北海道ホームページから転載する
脳脊髄液減少症について
交通事故やスポーツなどによる外傷後、頸部などが損傷し、脳脊髄液が慢性的に漏れることにより、起立性頭痛などの頭痛、頸部痛、めまい、倦怠、不眠、記憶障害などの様々な症状を呈する「脳脊髄液減少症」と呼ばれる疾患が起こりうるのではないかとの報告が一部の研究者からなされています。
この「脳脊髄液減少症」の患者さんの中には、普通の生活を送ることに支障が生じているにもかかわらず、周りの人から単に怠慢である等の批判を受け、十分な理解を得られず苦しい思いをされている方もいらっしゃいます。
未だ定まった知見や診断基準・治療方法が確立されてはいませんが、研究者によりますと、急性期の患者さんの場合は安静臥床と水分摂取のみで自然治癒する可能性があること、慢性期で自然治癒が期待できない場合には「硬膜外自家血注入(ブラッドパッチ療法(注1))」が有効であることが報告されています。ブラッドパッチ療法は平成24年5月に先進医療に承認され、平成28年4月からは「脳脊髄液漏出症(関連学会の定めた診断基準において確実又は確定と診断されたもの)」の治療を行う場合に「保険適用」されることになりました。(注2)
保健適用の算定要件や患者会等の情報について、参考までにお知らせします。
(注1)硬膜外自家血注入(ブラッドパッチ療法)
髄液が漏れ出ている部位の脊椎硬膜外腔に、患者さんご自身の静脈血を針にて注入します。
血液が糊状に固まり、癒着をすることによって漏れを塞ぐ治療法です。
※1回の入院は1週間程度です。自由診療の場合は医療機関により異なりますが、治療に35万円程度かかります。
■ 硬膜外自家血注入(ブラッドパッチ療法)保険適用の算定要件について
厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、関係学会の定める画像診断基準に基づき「脳脊髄液漏出症」として「確実」又は「確定」と診断されたものに対して行われた場合に限り算定が可能です。
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またな🥀
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