◆晴耕雨読の記 上諏訪 湯の脇 2026年02月◆

 

-2月6日(金)【横浜】


2月7日(土)横浜篠原02時00分発、府中街道、中央道 調布IC 0258-0705 甲府昭和IC、R20、08時40分諏訪着。移動時間6時間40分。実質走行時間は自動記録によれば3時間50分。あとの時間は食事と假眠についやす(石川PA、談合坂SA、釈迦堂PA)。

 

しんしんと雪のふるなり。せんたく物をうち干しにしたほうがよいと進言した。あわてて取りこみにいった山の神の回答、とうちんのパンツが凍ってた、と。

 

横浜に滞在しているあいだに買った本。その一、『仁義なき聖書と美術の世界』ちくま文庫、2025年8月刊。著者は架神恭介、池上英洋という旧知の二人の広島県人。筑摩書房の既刊、旧約篇、新約篇の2冊(2020年刊)を再編して1冊にまとめたもの。

「血の味をいったん知ると赤ワインなんて飲めなくて」(p.304)というせりふの効果をひきだす書評を書こう。

その二、『キリスト教入門の系譜』中公新書、2026年1月刊。副題に「内村鑑三、遠藤周作から渡辺和子、オンライン教会まで」とあり、著者の岡本亮輔は1979年生れの北海道大学教授で、専攻は宗教学・観光学。北大の観光教育は観光学科設立ラッシュ時代に手本とされた。そこはかとなく学内事情がただよう。

ほんもののキリスト教徒はちっとも増えないのに、身のまわりにやたらにキリスト教関連施設が学校から結婚式場まで存在し、キリスト教にかかわる著作や著者が出版界にむやみに多い。この不思議な国の文化が解明できる--かもしれない。

 

2月8日(日)高橋源一郎著『ぼくたちはどう老いるか』がまとまった。著者75歳、着手は72歳から。朝日新書、2025年12月刊。老人のつくりかたを考える。処方箋やトリセツ(取扱説明書)ではない。すなわち「あなた(たち)は」云々ではない。わがことである。

 

雪は降る。てがみは来ない。二週まえには薄化粧、今季いちばんの「おいらん」。

草塚も白くおおわれる(玄関の柱の左方)。カラスに目かくし。本項見出し写真も、本日の雪げしき。

衆議院議員選挙、および最高裁判所裁判官国民審査、湯の脇公民館にゆく。立会人席に湯の脇三区の区長さんがすわっている。あいさつにあゆみよれば、こっちじゃなくて、投票箱はあっち。都会では投票所で知りあいに会うこともめったにない。

 

雪の日をえらんで低山にのぼったものだ。鎌倉の源氏山とか奥多摩の御岳山とか、わざわざ。いまは、やめておく。あのころは、わかかった。いや、ばかかった。と会話しながら、新雪をふんでツルヤに鍋の具をかいにいった。

コーヒー・ブレイク。

シュトレンをきりわける。砂糖は純白で、色づいて見えるのは照明の映りのせい。

 

2月9日(月)快晴。外気は氷点下12℃に降下(午前6時頃)。

窓わくの内側に氷結した結露。[左] 西側かわや、03時49分。[中] 東側玄関わき、07時46分。[右] 東側かわや、07時47分。その画面中央はアゲハの蛹。

[左] 浴室窓下のつらら、12時44分。画面左は給湯器。[右] つららの下、地上にある鍾乳石状の氷。

 

2月10日(火)快晴。木の花さくや、つぼみふくらむ(写真は2月12日撮影)。

YMOイエロー・マジック・オーケストラの《ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー》1979年のマスター・テープ(24トラック)をきく。NHK BS「名盤ドキュメント」2019年1月2日の録画による。59min. 矢野顕子(ピアノ)、渡辺香津美(ギター)が収録に参加している。

 

