いつ頃か 社会派という言葉は
死語になってしまった。
社会派映画監督 社会派作家 社会派俳優などなど
以前は職業の前に社会派と付けて呼ばれる人々がいた。
社会の矛盾やタブー 貧困格差 差別 政治家や官僚の腐敗など
社会的問題に 真正面から取り組む人々の事だ。
今では メディアでも そうした表現で呼ぶ事がすっかり無くなった。
何故 差別は無くならないのか?
何故 格差は縮まらないのか?
映画でも演劇でも小説でも
そうした身近で社会的問題を 社会の皆んなに訴える作品は ほとんど見られなくなった。
たとえ数少ない作品が生まれても メディアからは 完全に無視され取り上げられないので
ほとんど誰からも認知されず消えてしまう。
その傾向はSNSが広まっても変わらない。
くだらない芸能人のゴシップネタは拡散するが
社会問題に関する声は ほとんど広まりをみせない。
とにかく無関心層が多い この国。
無関心は社会的存在が無きに等しい。
社会性欠如社会
まるで幽霊だ。
幽霊船のごとく 大海を いつか座礁して朽ち果てるまで漂い続けるのか。