スティーヴン・スピルバーグ「レディ・プレイヤー1」 (2018) | It’s not about the ski 遅れて来た天才スキーヤー???、時々駄洒落(笑)、毎日ビール!(爆)

It’s not about the ski 遅れて来た天才スキーヤー???、時々駄洒落(笑)、毎日ビール!(爆)

スキー大好き、旅行、モータースポーツ観戦、読書、映画·演劇·音楽·絵画鑑賞と他の遊びも大好き、元々仕事程々だったが、もっとスキーが真剣にやりたくて、会社辞めちまった爺の大冒険?





【予告編:4分53秒】




【あらすじ:Cinemarcheよりの引用(→)】

2045年の米国オハイオ州コロンバス。多くの人が貧困に苦しみ、スラムの様な高層集合住宅での暮らしを余儀なくされていた。そんな人々の心の拠り所は仮想現実空間「OASIS(オアシス)」。

オアシスでは、人は自分の理想のキャラクター(アバター)となり、種々のゲームに勝つ事でコインを集め、好きなアイテム等を購入、オアシス内で友人を作ったり、結婚したりする事も出来る。ただ、ゲームに負けると最悪コインを全部失い、最初からやり直さなければならない。多くの人はオアシスでの生活に夢中になっておりオアシスで全てを失う事は、現実世界での絶望に繋がり、オアシスは既に単なるゲームの域を超えていた。

そんな中、オアシスの開発者ジェームズ・ハリデー(アノラック=マーク・ライランス)が死去、オアシス内にイースターエッグを隠し、それを手にした者には、莫大な遺産とオアシスの運営権を与えるというメッセージが流れる。イースターエッグを手にする為には、オアシス内で3つの鍵を入手する必要があり、世界中の人間が鍵の謎に挑んでいた。

17歳の少年ウェイド・ワッツ(タイ・シェリダン)は幼くして両親を亡くし、叔母の家で暮らしていた。集合住宅で、叔母の愛人に酷い仕打ちを受けており、現実世界に絶望しオアシス内でアバターのパーシヴァルとなって鍵の謎に挑んでいた。ウェイドには、オアシス内にエイチ、ダイトウ、ショウという仲間がいるが、現実世界では会った事がない。

また、ハリデーの遺産とオアシスを狙った巨大企業IOIはシクサーと呼ばれる刺客をオアシス内に大量に送り込んでいた。

第一の鍵の謎は自動車レースに勝つ事で、5年前から入口は見つかっていたが、まだ誰もレースに完走して鍵を手にした者はいなかった。

愛車デロリアン(映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場のクルマ)で何回目かのレースに挑んだパーシヴァルは、(大友克洋の漫画/映画「AKIRA」に登場するカネダ・バイクに乗った女性アルテミスに出会う。大勢のシクサーを倒してきた事で有名なアルテミスとの出会いに、パーシヴァルは舞い上がる。レースが始まり次々と脱落者が出る中、パーシヴァルはゴール直前まで進むが、キングコングの攻撃でまたも失敗してしまう。続いてカネダ・バイクで疾走してた来たアルテミスを、パーシヴァルはキングコングから守るが、カネダ・バイクは大破してしまう。

壊れたカネダ・バイクを修理する為に、エイチの元を訪ねたパーシヴァルとアルテミス。修理の間にパーシヴァルはアルテミスアから、レースを止めた事を責められる。パーシヴァルは「キングコングには勝てない、それがルール」と説くが、アルテミスは「オアシスにルールは無い、ハリデーはルールを嫌っていた」と言い残し、オアシスから退出する。

アルテミスの言葉が気になったパーシヴァルは、謎のヒントを探る為に、ジェームズ・ハリデーの過去が全て判る記念館を訪れる。果たして、パーシヴァル鍵の謎を解き、鍵を手に入れることが出来るのだろうか?



原作は、アーネスト・クラインの「ゲームウォーズ」(2011)という小説で、アメリカン漫画/ヒーロー/映画愛だけでなく、日本の特撮/怪獣/アニメ/ヒーロー愛に満ちた内容で、この映画では、コピーライトの問題がクリア出来たものが登場している由。

但し、版権の問題で他のキャラクターに置き代わったものもある。例えば、ウルトラマンは映画では登場させられず、代わりに日本人も納得の〇〇〇〇(!)が登場している。

監督のスティーヴン・スピルバーグも元々学生時代は映画オタクだし、映画以外のオタクっぽいものも好きなのだろう。この映画は、次々に登場する過去の懐かしい様々な特撮/SF/ヒーロー映画やTVドラマやアニメ映画の、キャラクターやマシーンを楽しむ映画だ。

どれだけの作品/キャラクター/アイテムが登場しているのかは、映画を一度観ただけでは、全部はとても把握し切れないので、お知りになりたい方は、こちらからWikipediaをご参照下さい。 (→)

もちろん、この映画の舞台の時代の様に、現実を直視せず、ゲームに等の仮想現実に過度に依存することは、良くないことに決まっている。

映画の最後はそういうことを戒め、個々の人間の友情や助け合いが重要だという終り方にはなってはいるものの、確かに日進月歩の技術により、現実世界を上回る「楽しみ」や、「生き甲斐」を今後仮想現実世界が提供していく可能性はあり、AIの発達等も絡んで、我々はそれらに溺れることなく、上手に折り合いをつけて行かねばならないのだろう。

個人的に一番嬉しかったのは、ネタバレになるので詳しくは書けないのだが、私の大好きなスタンリー・キューブリック監督(1929-1999)の、これまた大好きな映画「シャイニング」(1980)が、第2の鍵を巡る重要なエピソードとして存分に引用され、作者(アーネスト・クライン若しくはスティーヴン・スピルバーグ、またはその両者)によるキューブリック愛、シャイニング愛に溢れていることだ。

もし貴方がキューブリック ファンならば、即映画館に駆け付けた方が良いだろう!




【スタッフ、キャスト等】

監督:スティーヴン・スピルバーグ
脚本:アーネスト・クライン、ザック・ペン
原作:アーネスト・クライン「ゲームウォーズ」(2011)
撮影:ヤヌス・カミンスキー
キャスト:
ウェイド・ワッツ/パーシヴァル(タイ・シェリダン)
サマンサ・クック/アルテミス(オリヴィア・クック)
ジェームズ・ハリデー(アノラック=マーク・ライランス)

上映時間:2時間20分
米国公開:2018年3月29日
日本公開:2018年4月20日
鑑賞日:2018年6月7日
場所:TOHOシネマズ新宿








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