太宰府を守護する水城堤防の近くに、水城老松神社(みずきおいまつじんじゃ)がある。
昨日ウォーキングで立ち寄りした。
平安時代は、ここまで海岸が来ていたから、菅原道真がはじめて上陸した地として伝承されている。
この神社の南側は、遠く天拝山(てんぱいざん)が望める。
史実通りなら、上陸した道真公が目にしたはずだ。

この山の名前は、左遷された道真公が無実を訴えるために、登頂して天を拝したというのが由来とされている。

家内の実家がこの天拝山のすぐ近くだったので、一家で泊まっている正月に、娘と息子がそれぞれ3歳の時に、朝早く暗いうちに懐中電灯持参で連れていったが、ふたりとも余裕で標高257メートル頂上まで往復した。

頂上からは木が邪魔で見晴らしが悪いが、あとで知ったら、昔はススキだけだったが、黒田長政の家臣である小河内蔵充が郡司となったときに植樹し、全山を樹木に覆われる山にしたという。
だから子供と登ったときに、日の出を拝むつもりが、雑木林が明るくなってきたぐらいで、ちっともドラマチックでは無かった。

この天拝山の登山口には、九州最古の武蔵寺(ぶぞうじ)がある。
ここの住職が家内の里にときどき法要に来られるが、巨大な数珠を首から下げてジャラジャラ音をたて、忍者みたいに印を結び、最後に大声で喝ッと入れられるから、ビクっとなって迫力満点だった。

わたしが疎開していた母の実家は、天拝山の東側に位置していて、子供の足でも数分で麓まで行ける距離だ。
この実家には敷地内に小さな祠があり、大きな石が祀られているが、これは道真公が腰かけて休んだと言われており、突然団体の巡礼みたいな人が押しかけて来たりした。

老松神社には桜の木が数本あるが、もう一部散り始めているのを撮った。

道真公には桜ではなく梅の花だ、と天を拝ぎたくなるほど申し訳ない。

『東風吹かば 匂いおこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ』