忍びの３１「ニンジャ逃走中！」（後編）

袋（ふくろ）を持ったスッパラゲを

天晴が追（お）いつめた。

が、相手だって、忍者です。

分身（ぶんしん）の術で、

こんらんさせる作戦（さくせん）に

でも、天晴だって、負けてません

こちらも、増（ふ）える。

天晴「へへ… 

分身の術 返（がえ）しだ！

 参（まい）ったか？」

ムジナ「ああ。参った、参った」

うわっ！ 

天晴の背後（はいご）にムジナが。

あらら、天晴まで

個性（こせい）を盗（と）られ

オリの中へ。

天晴「あ～あ… 

捕（つか）まっちゃったよ…

テンション下（さ）がってきた～」

天晴の個性のポジティブさを

奪（うば）われてシオシオに

３人が捕まった事を知ったキンジは

ある作戦に、打（う）って

出（で）ることに。

まずは、凪と風花が、

袋を持ったスッパラゲをはさみうち

が、上（うえ）に、

別（べつ）のスッパラゲが。

これは助（たす）かったと

袋を投（な）げたぞ。

でも、このスッパラゲは

キンジが忍術（にんじゅつ）で

 化（ば）けていたものでした

こうして、霞のイイトコロを

取（と）り戻（もど）すことが

できました。

キンジ「お待たせいたしやした

霞お嬢（じょう）ちゃん！」

が、敵だって、だまってません。

スッパラゲが出現（しゅつげん）し

妨害（ぼうがい）

さらに、ムジナが現（あらわ）れ

キンジのイイトコロを奪っちゃったぞ

だが、キンジは

術をかけられる寸前（すんぜん）に

霞の玉を、風花にパスした。

玉はさらに、凪の方へ。

ここで出（で）た！

凪のオーバーヘッドキック！

玉はまっすぐ、霞の方へ。

パス成功か？

だが、かんじんな時に

霞は八雲の花（はな）を

拾（ひろ）おうと、

しゃがんでしまったぞ。

すると、天晴が

オリの外（そと）へ出てきた。

どうやら、イイトコロが戻されると

脱出（だっしゅつ）できる

ルールのようだ

ん？ でも、

天晴に入（はい）ったのは

霞のイイトコロでは？

これを見て、キンジが嘆（なげ）いた

キンジ「オ～マイゴッド！」

とつぜん、日本語（にほんご）を

しゃべれなくなったキンジ。

どうやら、

キンジの個性＝イイトコロは

変（へん）な日本語だったようですw

（おバカになっても

霞姉さんの毒舌（どくぜつ）は

健在（けんざい）のようですw）

これで、３人捕まり、

ニンニンジャーチームは残り３人

おバカな天晴とじゃ

勝（か）ち目（め）はない。

うろたえる凪と風花に、天晴が。

 

