けっこう優しい登記所 | 元八百屋の司法書士 小林彰のブログ

元八百屋の司法書士 小林彰のブログ

『いらっしゃいませ』と『店内放送』では司法書士業界ナンバー1の元八百屋の司法書士小林彰のブログ
地元大田区で相続手続を中心に日々奮闘し、大田区の公立小中学校でキャリア教育授業を展開する団体『みらいエール』の事務局長も務める。そんな司法書士の雑文ブログです。

登録免許税の免税措置の適⽤を受けるためには、免税の根拠となる法令の条項を申請書に記載する必要があります。
相続登記(所有権の移転の登記又は所有権の保存の登記)の登録免許税の免税措置については、「租税特別措置法第84条の2の3第2項により⾮課税」と申請書に記載してください(記載がない場合は、免税措置は受けられません。)。

 

平成30年度の税制改正により、相続による土地の所有権の移転の登記について、設けられた2つの登録免許税の免税措置。

 

・相続により土地を取得した方が相続登記をしないで死亡した場合の登録免許税の免税措置

・不動産の価額が100万円以下の土地に係る登録免許税の免税措置

 

前者は該当する場面はあるのですが、

相続登記特有の取り扱いがあるため、

実際は使われる場面はそんなに多くないと思います。

 

ただ後者、

不動産の価額が100万円以下の土地に係る登録免許税の免税措置

は結構使われます。

東京都心部で価格が100万円以下の土地なんてあるの?

とお思いになるかもしれませんが、

不動産の所有権の持分の取得に係るものである場合は、当該不動産全体の価額に持分の割合を乗じて計算した額が不動産の価額となるため、

マンションの敷地の持分や分譲地の道路持分の公衆用道路などは、100万円以下になること結構あるんです。

 

 

ただこの免税措置、

 

申請書に記載してください。

記載がない場合は、免税措置は受けられません。

 

と申請書に記載しないと免税措置を受けることができないので

注意が必要なんです。

 

 

と法務省のサイト、こちらのブログでも書きましたが、

最近の登記所はかなり親切でして、

申請書に根拠条文の記載がなくても、

申請者に連絡をしてくれるそうです。

 

先日の登記所との実務者協議会でも

「免税の場合は、きちんとその記載をしてください。後から登録免許税の還付手続きをするのはお互いに大変ですので」

との話がありました。

 

土地一筆の相続登記であれば、

課税価格が100万円以下なことはすぐ分かるのですが、

 

土地が何筆もある中で、そのうちの一つ二つだけの土地の価格が100万円以下だと、

登録免許税の課税価格は全部の土地の合計価格に4/1000の税率をかけるので、ついつい見落としがちになる気持ちは分かります。

 

税率が4/1000なので、

100万円で4千円弱と

それほど大きな免税額ではありませんが、

もったいないのでしっかり免税は受けたいですね。

 

 

ただ、そのまま登記が通ってしまうことも当然あり、

後から指摘しても後の祭りなのでくれぐれも該当する方はご注意くださいね。

 

相続手続きなら  大田区池上の

司法書士事務所ワン・プラス・ワン

https://44s4-kobayashi.com/

【相続登記のご相談専用サイト】

https://www.souzokutouki-oneplusone.com/