……な、なんでしょう?」


(もしかして気づかれた?)


西園寺部長が、何か言いかけたその時だったーー




【21】へ続く。