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     season3

     episode28

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真夜中の2時に眠りについた。

一日の終わりには

毎度思い浮かぶ

愛しきツインレイ

田貫登真斗を

今夜はもう、

かき消すことにした。


期待はエゴだ。


あんなに

手放した‼️と

思っていたはずが

無意識に期待を

まだしていたのだろう自分に

心底、嫌になった。


もう"  いつかは… "なんて

やめたら❓と

呆れた顔の自分が

もう1人の自分を卑下した。

そして肩を抱いて

もうやめなさい😌

そう言った。


正しい無条件の愛を

ちゃんと実行できるのは

まだまだ先なのかもしれないと

未熟な自分を認めた。


無かったことにも

出会わなかったことにも出来ず

苦しい日々を送るのならば

宇宙に結果を放り投げて

サレンダーすればいい!

そんな思いも

完全には出来ていなかったことを

しそ美は認めた。


" いつ離婚するのかな… "と

心のどこかで、

人の家庭を壊すような事を

考えるのが

もう嫌でたまらない。


家族は揃っていた方が

いいに決まってるんだ。

もうほっとこう。

そっとしとこう。

違う恋愛でもしよう。

それがいい。

頑なに貞操を守るような

重い女はやめよう。


早朝の我が子の送り出しでは

お弁当を作り

可愛く髪の毛を結び

はっぱをかけて

車に乗りこみ

目的地に到着することに

満足度が上がった。

これをしている時の

母としての役割を

ちゃんとこなせた自分が

大好きだ。

しそ美はそんなふうに

ずっと生きてきた。


男勝りで男性性丸出しで。

夫がいても夫の分までみんな

しそ美がやって

母も、父も、

しそ美がやって

出しゃばりでマイウェイな女だ。

そんな女だった。

男なんて気が弱くて

気が回らなくて頼りにならず

自分がみんなやれてしまう、

そんな風にイキって生きてきた

それが自分だった。


なのに登真斗に出会って

驚くほど家族想いの

夫がいることを知った。

登真斗には当たり前でも

しそ美には信じられないほど

"こんな人と家族になりたかった "

と、心から羨んだ。

登真斗の生き方や考え方や

我が子愛が

しそ美と同じで

その心意気にも惚れた。


そしてとてつもなく登真斗に

男を感じて

自分は女なんだとも感じた。

こんなに惹かれるのは

生まれて初めてだった。

こんなに嫉妬したのも

生まれて初めてだった。

言葉にできない魅力は

しそ美の魂を震わせた。

そんな登真斗だった。


そんな家族想いの登真斗を

"家族を裏切る登真斗"に変えたのは

みんな自分のせいだと、

切なくて

切なくて


切なくて切なくて切なくて。

苦しくて。


そんな日々があったと、何故か

春分にそれを思い出す。


先日終了した

産土神21日参りでは

【春分に瀬織津姫様をお祀りする神社に参拝したく思いますのでどうかお取次ぎをお願い出来ますでしょうか】

とお願いし続けてきたが

いよいよ今日その日となる。


夜までに帰宅する予定で

慌てずに家を整え

ざわついた心も鎮め、


しそ美は粛々と

参拝の支度をした。*∅


2024.3.20.春分

道照月子

#ツインレイストーリー#大人の童話

~season3episode29へ続く~