2月11日(水)未明に雨。のち、みぞれ。のち、くもり。

ムース。いちごをどう載せたものでしょうか。

国民の祝日「建国記念の日」です。「建国記念日」ではありません。なぜでしょう。

年表をつくるとき、ほかの国の建国とならべて日本国憲法の年をいまの日本国の建国としています、わたくし的には。

 

2月12日(木)快晴。

山梨県扇山(上野原市・大月市)の山林火災の続報。1月8日発生、両市は24日に鎮圧を発表、2月12日鎮火したと発表した。焼失面積約396ヘクタール。(共同通信)

 

2月13日(金)快晴。

 ムース いちご問題解決作

観音堂にゆく。雪があるうちは石段をのぼる危険をさける。(崖線 ⇒ FM235ex)

 諏訪湖を観音堂のさらに上から

湖面にもやがたちこめている。対岸(岡谷側)の氷はとけただろうか。

夕食に鯛の兜煮が参入、ツルヤで頭部300円をおもいつきで購入。予定通り焼きそばをつくる。さて日本酒ではなく紹興酒でもなし、まして葡萄酒でもないとすると、結局ビールに落着。

 

2月14日(土)たかぐもり。朝から巻雲がひろがる。

『諏訪市民新聞』1月8日付が隣家よりもたらされる。前日の温泉寺「初笑いと七草がゆの会」(という名であったことをこのとき知った)を第1面の冒頭記事にしている。湯の脇の新規移住者二名が粥をかきこんでいるさまが写真にうつっているので、とりわけておいてくださったのだ。記事に氏名年齢が明記されており、逃げ隠れできないのであった。(⇒ FM232)

 今宵はパプリカ肉詰め

2月15日(日)うすぐもり。陽ざしがあたたかい。日かげには雪がのこっています。

ヴィクトール・フランクル(1905-1977)の生涯を回顧するTV番組6回シリーズ(2024年)の再放送をみている。3回までみた。おどろいたのは、80歳になってもアルプスの高峰にのぼっていたこと。ちょっとちがう方向に感じいったのでした。

フロイトの精神分析の方法にたいする批判はおっしゃる通りとおもいます。フロイトはどれだけ害悪を蔓延させたか、想像を絶する。身ぢかな「患者」がフロイト派の犠牲にならないよう「予防」すること。

 

2月16日(月)曇。間宮林蔵の子孫の会があるのか。(⇒ FM236_02)

放送大学の新印刷教材、恵贈を受く。『ユーラシアのなかの中国史』(2026年)。いままでは『中国と東部ユーラシアの歴史』(2020年)であった。

 

2月17日(火)丙午年正月壬戌朔。くもり、ときどき薄日がさす。年越しは温葡萄酒 Glühwein で。

 

2月18日(水)道路の側溝のわき(および下)に空洞が生じた。直径約50センチメートル。底がしれない。湧き水のせいかもしれない。崖の下にあたるし(⇒ FM235ex)。

やや離れた地表に水がたまる。地下水脈か。ひょっとして、温泉だ!

 

2月19日(木)快晴。諏訪14時25分発、R20、1520-1630白州[鍋焼きうどんを食す]、中央道 甲府南IC 1633-1733 相模湖IC、R412、R16、環二、19時25分横浜篠原着。

 

2月19日(木)-23日(月祝)【横浜】

 

2月21日(土)夜、中野の韓国料理店ソウルハウスに四人、卓をかこむ。韓国語教室の上級クラスにかようかた二人、むかしとった杵づかを置きわすれかけた(および蔵った場所がわからなくなった)二人。韓国人のこしらえる料理は抜群。しかも廉い。

食後の喫茶店で(このごろ少なくなった)、ひとには物に即して反応する即物派と、いったん言語化しないと受けいれにくい概念派とがいるというはなしをした。傾向として日本人のなかに即物派をみつけるのはたやすいが、韓国人は言語派で理念尊重のかたむきがあるのではなかろうか。いうまでもなく、個人差のほうがおおきいし、一個人のなかに即物性と言語化とが割合はともかく同居しているのであるが。

