「ようこそ、天穹の頂駅へ」



声はやわらかかった。

けれど、ただ優しいだけではない。

その声には、道を知っている者の

落ち着きがあった。



「私は、望月エイミー。

 アストラリウス方面の

 案内係です」



マイケルはぽかんとした。



「案内係……?」



エイミーは微笑んだ。



「はい。迷った人を迷ったままに

 しない係です」



その言い方があまりに

自然だったので、

マイケルは思わず笑った。



「なんか、すごい係だな」


「すごくはありません。

 ただ、迷子になるのは子ども

 だけではありませんから」



エイミーはそう言って、

ホフマンの手元の古い

路線図を見た。



「その路線図は、

 百二十年前のものですね」



ホフマンが目を丸くする。



「見ただけでわかるのですか?」

 


「はい。第七回廊がまだ“風鳴る塔駅”

 とつながっていた頃の図です。

 今は崩落防止のため閉鎖されています」


「なるほど……」



ホフマンは少し感心した

顔で図を畳んだ。


メアリーはエイミーの

持つ灯りを見つめる。



「それは、星導灯?」