「力が満ちるまで……」
◇
どれほどの時間が過ぎたのだろう。
目を覚ました時、身体は闇のオーラで満ちていた。
そして、その力を自在に操れるようになっていた。
闇王はオーラを凝縮し、一振りの黒い剣を生み出す。
新たな力だった。
その剣を振るい、闇を切り裂く。
すると空間に裂け目が生まれた。
そこが出口だった。
闇王は裂け目を抜け、現実世界へと戻った。
◇
村へ帰ると、村人たちが驚いたように集まってきた。
「生きていたのですね!」
村長が安堵した表情で言う。
あの日助けた子供も駆け寄ってきた。
「ありがとう!」
子供は深々と頭を下げた。
闇王は周囲を見回す。
村の様子が少し変わっている。
「あれから何日経った?」
そう尋ねると、村人たちは顔を見合わせた。
「数日です。」
「みんな、もう亡くなったものだと思っていました。」
闇王は静かに空を見上げた。
闇の中ではそれほど長く感じなかった。
だが現実では、すでに数日もの時が流れていたのだった。