さて、たべもの、のみものに関して、ひとはモノ派であろうか、ことば派であろうか。

 

2月22日(日)自然派の農場が合同会社を設立した(茨城県牛久市)。これまで先導してきた農家を中心にわかい生産者が加入している。家族経営が拡大したようなもの。隔週で野菜を送ってもらう。自然農へ移行中のはたけもあり、農産物の品質がそろわないところはあるが、しばし見まもる。

その農家を消費者が東京にまねいて昼食会をひらく。山の神に導かれてはじめて参加した。20名以上あつまるが、男は招待をうけた経営者とわたくしだけだよ。参加者はおのおの食糧を一品貢献するきまり。自然の素材で料理の腕をふるう人もいれば、沖縄の菓子をみやげにする人もいる。宮古島で自然農法の集会があったらしい。

ひとり手ぶらのひとがいた。山の神が三品用意してきたから一品ゆずるともうしでた。会をしきるリーダーはダメといって食事をゆるさなかった。きまりはきまり。なんだか軍隊かむかしの学生運動みたいだ。このつぎ二品献上しなさい、ではいけないのかなあ。食事中に作品のたねあかしがはじまる。山の神は某さんと旦那と自分の三品と、かさねてはっきり発言した。ある種の皮肉だね。

わきからワシも、自分で作ってこなければ食事にありつけないのなら、わたくしもその資格がないといって席をたとうかと考えた。山の神もひきとめないだろう。しかし会の趣旨からして招待者の気分をことさら害してまで実行するほどのことであるか、しかもあらかた食ったあとだし。某さんは静かに去った。

 供出三部作は中段左と右、および下段左

あとから思えば、ふだん「おてつだい」をしているな。味噌のしこみでは、味噌すり坊主。胡麻すりなら、まかせなさい。

 

2月23日(月祝)横浜篠原12時40分発、1330都筑(日産)、1430-1510稲田堤[昼食]、中央道 調布IC 1528-1710 甲府昭和IC、1745白州、19時05分諏訪着。

ひさしぶりに「螢」にのみにゆく。本金胡蝶(諏訪)と黒松仙醸(高遠)。淡泊と濃厚、好対照。しめは蕎麥。

 

2月23日(月祝)-28日(土)【諏訪】

 

2月24日(火)晴。ブルーベリーが芽ぶいている。

観音堂に参る。落ち葉が風でふきとばされ、すくなくなる。そのかわり小枝がたくさんつもる。けやきの大木から樹皮がはがれおちる。

2月25日(水)雨。税金を納めにゆく。駅前のファミリーマートがいきつけ。山の神がもれなくついてくる。途中で脱走しないように。租税、社会保険料等で年金なるものはあらかた消滅。なにのための支給であるか。

ふきのとうのてんぷらが食卓にのぼる。横浜篠原にて採集したもの。

2月26日(木)曇のち晴。使用済みの食用油を処理するのはワタクシのやくめ。これをたわむれにカースト制度とよぶ。

夕食にオニカサゴ煮付。まんなかはホタルイカ。その左に春菊のしらあえ。

2月27日(金)曇。富士見町の井戸尻考古館にゆく。白州で野菜と鶏卵をかう。どちらが本命かわからん。夜はカレーじゃ。

 

2月28日(土)単身諏訪発、上諏訪駅 1127-1334 大月駅 1348-1436 八王子駅 1449-1529 新横浜駅、横浜篠原着。乗車賃3410円。4時間2分(乗車3時間35分)、時刻通りであれば、新宿までバス約3時間、電車にのりかえて新横浜まで行くのと所要時間に大差ない。ちなみにバス代は上諏訪駅前-新宿駅前3500円である。

(大井 剛)

 

【見出し写真】 今季いちばんの厚化粧。諏訪市湯の脇にて2026年2月8日07時39分撮影。

 

(更新記録: 2026年2月7日起稿、2月8日公開、2月28日改訂、3月3日修訂)