私が子供の頃から弟の誕生日は覚えているのに、私の誕生日は忘れやすい母。淋しかったり悲しかったり悔しかったりで、わざと母が気付かないのを見過ごしてふて腐れたり泣いたりもした。


昨日は母との面会日。『またお母さん、文子の誕生日忘れてた。◎(弟)も一緒にハッピーバースデーを唄いましょう』と施設の会議室でテレビ電話をしている弟と母が歌ってくれた。


先月は弟の誕生日で母と私と歌っていたけれど、私のために歌ってくれる母を見たら嬉しくて涙が止まらなかった。弟はプレゼントなくてゴメン。母は覚えてなくてゴメンと言われたけれど。


『お母さんがどんなに酷いこと言っても、お姉ちゃんは文句1つ言わず前向きな言葉をかけてくれるのよ』と言われた後だった事もあり、私の目の前にいる母は会話が出来ない時もあったけれど、ちゃんと私を見てくれていた。


それが何より嬉しくて、隣に母が笑っていてくれる事があったかくて。お母さんがこうして隣にいてくれる事が、何より嬉しいと声に出せていたかな。




このまま穏やかな時間が、ただただ続いてくれたらと願わずにはいられなかった。母の笑顔や歌声を心の大事な場所に置きつつ、私は私の人生を生きる。


幸せは非日常ではなく、日常にある何気ない事だと気づいた53歳春。


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