取材に応じた、宗教二世の多くが訴えたのは、婚姻の自由が失われた事による苦悩 です。






東京に住む、20代の佐藤さん。(仮名)

大学生の頃、信仰をやめ、今は会社勤めをしています。


佐藤さんが、親から結婚を指示されたのは、

22歳のころ。

相手は、それまで面識のない、同じ宗教の信者でした。




教団が、結婚について示している

「手引き書」です。


「結婚相手を選ぶ権限は、父母にある





その上で、

最終的には、子供自身の責任で決定するよう、求めています。



しかし、佐藤さんは、自分の意思を主張する事は出来ませんでした。


幼い頃から父親に「宗教の教えを守れないのなら、死んだ方がマシだ」と、恐怖心を植え付けられていた、と言います。



大学卒業直前の2月に、約婚(婚約)する形に運ばれた。


当時は(親が)怖くて自分の考えを言いづらくて、結婚を受け入れるしかないのかな。という気持ちになってしまっていた。





しかし、婚約から2年で破談。

性格や価値観などが合わず、関係を築く事が出来ませんでした。



自分の意思で、結婚を決められなかった「佐藤さん」…。

親が相手を選ぼうとする限り、「次の結婚は考えられない」と言います。




(これから結婚については)自分の中では、嫌な気持ちになってしまったり、もう会うのもめんどくさいと思ってしまう。

…こんな大変なことになるのなら、もう結婚はいいかな…。



つづく