ジャニーズ性暴力問題報道におけるメディアの沈黙に関して

初めてテレビ局が報道番組の中で 自身の検証を試みた。

他社が一向にやらないのに比べて

TBSの姿勢は一定の評価が出来る。


オーム真理教が社会問題化して警察当局の捜査も進行する中で ニュース番組で報道する為の取材データであるビデオテープを オーム真理教の求めに応じてTBS記者が手渡してしまう という

報道機関として あり得ない失態を かつて引き起こした事があるTBS。


報道機関としての基本姿勢を強く批判され

自身も反省したはずのTBSだが

2004年の最高裁判決後も ジャニーズの性暴力を報道しなかったという メディアの沈黙 に関しては 制作や編成部にジャニーズ事務所からの圧力と部内に忖度ムードがあった事を認める社員の発言として放送した。


人気タレントを抱える芸能事務所の力は

視聴率競争を繰り広げるテレビ局にとっては

番組作りでも立場が逆転していて

ジャニーズ事務所のジュリー氏から直接圧力を受けた社員の発言もあって

キラーコンテンツ化した人気タレントの確保に

テレビ局員が芸能事務所に従属してる実態があからさまになった。


《ジャニーズは面倒》という空気が制作や編成部にあって

それが報道部にも影響してなかったとは言えないという発言もあった。


当初予想されてた以上に局内に

番組作りにジャニーズから圧力まで受け ジャニーズに関するマイナス報道は 面倒だというムードが忖度として働いた。


いずれにしてもTBSという企業自体に 性暴力という人権侵害に対して意識が低くて

局員たちの多くも 少年に対する性暴力に無関心で 単にスキャンダル程度に受け止めて

気に留めなかった傾向が見られた。


報道機関でありながら 人権に対する意識が低過ぎるのには驚きだ。


更にTBS社内アンケートで明らかになったのは

ジャニーズの先輩タレントたちが 性暴力を知りながら 合宿所で

《チャンスじゃないか》《次はお前だ。 やられて来いよ》などと むしろ助長してたとも受け止められる発言を 後輩ジュニアたちに繰り返していて

そうした会話の中に 東山(社長)も居たと言う被害者の発言が出て来た。


前にも言ったが 内部にいたタレントを社長にするのは 犯罪隠蔽に加担した人間を代表に据える様なもので 到底認め難い。

そんな人間が真の謝罪や被害者への補償が出来る訳がない。

ましてや再発防止を策定なんか無理だ。

被害者たちも そんな人間を信じられるだろうか?


いずれにしても TBSは一応検証を試みた。

他局はいまだに知らんぷり まるで他人事

メディアの沈黙 なんか無かったかの様にジャニーズ問題を報道し続けてる。


TBSだけじゃなく 全てのテレビ局は総力を上げて この《メディアの沈黙》の検証に取り組むべきだ。

何せ ジャーナリズムの根幹に関わる問題だからだ。

やらずに すっとボケるテレビ局には

不買運動ともいうべき不視聴運動を仕掛けるべきだ。

報道機関としての資格がない。

その自覚すらない 危険極まりない放送局と言えるからだ。