若かれし学生の頃

オイルショックとドルショックのダブルパンチで

不況のドン底でした。

しかし モノは値上がりするのは

当たり前

そしてバイト料や給料も上がるのが

当たり前の時代だった。


それがいつからか そうで無くなった。

物価は微上昇 給料は上がらず

ジリジリ上がる物価分 手取り分が目減りする

実質賃金の低下が長く続き 景気低迷期となる。


失われた30年と呼ばれる 異常な事態が

長らく普通になってしまったのに 皆んな

慣れて?しまった。


30年も続いたので 今モノの値段が上がるのに

右往左往してる有様。

(建築費用の高騰で大阪万博のコスト負担が

クローズアップになったり)


値上がりしないのが当たり前だったのが

長かった為 異常が普通の生活しか知らないから

無理も無い。


資本主義のルールからすれば

値上がりするのが正常

ただし徐々にだ。

急激な上昇はインフレと言って 生活を破壊するので 抑えなきゃいけない。


だいたい2%前後の上昇が望ましいとされ

その分 賃金も上昇するってのが好循環と

されてる。


学生の頃は もっと値上がりしてたし

賃金上昇も2%を超えて 毎年上がっていた。

不景気なのにだ。


だから私の感覚は 上がるのが当たり前

という感じが残ってる。


しかし今の若い人たちは 異常な時代しか

知らないので また年寄りも そうじゃない事を

忘れてしまっていたりして

物事の考え方や進め方に戸惑ってる様に見える。


モノの値段が上がる時代を知らない世代は

これ迄の価値観を変える必要がある。

また忘れてた年寄りは 昔の感覚を

取り戻す必要がある。


でなければ 世の中の変化に対応

出来ない。


例えば

家を持とうと貯金してた人は

不動産の値上がりで 先が見えなくなってるのでは?

今家を建てようとしてる人は

資材の予想以上の値上がりに 

頭を抱えてるのでは?


1〜2年で資材が数十%も上がる何んて

想定外と思うかも知れないが

オイルショックの後は そういうのが

当たり前だったのだ。

上がり方が異常だった。

今の年寄りは皆んな その経験者


しかし今の若い人たちは 値上がり時代の生活を

知らない。

結果 モノが値上がりしてるのに

賃上げのデモもやらない。

だいたい 自分たちの要望をデモで

アピールするって事すら知らない若者が多い。


賃上げは要求して それが通らなければ

デモやストライキをやって 自分たちの生活を

守る。

そうじゃなければ物価ばかりが上がって

生活が苦しくなるだけだからだ。


上がるのが当たり前の時代は

物価上昇 賃上げデモ ストの繰り返し。

だから ストで電車がよく止まってたのを

今の若者たちは知らない。

当時 国鉄の組合は春闘と評して

ストを毎年やってたから 電車がよく止まったもんだ。


首相が言ったからって 賃金が上がる訳じゃないのは 皆んな分かってるはず

だったら どうするべきか。

価値観を変えるって ある意味生き方を

変えるって事と同じだと思う。


労働組合の組織率が 西側欧米諸国に比べて

極端に低い日本。

経営者に対して 労働者が団結する事なくして

賃金を含めて待遇改善は望めない。


以前 去勢された日本人と評したが

まともな資本主義社会で生きて行けるかは

日本人が覚醒するかどうかに かかってる。