FM237_01 八ヶ岳南麓に春がくる◇富士見町 井戸尻考古館 2026/02/27

 

八ヶ岳の南すそ、釜無川のけずる崖うえの台地に井戸尻の遺跡がある。いま中央本線「信濃境」駅の南およそ1km、わき水のうるおす田がひろがる。さらに南に約1kmで釜無川に並行する甲州道中、蔦木の宿場町にいたる。国道20号の「道の駅 蔦木」があり、日帰り温泉の施設が設けられている。

(写真は長野県諏訪郡富士見町にて2026年2月27日撮影)

 

東南の方向にひらけた釜無川の谷を通して、はるかに富士山をのぞむ。上の写真の画面中央あたり、富士の白雪が木だちのうえにのぞいている。

 

井戸尻考古館*である。曾利遺跡のうえに富士見町がたてた。その曾利遺跡は、昨年(2025年9月)国の史跡に追加指定された。隣接する井戸尻遺跡は、1953年(昭和二十八年)から発掘調査がおこなわれ、1966年(昭和四十一年)国史跡に指定されている。

 

考古館の前庭におかれた黒曜石の原石。黒耀石と書く趣味のひともいるが、いまは博物館の展示にしたがう。

 

黒曜石のふくまれる層をみる。(同様の黒曜石原石は中央本線「上諏訪」駅構内、プラットホーム上でもみることができる。)

 

井戸尻遺跡を中心として整備された「井戸尻史跡公園」の案内図が、考古館の駐車場にたつ。地図の方位がしめされない概念図だが、図の下端、考古館のたてものが駐車場Pにむいている方向が南南東であるから、おおむね地図の右手が南となろう。

上の富士山の写真もこの駐車場で撮影した。

 

となりに歴史民俗資料館があとからできた。資料館のうら手に標高874.6mの三角点がある。

 

案内図の柱に注意書き。合成樹脂製のパネルをくいちぎったのは誰だ。

 

足もとに春がちかづいている。

 

井戸尻遺跡に復元された縄文時代の住居、3号住居址のうえにつくられた。手まえの立てふだは、2号住居址、1号住居址の順にならぶ。

 

復元住居を別のむきからみる。画面左端に資料館、右手うしろに民家がみえる。

 

「史跡 井戸尻遺跡」の石碑。いまや井戸尻遺跡と曾利遺跡とが構成する国の史跡「井戸尻遺跡群 井戸尻遺跡 曾利遺跡」となった。中部山岳地帯にひろがる縄文時代中期を中心とする集落遺跡である。(*1)

 

台地の南斜面はスイレンの田である。古代蓮(大賀ハス)などが一面に花開くはず。

釜無川の対岸は、甲斐駒ヶ岳、鳳凰三山へとつづく山なみが視界をさえぎっている。

 

もうすぐ春ですね。

(大井 剛)

 

(FM237_02 につづく)

 

【見出し写真】 縄文時代の復元住居、内部構造をしめす展示。井戸尻考古館内にて。

 

(*1) 国指定重要文化財等データベース(文化庁)。

 

(更新記録: 2026年2月27日起稿、3月6日公開、3月10日、3月27日修訂)