2023/12/05@新都心

監督 三池崇史

気持ちガチャガチャ

★★☆☆☆

 

サイコパス対殺人鬼という触れ込みではあったが、何か中途半端。三池崇史の残虐性って「悪の教典」の時はサイコーで派手なイメージなのかも知れないけど、最近は物足りない、というかつまらない。心理描写が出来てないのかなとも思う。

 

脳に埋め込まれたチップが作用してサイコパスにしているという発想が悪い方へ出てしまったかな。

 

サイコパスにさせられた二宮彰(亀梨和也)が脳チップが破壊されたことで感情を取り戻し良心の呵責に苛まれていく。そしてまた殺人鬼も同じ設定なため、二宮が悪者なのか、殺人鬼が悪者なのか、基本的には人殺し同士、悲劇と言うには感情移入しにくい構造になっている。

 

ラストシークエンスは、愛する人に命を奪われる展開、何とも切ないはずなんですけど…。あの人を正当防衛にして殺しの汚名を着せないと言う優しさですけど、今度はあの人が良心の呵責に苛まれて生きていくことになるのでしょ。これって優しさですか?脳チップを埋め込んだのと同じじゃないですか。怪物を生み出したことに変わりがないのです。

 

キャスティングもいまいちで、亀梨くんは主役として十分かっこいい、その友達、染谷将太も不気味で良かった。何よりプロファイラーの菜々緒がセクシーでしたね、でも物足りない。中村獅童さんは悪くないけど、違う人で見たかったかなぁと思ったし、何より吉岡里帆はダメだったかなぁと思います。彼女に何をやらせたくてあの役を当てたのか…よく分かりませんでした。これこそ穂志もえかにやってほしかったです、サプライズ感あるし。

 

種明かしパートはダサ過ぎてちょっと見てられなかったですし、心理面がガチャガチャですし、う〜んです。