アンディ·ウィアー 「プロジェクト·ヘイル·メアリー」 (2021) | It’s not about the ski 遅れて来た天才スキーヤー???、時々駄洒落(笑)、毎日ビール!(爆)

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スキー大好き、ゴルフ、読書、映画、演劇、音楽、絵画、旅行と他の遊びも大好き、元々仕事程々だったが、もっとスキーが真剣にやりたくて、会社辞めちまった爺の大冒険?


3月10日の記事

上の記事で感想を書いたこの作品について、以前自分用のメモ📝を書いていたのを忘れていましたので、その内容も以下記録として残しておきます。

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アンデイ·ウェアー節炸裂。今回隣の恒星系宇宙が舞台にもかかわらず、物語の展開や主人公キャラは鮮烈なデビュー作火星の人」(2011) とそっくり(笑)。主人公グレースはとにかくポジティヴで楽観的。
本来驚天動地のファースト コンタクトも実にあっさり(笑)。というのも、主人公と異星人の友情に重きが置かれているからなのだ。
物語の最後で地球がどうなったかも、敢えて詳しく書いていない。
何故この様なコンタクトが起き得たかもサラッと仮説は書かれてはいるが、アーサー·C·クラークの深遠な哲学的追求や、小松左京の宇宙的意味の問答はない。従って、センス オヴワンダーや宇宙の謎に触れた目眩の様な感覚はない。
全地球的危機への国家的取組みの描写はスピルバーグの「未知との遭遇」的である。
JAXAの探査機も少し活躍。ロシア、中国のプレゼンス大きい。執筆がウクライナ軍事侵攻前だからだろう。
ラスト シークエンスは、まるで映画版のオデッセイ」(2015) と対応しているのも、粋なんだよ❗。
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【作品解説:Amazonより引用】


〈上巻〉

地球上の全生命滅亡まで30年……。全地球規模のプロジェクトが始動した!


グレースは、真っ白い奇妙な部屋で、たった一人で目を覚ました。ロボットアームに看護されながらずいぶん長く寝ていたようで、自分の名前も思い出せなかったが、推測するに、どうやらここは地球ではないらしい……。断片的によみがえる記憶と科学知識から、彼は少しずつ真実を導き出す。ここは宇宙船〈ヘイル・メアリー〉号――。

ペトロヴァ問題と呼ばれる災禍によって、太陽エネルギーが指数関数的に減少、存亡の危機に瀕した人類は「プロジェクト・ヘイル・メアリー」を発動。遠く宇宙に向けて最後の希望となる恒星間宇宙船を放った……。


『火星の人』で火星の、『アルテミス』で月での絶望的状況でのサバイバルをリアルに描いた著者が、人類滅亡の危機に立ち向かう男を描いた極限のエンターテインメント。


〈下巻〉

人類の希望は、遥か11・9光年の彼方――。たったひとりの冴えた相棒と、謎の解明に挑む!


未知の地球外生命体アストロファージ――これこそが太陽エネルギーを食べて減少させ、地球の全生命を絶滅の危機に追いやっていたものの正体だった。

人類の英知を結集した「プロジェクト・ヘイル・メアリー」の目的は、ほかの恒星が光量を減少させるなか、唯一アストロファージに感染していないタウ・セチに赴き、その理由を探し出すことだ。

そして、〈ヘイル・メアリー〉号の乗組員のなか、唯一タウ・セチ星系にたどり着いたグレースは、たったひとりでこの不可能ミッションに挑むことになるかと思えた……。


2021年アメリカでの発売以来、NYタイムズをはじめ様々なベストセラー・リストに挙がり、ライアン・ゴズリング主演で映画化が進行中の、ファースト・コンタクトSFの新たな金字塔。



題名:「プロジェクト·ヘイル·メアリー」 

著者:アンディ·ウィアー

訳者:小野田和子

出版元:早川書房

発行日:2021年12月25日

読了日:2023年8月15日







No.12930    Day 5371