2024/05/20@幸手

監督 イルケル・チャタク

カーラが悪い訳じゃないよ

★★★☆☆

 

学校で起こった窃盗事件をきっかけに学級崩壊や人間関係がもつれるサスペンス。ラストシーンまで緊張感が持続した。

 

不寛容教育を貫くドイツの中学校で窃盗事件が起こった。校長は学級委員を任意だといいつつ尋問することに担任のカーラ(レオニー・ベネシュ)は疑問を抱く。今度は男子だけを狙い財布の中身を調べるという暴挙に出る校長。大金を持っていた移民の子を怪しむ。しかし、親を呼び出すとゲームソフトを買うために大金を持たせたのだと言うことで容疑が晴れるが、これがもとでこの子は泥棒と呼ばれてしまう。一方カーラは自身のやり方で職員室に監視カメラを置く。すると花柄のブラウスをきた人間がカーラのジャケットを触る映像が撮れた。この特徴的な花柄から、事務員のクーンに罪を告白すれば許すと告げるが、クーンは激昂する。業を煮やしたカーラは校長に映像を見せるが、それでもクーンはやってないと学校から出て行ってしまった。それからはクーンの息子オスカーに授業ボイコットを先導され、教師同僚らは犯人探しに躍起になり、いつしかカーラは被害者から加害者的立場へと追い詰められていく。

 

どうやったって犯人探しになってしまうと収拾つかなくなってしまうので、とうしたら良かったかはわからぬまま。常に生徒思いのカーラが追い詰められる姿は恐ろしくもある。しかし、これで終わり?と思うところでバッサリ終演するので、モヤモヤが残る。答えを観客に委ねすぎなのではと思う。じゃあどうすれば良かったのさ、と思うよね。