【21】
朝比奈
「何やってるんですか?早く食べに行きましょうよぉー!」
「わたし、お腹ペコペコですっ!」
西園寺
「そういえばそうね~~」
「じゃあ行きましょうか」
●●
(た、たすかった…)
こうしてヒナちゃんに、半ば強引に宴会場へと連れてこられた。
●●
(ヒナちゃん、助けてくれたのかな?)
ヒナちゃんの方を見ると、ちょっと首をかしげてニコニコしている。
●●
(……まさかね?)
梶
「おう、牧野たちも来たか」
窓際で何やら、久流さんと話していた梶さんが
私たちに気づいて、手を上げた。
梶
「今準備が始まったところだ」
仲居さん達が食事の準備で慌しく動き回っている。
梶
「おれ、ハラ減って死にそう……」
●●
(梶さんったら、ヒナちゃんみたいな事言ってるよ)
いつもと変わらない様子の梶さんに、気持ちが和らいだ。
西園寺
「もうそろそろ始められるみたいねっ♪」
「……って、あら?」
「キングはまだ来てないのね?」
黒崎さんの姿を探すけど、見当たらない。
【22】
●●
「そうみたいですね」
朝比奈
「お部屋に居るんじゃないですかぁ?」
●●
「黒崎さん……」
選択肢
1 私が呼びに行って来ます (黒崎)
2 そのうち来るんじゃないですか? (久流)
3 私もお腹が空いたな…… (梶)←これ
そう口にすると、ますます空腹感が強くなってくる。
ついに、お腹の音が盛大に鳴った。
西園寺
「呼びに行った方が早いわね」
「……牧野ちゃんっ!」
●●
「わかりました」
西園寺
「キングのお部屋は分かるかしら?」
●●
「どこでしたっけ?」
西園寺
「『りんどうの間』よ」
こうして私は黒崎さんを呼びに、『リンドウの間』へ向かったーー
【23 ノーマル】
●●
「黒崎さーーん」
●●
(居ないのかな?)
廊下の前で黒崎さんに声を掛けたが、返事が無い。
ちょっと迷ったけど、中に入ることにした。
●●
「入りますよ?」
部屋の中は薄暗く、人の気配が感じられなかったけれど
寝室に足を踏み入れた時ーー
●●
「あ……」
窓から差し込む灯りが、布団に横たわっている黒崎さんの姿を照らし出した。
足音を立てないように、そっと近づいて顔を覗きこむ。
●●
(寝てる……よ、ね?)
●●
「綺麗な顔してーーっ?!」
呟きかけたその時。
強く引き寄せられ、頬に吐息を感じた。
黒崎
「何をしてるんだい、●●?」
●●
「黒崎さん…っ!」
「起きてたんですか?」
黒崎
「誰も寝ているとは言ってないよ?」
●●
「そりゃそうですよ!寝てたら、寝てるなんて、言えませんもの!」
意地悪い笑みを浮かべる黒崎さんに、思わず声を荒げてしまった。
●●
「……夕飯の時間なので、呼びに来ました」
黒崎
「そう、ありがとう」
【23 EXシナ】
●●
「………」
黒崎
「………」
沈黙が流れた。
黒崎さんが動こうとしないものだから
わたしも見つめられたまま、固まってしまった。
視線が合ったままで、居たたまれない。
黒崎
「人の寝込みを襲おうなんて…」
「●●も意外と、大胆なんだね?」
●●
「!?」
突然、沈黙を破ったその言葉に、一瞬あたまの中が、真っ白になる。
反論しようと思ったけれど、うまく言葉が出て来ない。
……ますます頭が、混乱してしまう。
●●
「え……っ、と…」
黒崎
「…じゃあ、●●の期待に応えてあげるよ」
そう言ったかと思うと、布団に身体を押し付けられ、黒崎さんが覆いかぶさって来た。
●●
「……っ!!」
唇に生暖かいものが触れたかと思うと
それは柔らかく蠢き、口の中に侵入して来る。
●●
「んぅ……」
口をこじ開けられ、黒崎さんの舌に追いかけられ。
逃げようとしたけれど、いとも簡単に捕まってしまった。
●●
「……っ!」
なぶられ、吸われ、絡め取られ
黒崎さんの、されるがままだ。
●●
「……っ、ん…」
息苦しくて意識が朦朧として来た頃。
脚にひんやりとした空気が触れ、急速に意識が引き戻された。
●●
(……!)
