金とロジウムを比較




ケーブルの比較の際、取り外し可能なねじ止めのバナナを使用したのだが、なかなか使用感が良く気に入っていた。


一方でややハイが出すぎで音に癖を感じており、これが一般的に言われるロジウムメッキによるものなら交換したいと思っていた。


小生は端子はカシメてしまうのがベストだと考えているが、一度カシメてしまうと変更出来ないのでその前にメッキで音が変わるかを検証してみる事に。


現在高域がロジウム、低域が金のバナナだが、ハイも金にしたら音は変わるのか、そしてYラグの方が設置面積と面圧が稼げるので低域で有利なのではないかと言う予想である。


そこで、金メッキのバナナと、金メッキのYラグを追加購入してみた。





高域を金メッキバナナに




気になっていた高音の変化を願って先ずはプラグを交換。メッキくらいで音が変わるとかちょっと電気に詳しい人が聞いたら正気を疑われるだろう。


正直小生もその変化を聞き取れる自信はなかったが、プラグを変えると予想外、音は一変した。


それも珍しく予想していた方向にかなり明確にである。


超高域の伸びが減退し、代わりに高音が太く肉厚になった。


フワッと広がっていた見通しの良さが無くなり、高音そのものがしっかり聞こえる感じ。


金メッキは低音を良く通し、ロジウムは超高域を良く通すと言う通説通りの変化だが、高音側のメッキを変えただけでこれ程変わるとは驚きである。


とりあえず高域の違和感は消えたが、逆にレンジが狭まった印象。


金属の高音がスコンと上まで抜ける感じは無くなってしまったが、人の声などはより自然になった。金メッキが完璧な訳では無いが、とりあえずロジウムに戻す事は無いだろう。


これまでハイ上がりだったから余計にレンジが狭く感じるのかも知れないが、例えばシルバーメッキが通説通りロジウムと金の中間的な音なら試してみたい。




バナナは波型がオススメ




このプラグ、バナナとしては最もオススメである。小生はこれまで先割れタイプ、ニードルで押し広げるガンタイプなど使用してきたが、波型が最も接点が安定している。


ニードルタイプも悪くは無いのだが、ポストの奥で開いて取れなくなった経験があるので小生は二度と使わない。


最もオススメのバナナプラグだが注意点もある。


まず、ケーブルの太さに合わせてネジが2種類入っているが、小生が使用した2.3sq3.4sqでは短いネジでは中に入り込んでしまい、ネジ山のかかりが浅くなって強く締めるとネジ山をナメてしまう恐れがある。長い方ではネジが飛び出してキャップが閉まらない。





小生は当たる部分をダイヤモンド包丁研ぎでイモネジの角を少し削ったが、誰でも簡単に施工出来るとは言いがたい。


因みにこのようなネジはケイグを塗る事で少ない力でしっかり締める事が出来る。


端子のメッキは抜き差しや固定の際に禿げてしまうので、小生は摩擦が起こる部位には必ず薄くケイグを使用する。




小生が使用するアンプとスピーカーのポストは共にWBT製だが、逆にケイグを塗らないと奥まで挿入するのは困難である。


時間が経ちエイジングが進むとハイの頭打ち感も気にならないレベルになり、この時点でほぼ満足してしまったが、せっかく買ったので、次回はYラグに変更してバナナと比較してみたいと思う。




↓その2へ続く