「清純」 


すべてを大切な人に捧げたい。 

心から、そう思った。 


遠くで君が泣いているから。 











時折、見失いそうになる、流されてしまう。 

立ちすくみどちらへ行けばよいのか迷いそうになる。 

いろんなことが降りかかります。 

でも、僕はいつもこう思うのです。 

愛という名のもとに、君を想い続けようと。 



遠いけれど。 

とても、遠いけれど。 

愛という名のもとに、君を想い続けている。 







寄りかかっていいように。 

君のそばにいたいけれど。 

君は他の誰かを愛しているから。 



せめて、君の涙を拭うために。 

それが出来るなら、 

僕は、すべてを捧げよう。 


それで、君が微笑むことが出来たなら。 

君が他の誰かに寄り添っていても。 

それで、君が微笑むことが出来たなら。 



こんなにそばにいて。 

手に触れられる距離でいても。 


遠くて。 






・・・遠くて。 













遠くで、君が泣いている。 

膝を抱えて泣いているから・・ 

僕は雨に濡れないように、傘を差してあげて。 

泣き顔で君は微笑むけど、決して涙は止まらなくて。 

僕では、涙が止められなくて。 



こんな夜には、せめて雨が止んで欲しいけれど、 

雨はしっとりと、僕の心にまで降り続くから。 



・・・君を想うことが、止みません。 














すべてを大切な人に捧げたい。 



心から、そう思った。 















「例え、その涙を拭うことが出来ないとしても。」 

 白鳥 海 















今日も雨がしっとりと降り続いている。 











  ・・・君を想うことが、止みません。