広告には、さまざまな思い出があります。

私たちが大切にしてきた言葉や表現が、時を経て広く見かけるようになることがあります。そんな場面に出会うたび、「うれしいような、そうでないような」不思議な気持ちになります。

 

当時(今も変わりませんが)、カラメルやシロップを用いた甘く濃いブランデーに対して、不使用を貫くポール・ジローに強く惹かれました。

その想いを込めて「ポール・ジローの真実」という広告を打ったのですが、のちに(ドイツワインの)「マドンナの真実」というCMを目にし、強い驚きを覚えたことを今でもよく覚えています。

 

また、「なにも足さない、なにも引かない」という言葉も、私たちがモルトウイスキーで早くから用いてきた表現のひとつです。

商品広告とは少し趣が異なりますが、会社の姿勢を伝える言葉として、昔から「毅然」や「その酒にしか語れないストーリーはあるか。」といったフレーズも用いてきました。今でも折に触れて使っています。

 

私たちは一貫して、物語があり、生産者の顔が見える酒だけを扱ってきました。

 

今回ご紹介する「あわひ」は、単なる取扱商品ではなく、「造り」そのものにも関与したお酒です。

 

喜界島では、発酵が思った通りに進まない日もあります。

温度、湿度、微生物──人が完全に支配できない要素ばかりです。

「あわひ」は、その揺らぎを修正するのではなく、受け止めるという選択から生まれました。

 

厳密に言えば、この欄でご紹介する商品とは少し異なるかもしれません。

しかし私の中では、「あわひ」はまさに「ブーム以前」のスピリッツの結晶だと考えています。

 

初めての試みで、慣れないことも多くありましたが、一晩では語り尽くせないほど多くの物語が詰まっています。

喜界島の太陽、風、発酵、時間、樽熟──そのすべてが、この一本に息づいています。(インポーター資料抜粋)

 

            キカイラム リミテッドエディション あわひ

                  容量:500ml 度数:50度   4370円(税込)