死刑執行を当日２時間前に本人に言い渡すのは
合憲である とする判決が
大阪地裁で出た。
刑事訴訟法475条２項で
刑の執行は判決確定して６カ月以内に
しなければならない という規定がありながら
勝手に その条文を無視
訓示規定だとして
この国では
ほとんどの死刑執行は６カ月以内には
行われていない。
つまり 判決確定後 死刑囚は
拘置所職員の足音に ずうっと怯える日々を
送る事になる訳だ。
こんな状況は問題だと
前々から人権擁護団体は訴えてる。
死刑囚にだって
人権はあるという訳だ。
当然だと思う。
（被害者家族には 死刑囚に人権なんか
無いとする人もいる）
当日２時間前では
適正な手続きを保障した憲法に
違反してるという
死刑囚二人による今回の訴えだが
そもそも死刑自体が
人権に反していて憲法違反だ
という主張があって
以前から 死刑廃止活動が続いてる。
私も死刑廃止に賛成する。
理由は
人間は間違いを犯すからだ。
つまり誤審だ。
罪を犯していない人を
死刑に処してしまう危険性を排除出来ないから
死刑制度は
あってはならないという立場だ。
そもそも刑事罰は
本人の更正を促す為のもので
被害者やその家族の無念や
処罰感情 復讐心を
満足させる為の規定ではないというのが
刑法の趣旨なのだ。
あくまでも刑事罰は更正目的で
その更正が見込め無いので
死刑に処するという法制度なのだが
もう更正が見込め無いと裁判官が
判断していいのだろうか？
私は性善説の立場は取らないが
それ以前に
国家（裁判官）が人を殺していいとは
思わない。
国家が国家権力のもと
人殺しをする社会は
そもそも異常で
いかなる理由にせよ
あってはならないと考える。
だからと言って
凶悪犯を野放しにして いいって訳じゃない。
人がひとの命を奪っていい権利は
誰にも無い。
裁判官にも。
国家は 尚更だ。
死刑制度を無くすと
凶悪事件が増えるとする主張があるが
死刑があっても
殺人事件が無くならないから
その主張は成り立たない。
死刑を廃止して
恩赦無しの終身刑を設けるべきだ。
死んで無しにするんじゃなくて
残り一生をかけて
反省してもらう。
自由を生涯奪われ続けるのは
ある意味 死ぬより辛いかも知れないが
犯した罪の重さを
生きてる限り 反省してもらうのが
より人間的だと思う。
死刑執行告知は国によっていろいろだが
アメリカで死刑制度がある州では
１カ月前とするのが多く
連邦政府の場合は２０日前だそうだ。
その間
家族に会ったり
最後の食事をリクエスト出来るそうだ。
日本の場合は
教誨師に３０分会うだけで
即執行される。
どれだけ前だったら
尊厳が保たれるか？は
人それぞれ 意見が分かれるだろ。
そもそも 死刑制度自体
人の尊厳を考慮してたら
成立し得ない。
人類は長い歴史の中
人権意識を高めて
尊厳を重んじる社会に進化させて来た。
この国も
国家の名の下の人殺しをやめて
人としての成熟度を示すべきだ。