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     season4

    episode1

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雨が降っているが

心は穏やかである。

空は曇れど

心はクリアであった。


春分前の数日は

2023年の総まとめのように

いきなりきた怒涛の反省と

深い闇落ちに

心は下を向いた。


あれから数日。


しそ美は何度も見る

エンジェルナンバー

1111と9999に

何かが起きていると察する。


始まりと終わり、

まさに冥王星時代のメッセージ。


(…もう、もがくのをやめよう)

もがいても、あがいても、

結果は同じなのかもしれない…


田貫登真斗を思い出す度に

罪悪感と拒絶感に襲われ

想うことすらを、

廃止にしたかった野根澄しそ美。


ツインレイだからと

不倫なんて良いわけないだろ。

これが しそ美の見解。


魂が求め合っているんです、と

本気で愛し合っているんです、と

だから御家族の方々

ごめんなさいね?、と


大事な家族を裏切って

あざむいて

影に隠れてコソコソと、

それが許されると思うなよ?

これが しそ美の見解。


【二兎追うものは一兎も得ず】

だから結果、

【ケジメが必要】だと行き着いて

そのケジメを

つけていない登真斗から

離れた野根澄しそ美。


しかしそこには

離婚を選択する登真斗への

【期待や願望】が絡みつき

それが【己のエゴ】だと感じて

苦しんだ。


風の時代のツインレイは

【3次元の形を超える】

ということが、

【嘘をついて誰かを騙すこと】

に繋がり

【騙すことを正当化する】

理由にあたるならば

しそ美はその道は選ばない、

これを強い意志としたのは

裏も表も無い

しそ美の【正義】だった。


だから

一切 消そうと努力した。

登真斗を心に想う事すら

【悪】と捉えた。


だけれども、心から登真斗を

抹消することは出来なかった。


もう…だめなんだ。

もう、

忘れる事をあきらめよう…

心に住み着く登真斗を

追い出すのはやめよう…


登真斗は

しそ美自身の分身なんだ…

心の一部なんだ…

引っ張っても取れず

ハサミで切ろうにも硬すぎる。

ノコギリでもダメだ、

ハンマーでもダメだ。


切り離そうとすると

我が身から血が出て…

まるで自傷行為のようだ。


夢なのか、妄想なのか、

眠っていたのか

頭は起きていたのか、

それは明け方のことだった。


夢に登真斗が出てきて

しそ美に優しくキスをした。

甘えているようだった。

登真斗が しそ美の魂を

求めているのがわかった。

しそ美はいつまでも

そんな登真斗の顔を眺めていた。


パチっと重なる

強い磁石のように

離れない。

魂の片割れを

軽く見ていたのかもしれない…


【どうやっても忘れられない】

登真斗が好きとか

愛しているとも違う、

そんな次元では無く、

【魂から離れていかない】のだ。

もう磁石は離れない。

固まってしまったみたいだ。


【ツインレイを、ナメるな】


もがきにもがいて足掻いた

野根澄しそ美はこれを

最終的に思い知らされた。


春分を過ぎ、

(もういい、そこにいればいい)

しそ美は心に固まる

田貫登真斗の存在を許した。


ここまでなら倫理を

逸脱しない…、と

しそ美は心の中の

その塊を許した。

許す、か、認める、しか

【道が無い】からだ。


エンジェルナンバー

1111と9999は

しそ美の知らない世界で

何かがうごめいているのだろう。

運命やら

よくわからない異世界の

しそ美は一部だ。

どうすることも出来ない。


何度目かのサレンダーは

さらなる次元へのサレンダー。


感情がどんどん薄くなっていく。

それは諦めに似た降伏。

【ツインレイをナメたらあかん】

という降伏。


ツインレイの絆は

最強過ぎて勝てない事を

思い知らされながら

野根澄しそ美は

次なる章の扉をまた、

無表情で 開けた。*∅


2024.3.24

道照月子

#ツインレイストーリー#大人の童話

~season4 episode2に続く~