天晴「ここは、

いったん退避（たいひ）だ。」

いったん、隠（かく）れて

作戦会議（かいぎ）です

天晴「状況（じょうきょう）を

整理（せいり）しよう。

八雲とキンジのイイトコロは

今現在（いまげんざい）

ムジナが持（も）っている

まずは、そいつを、

奪い返（かえ）す方法（ほうほう）を

考（かんが）えるんだ。」

風花「お兄ちゃんが

考えるだなんて…。」

凪「霞ちゃんの

イイトコロを入れたから、

頭がよくなっちゃったんだね。」

天晴「さすが、

十六夜流を名乗（なの）るだけあって

あの忍者、いろいろ

小細工（こざいく）を

使（つか）ってくるからな。

シンプルに、ただ追（お）いかけても

勝（か）てない。」

凪「追いかけても勝てない…？」

凪の頭の中で、

思（おも）い出（だ）されるのは

霞の言（い）ったことばでした。

（追いかけるのもいいですけど、

常（つね）に先（さき）に行（い）く

きもちでやらないと。）

凪の中で、答（こた）えが出ました

凪「そうか、

追いかけるんじゃなくて

常に先に行くんだ。」

ニンニンジャーチームに

はっきりと勝利（しょうり）への

道（みち）が見（み）えてきました。

風花「こんな頭の回転（かいてん）が

速（はや）いなんて、

お兄ちゃんじゃない…！」

（タヌキね！タヌキが

化（ば）けているのね！）

風花「イ～ヤ～ッ！

狸（たぬき）さん、

こっち来（こ）ないで！」

ムジナ「ムジナだ！

間違（まちが）えんな！」

追いかけつつ、

ツッコミは忘（わす）れません。

公園（こうえん）を

駆（か）け抜（ぬ）け、

風花は池（いけ）の方（ほう）へ

そこには、公園のスワンボートに

乗（の）った天晴が。

天晴「先に来（き）て

待（ま）ってたぞ。」

ムジナ「俺をバカにしてんのか！？」

お怒（いか）りのムジナさんは

水の上（うえ）を走（はし）り

スワンボートへ。

ムジナ「十六夜流忍法

イイトコドリの術。」

あらら、天晴は、あっさりと

イイトコロを盗られちゃいました

といっても、

入（はい）ってたのは霞のだけど

イイトコロを奪われた天晴は

自動（じどう）で、オリの中へ。

そこに、風花が現れて

みはりのスッパラゲを

倒（たお）しちゃったぞ。

カギを奪ったのはいいけれど

いったい、どうなってるの？ 

ピンクの玉を、ムジナは袋の中へ

ムジナ「うん… よし。

あとは２人か。どこ逃げやがった？」

凪「ここだよ！」

急（きゅう）に、スワンボートが

沈没（ちんぼつ）した。

ムジナは水の中で、アップアップだ

水中から、

スワンボートが浮上（ふじょう）し

凪まで現れたぞ。

凪「ジャジャーン！」

凪の手には、

みんなの個性の玉の入った袋が。

凪「先回（さきまわ）りして

ボートの中に入って、

待（ま）ってたんだよ。」

つまり、

凪は変化（へんげ）の術と

合体（がったい）の術をかけあわせた

新（しん）上級シュリケン忍法

『憑依合体（ひょうい がったい）

の術』で

スワンボートに憑依合体して

ムジナを待っていたのです。

うん？『憑依合体』の術ということは

十六夜九衛門の

『妖怪融合（ようかい ゆうごう）

の術』と、

対極（たいきょく）な

術なのかな？

凪「…というわけで

かちかち山作戦、

大成功（だいせいこう）！」

正気（しょうき）に戻った

メンバーも駆けつけて、

形勢逆転（けいせいぎゃくてん）です

九衛門が、巨大化させたムジナも

ライオンハオーで、ラクラク撃破。

（げきは）

しかし、九衛門の顔からは

余裕（よゆう）の笑（え）みは

消えない

そして、九衛門の手には

４つの十六夜流忍者の、

コア歯車（はぐるま）が…。

九衛門「フッフッフッフッ…

これで、やっとそろったねえ。」

正影「九衛門。貴様（きさま）

何を企（たくら）んでおる？」

九衛門「これより、

ごらんに入（い）れましょう

十六夜流忍法・召喚（しょうかん） 

の術。」

ビルから、シノビマルのように

巨大なキツネ型ロボが出てきたぞ。

これは、九衛門のオトモ忍なのか？

九衛門がロボの中へ。

九衛門「いかにも。

僕が、十六夜流忍者を、

君たちに仕向（しむ）けたのも

この【カラクリキュウビ】を

生（う）み出（だ）すためさ。」

正影「あやつめ…

あのようなカラクリを、

かくし持（も）っていたのか。」 

見抜（ぬ）なかった正影じいさんは

少し、悔（くや）しそうです。

なんということだ！

カラクリキュウビには

十六夜流忍者たちが

戦いで得（え）た

抗体（こうたい）をもとに、

対オトモ忍用のシールドが

作（つくら）れており

ハオーシュリケンジンの攻撃が

まったく効（き）きません！

獅子王「ありえねえ！

俺の攻撃が効かねえだと！？」

シュリケンジンの

『アッパレ斬（ぎ）り』

バイソンキングの、

『あらくれバスター』までも。

それでも、意地（いじ）でも

引（ひ）かない天晴は

『大手裏剣クラッシュ』で

攻撃するが

これも、ふせがれ、

逆（ぎゃく）に反撃（はんげき）を

もろに食（く）らってしまった。

ついに、あの獅子王

（ししおう）の口（くち）から

こんな弱音（よわね）が…。

九衛門「散るがいい。

天空のオトモ忍…！

子狐乱舞（こぎつね らんぶ）！」

カラクリキュウビから、

９つの子狐型ミサイル？ ビットが！

まさかの、

ライオンハオー敗北（はいぼく）…

今のままのオトモ忍では

カラクリキュウビに勝てない…。

次回、ついに十六夜九衛門との

決着（けっちゃく）が！

孫（まご）たちのピンチに、

ラストニンジャ・好天が駆けつけた。 

今、師弟対決（していたいけつ）が

始（はじ）まる！

そして、ニンニンジャーの

新たな最強ロボ、

『ゲキアツダイオー』が誕生！

光（ひかり）の忍びと

影（かげ）の忍び…。

戦いの果（は）てにあるものとは？

ニンニンジャーと十六夜九衛門。

同（おな）じ、忍び同士（どうし）

もういちど、たがいに

手を取り合（とりあ）うことは

不可能（ふかのう）なのか？

～忍びの３２につづく。～