‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦

     season3

     episode20

‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦


パートがおもろい。

こんなことあるのだろうか。


ここへ来て野根澄しそ美

春分前の追い込みで

副業の商品開発が

佳境に差し掛かるも、


先月末から

部署が変わったパートが

水を得た魚のように

しそ美の得意とする部門となり

楽しくて仕方がない。


あっという間に8時間拘束の

7時間勤務が終わり

残業もしたいくらい

パートが充実して忙しく

とにかく楽しいのだ。


仕事が楽しくておもろい。

まさかこんな予定では無く

パートなど片手間にして

副業にこそ力を入れたかったのに


副業もパートも

同じくらい仕事が楽しい、という

現実になった。


どちらにも通じるものがあり

学びにもなり

人間としてのさらなる成長と

やりたい事へのステップアップに

繋がっている不思議。


パートなんてものは生活の為に

我慢して働くものだと思っていた。

シングルマザー2年目の自分の

"生きるために やむを得ない道"

それがパートだと思っていた。


それなのに

仕事がおもろくなってきた。

これはツインレイ道の

醍醐味なのだろうか。


しかしこれでは益々

田貫登真斗がいなくても

全然自分で幸せになれる道を

歩いてしまうじゃないか…、

そんな自分になってもいいの?

登真斗に対する裏切りじゃないの?

俺なんかいなくてもいいんだと

登真斗は自信を無くさない?

……しそ美はそんなふうに

心のどこかで思った。


数日前の

登真斗を恋しい気持ちは

(そうそうこれこれ)と、

"逢いたい" や "触れたい" という

久しぶりの女性性が

切ないながらに懐かしかった。


なのにもう

登真斗は夢で会えればいいや!

なんて、そんな悲しいことある?

そんな変な戒めが

登真斗無しでも

イキイキとする自分に

ストップがかかる。


けれどもきっと

そんな自分になる事こそが

統合への切符をもえらえる

条件なのかもしれないとも思う。


登真斗がいなくても幸せだ、

登真斗と離れていても

充実感や幸福感は得られると

自分の脳に染み込ませ、


自己肯定感と自分への信頼で

完全なる"執着の手放し"を

強めているのかもしれない。


登真斗を忘れる時間が長くなるのは

悲しい事じゃないんだ。

本当の自分を取り戻すために

きっと今があるのだ。


そのためにこの時間が

与えられているんだと

しそ美はぼんやりと理解した。


春分まで

残すはあと1週間まで来た。

この7日間の間にも

まだまだ何かがありそうな

予感がしている

野根澄しそ美である。*∅


2024.3.12

道照月子

#ツインレイストーリー#大人の童話

~season3episode21へ続く~