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      season4

    episode16

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「え??そうかな 笑」

野根澄しそ美は笑った。


こういう時は特別に

" いつもより可愛い顔で笑う "

と決めている。

この時もお決まりのそれをやった。


職場の同僚に

「悩み無さそうで羨ましい」

と言われ

毎度我ながら

完全に隠せている事に

感心している。


片割れの

田貫登真斗に

不安を打ち明けられないのは

登真斗の気持ちが

重くなってしまいそうで、

言えないから。


いや、

重い波動の女だと思われたくない、

これが正解かもしれない。


だとすると、

これもエゴなのだろう。


男性性と長女気質の強い

しそ美は

可愛く甘えられない。

言われても相手が困るだろうと

考えてしまうからだ。


甘えられないし

頼れないのは

相手への信頼が無いから、

とも言えるだろう。


そう、そういう事だ…

こんな想いを吐露したら

登真斗の気持ちが

潰れてしまうだろうし

仕事の忙しい中

頭が疲れるだろうし迷惑だ、

そんな風に考えるからだ。


わたしに触らないで

触れないで

ほっといて、と

1人泣いて闇に落ちては

自分で這い上がり、


何クソと

爆裂男性性で

強気さをパワーアップして

さらなる鎧をまとい

反骨心をアップデートさせて

ずーーーーーっと


そうやって生きてきた。


だけど

時々ぽろりと涙が落ちる。

そんなつもりじゃないのに

声も出さずに

号泣が出来るようになっている。


次に登真斗に会った時

どんな自分になるのかな…

それまでに新キャラ

"軽やか舞子さん"が

定位置でリーダシップを

発揮してくれている事を

願いたい。


登真斗にはよく言われていた。

「普段ツンケンしてるのに何で会うと引っ付いて離れんくなるの?ベタベタやん 笑」


(言葉の鎧で隠しきれないからだよ)

しそ美はそう思っている。

会えば嘘がつけなくなる。


(…嘘かぁ)

自分で自分の本音に

うなずきながら

やっぱりここを変えていかないと

この先のステージには

進めないんだろうなと思った。


登真斗…

わたしを元気づけてよ…


これが言えたらいいなと思う。

出したことの無い弱さを

さらけ出して

登真斗に

優しくしてもらえたらいいな…


【優しく❓】

だけどこれってただの他人軸の

甘えじゃないのーー???

ただの依存じゃないの???

弱いだけじゃないのー???


"気合いが足りないだけだろ"と

昔の重鎮" 気合いだ勇気さん"が

ものを申しに

しゃしゃり出る。


散々お世話になった

" 気合いだ勇気さん "


引き継ぎに

出向いてきたのだろうか。


まだまだ新年度体制には

時間がかかりそうだ。*∅


2024.4.2

道照月子

#ツインレイストーリー#大人の童話

~season4episode17へ続く~