戦前戦後を通じて常にヒット曲を飛ばし続けてきた二葉あきこさん。
彼女の声を聞かなくなってから久しくなります。お年は90歳を超えられて、今、故郷の広島県へ帰り余生を過ごされております。
私の義父(姉婿の父)が、中国の戦地で負傷した時、入院先へ彼女が慰問にやって来ました。
今もアルバムに残る70年前のセピア色の写真には、彼女を中心にして義父を含めて大勢の方の笑顔が残されています。
でも、この中の何人の方が無事で日本の土を踏まれたかはわかりません。
戦前の芸大出身、音楽の先生から歌手になり、数年前まで現役で活躍されており、100歳近い高木東六さんのピアノと、90歳近い二葉さんとの「水色のワルツ」のコラボに感動したものです。
彼女のエピソードに、昭和20年8月6日の原爆投下時、広島から発車した列車がちょうどトンネルに入り、九死に一生を得た話があります。
戦前からの歌手が次々と亡くなられ、寂しくなる中で1日でも元気で、いつまでも若い歌手を見守っていただきたいものです。