向日葵の人生相談さんのプロフィールページ

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「職人」という生き方。


――誰にも真似できないものは、静かな時間の中でつくられる。――


今日、一枚の写真が目にとまりました。



「職人さん」


でした。


華やかな人でもない。


大勢の人に囲まれているわけでもない。

たった一人。


目の前にあるものに、

黙々と手を動かしている人。


その絵を見ながら、私はしばらく考えていました。


職人って、なんだろう。


器用な人?


特別な才能を持った人?


もちろん、それもあるのかもしれません。


でも私は、

同じことを、誰も見ていないところで何度も繰り返せる人。


そんな人のことなんじゃないかな、と思ったんです。


私は、人を見るのが好きです。


話している言葉だけじゃなくて、


声の高さだったり、


目線だったり、


ふっと止まった沈黙だったり。


「大丈夫です」

と言っているのに、


どうしてこの人の「大丈夫」は、

こんなに寂しく聞こえるんだろう。


そんなことが気になってしまう。


たぶん私は昔から、

人が口にした言葉より、

その言葉の奥に置いてきたもの

を見ようとしてきたのかもしれません。


看護師として人と関わっていても、そうです。


病気のことを聞いていたはずなのに、

気づけばその人の家族の話になっていたり、


仕事の話になっていたり、


ずっと誰にも言えなかったことが出てきたりする。


そして最後に、

「なんか、話したら楽になりました」

と言ってもらえることがある。


そのたび私は思います。


人って、

答えが欲しいだけじゃないんですよね。


自分でもうまく言葉にできないものを、

誰かにそっと受け取ってもらいたい夜がある。


だったら私は、

それをもっと磨いてみてもいいのかもしれない。


人の話を聴くこと。


心の奥を感じること。


そして、

その人自身もまだ気づいていない気持ちを、

そっと言葉にして返すこと。


それを、

「職人」と呼べるくらいまで。


最近私は、

「こころのおもてなし」

という言葉がとても気になっています。


おもてなしって、

豪華なものを差し出すことではありません。


その人が言う前に、

「あ、これが必要なのかな」

と感じること。


だったら、

心にもおもてなしがあっていい。


電話の向こうで。


文章の向こうで。


顔も知らない誰かの夜に。


たった一言で、

少しだけ肩の力を抜いてもらえる。


そんな仕事があってもいい。

そして職人は、

最初から職人だったわけではありません。


一回。


また一回。


うまくいかなかったら、また一回。


誰にも見られていないところで、

自分の技を磨いていく。


だから私も、

急がなくていいのかもしれません。

急いで完成しなくてもいい。


今日ひとりの心に向き合ったなら、


明日は今日より、

ほんの少しだけ上手に人の心を受け取れる私になればいい。


それを何百回、何千回と繰り返した先に、

「この人に話したい」


と思ってもらえる

何かが生まれるのかもしれない。


顔を見せなくてもいい。

全部の私生活を見せなくてもいい。

私が磨くのは、

私自身を見せる技術ではなく、


誰かの心を見る技術。


それなら、

なんだか私らしい。


「あなたは何の職人ですか?」


と聞かれる日が来たら、

私はこんなふうに答えられたらいいな。


人の心を受け取って、

少しだけ軽くして返す職人です。


……なんて。

まだ名乗るには、

修行が足りないかな。


でもね。

職人ってきっと、

「まだまだ」と思っているうちは、


ずっと

腕が上がり続ける人なんでしょうね。


あららら、

もうこんな時間。


また、一緒にお話ししましょう。🌻


ふふふ。