【作品紹介:「Amazon」より引用】
多崎つくる、鉄道の駅をつくるのが仕事。名古屋での高校時代、四人の男女の親友と完璧な調和を成す関係を結んでいたが、大学時代のある日突然、四人から絶縁を申し渡された。
何の理由も告げられずに――。
死の淵を一時さ迷い、漂うように生きてきたつくるは、新しい年上の恋人・沙羅に促され、あの時なにが起きたのか探り始めるのだった。全米第一位にも輝いたベストセラー!
何の理由も告げられずに――。
死の淵を一時さ迷い、漂うように生きてきたつくるは、新しい年上の恋人・沙羅に促され、あの時なにが起きたのか探り始めるのだった。全米第一位にも輝いたベストセラー!
【感想】
村上春樹氏の長編小説第13作目だが、前作「1Q84」(2009)が文庫本で2,100頁超えの超大作だったのに対して、本作その1/5の415頁程なので、読後感は短編の様だ。
「1Q84」がオウム真理教の様なカルト宗教団体を題材として、社会性の強い小説だったのに対して、この作品は、多崎つくるの青春時代に受けた個人的制裁の理由を探るという、極めて個人的題材を扱っているので、余計そう感じられる。
彼が何故皆から仲間外れにされたのかは、3人の旧友に会いに行って、割合と簡単に判明するが、残る1人についての謎は永久に解明されることは無い…。青春の挽歌なり。
著者:村上春樹
題名:色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
単行本発行日:2013年4月12日
文庫本発行日:2015年12月4日
発行元:文藝春秋社(文春文庫)
読了日:2021年7月20日
No.11492 Day 4455