黒崎さんの手が浴衣の裾を捲り上げ、晒された太ももを撫でている。
その手が、だんだん上に伸びて来て。
私の弱い部分をかすめて撫でた。
●●
「……っあ!」
「…黒崎、さ、ん……っ!」
黒崎
「………」
身体を捩って、なんとか拘束を逃れ、精一杯、叫んだ。
●●
「や、……やめて下さい!」
黒崎
「……なぜだい?」
「夜這いに来たのは、●●だろ?」
●●
「……っ!」
全身が、カッと熱くなる。
●●
「ち、違いますっ!!」
黒崎さんは、わたしの反応を楽しんでるようだ。
そう思ったら、悔しさと、恥ずかしさで、じわりと涙が溢れて来た。
黒崎
「……ふふ…」
しずくが伝う頬に、黒崎さんの舌先が触れる。
涙のあとをなぞるようにそれが這い。
やがて目尻に到達すると、唇が押し当てられた。
●●
「……ん」
黒崎
「………では、行こうか」
力の抜けた身体を黒崎さんに抱き起こされる。
この気分のまま、宴会場に行くのは、気が重かった。
●●
(でも、行かなきゃ……)
遅くなったら誰かが様子を見に来てしまう。
そうなったら……
そう考えると、しっかりしなくては、と、自分自身に活を入れた。
黒崎
「さあ、どうぞ?」
黒崎さんが差し出した手に、躊躇いながらも自分の手を乗せた。
【24】
黒崎さんと一緒に、宴会場に行くと。
みんな待ちかねていたようで、不満の声が飛んできた。
朝比奈
「あ、やっと来ましたよぉ~~」
梶
「いつまで掛かってんだ?」
久流
「全く………何をしていたのやら」
●●
「すいません」
西園寺
「ほら二人とも、お座りなさいなっ」
西園寺部長に促されて、席に着く。
西園寺
「さ、みんな揃ったところで! カンパイといきましょーーっ♪」
全員
「カンパーーーイ♪」
挨拶が終わったと同時に、梶さんとヒナちゃんが
ものすごい勢いで、料理にガッつく。
●●
(…よほどお腹が空いてたのね…)
地元で取れた、新鮮な食材を使用した料理がずらりと並ぶ。
●●
(こんなに…食べきれるかな…)
西園寺
「ほらっ、牧野ちゃんも!」
●●
「あ、本部長!」
「わたしも、お注ぎします!」
西園寺部長とお酒を酌み交わし、話しをしていると
ヒナちゃんや梶さん達も、加わって来た。
梶
「本部長! もちろん今日は、無礼講、ですよねっ!」
西園寺
「リョウちゃんは、ハメを外しすぎちゃダメよ?」
【25】
ドンちゃん騒ぎの宴も、中盤に差し掛かり
みんないい感じに出来上がってきた。
●●
「全部は食べきれないな……」
さすがにこの量は、無理だった。
ヒナちゃんも苦しそうにしている。
朝比奈
「ハンサムぅ~~! 消化剤くださいっ!」
久流
「……仕方がありませんね」
渋い顔をした久流さんが、白い粒を差し出した。
●●
(……やっぱり消化剤、持ってるんだ)
朝比奈
「ありがとうございますっ!」
●●
(…でも、あれっ? これは、もしかして…)
●●
「ヒナちゃん、待った!」
久流さんが渡した物体を、ヒナちゃんから取り上げる。
朝比奈
「あっ!私の消化剤がァ~~」
●●
「…………」
「……これ、魚の目玉だよ?」
朝比奈
「え?」
久流
「…・・・・…」
●●
(久流さん、顔が真っ赤……)
…と、そんな事があり、宴もそろそろ終わりが見えてきた。
そしてさっきから、私の身体に凭れかかって寝ている人物が居る。
各エンドへ続く。
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