今日は夏の高校野球、北北海道16ブロックの展望を行っていきたいなと思います。

まず旭川支部。例年通り4ブロックですね。Aブロックはシード校の旭川実業他3校。一回戦では甲子園出場経験のある旭川南、代表決定戦(ブロック決勝)では昨夏北北海道大会準優勝の旭川明成と当たることになるでしょうが、実力的には旭川実業が数段上。波乱はよほどのことがないかぎり、起きないのではないでしょうか。Bブロックは、春の同支部2位の旭川志峯(旧旭川大高)他3校。旭川龍谷と旭川西が、一回戦で旭川志峯への挑戦権をかけて戦います。この3校は新チーム結成以降、良く対戦しておりまして、旭川志峯と旭川龍谷は秋と春、ともに対戦(1勝1敗)しておりますし、旭川龍谷と旭川西も秋に対戦(9-6で旭川龍谷の勝利)しているんですね。実力的には遜色ない3校だとは思いますが、やはり夏の勝ち方を知っている旭川志峯に一日の長があるように思います。Cブロックは第3シードの旭川東他4チーム。強豪校がいないので、旭川東にとっては、またもくじ運に恵まれた形となりました。対抗馬は富良野。しかし、旭川東と富良野は春に対戦して6-0で旭川東が勝ってますからね。波乱の可能性は低いと思われます。Dブロックは、4ブロックの中で一番の激戦ブロックとなりました。春の同支部4強の旭川永嶺、秋ブロック代表校の旭川北、豊富な甲子園出場経験を持つ旭川工業、過去一度だけ甲子園出場経験のある留萌が横一線。私立校が不在のブロックだけに、どのチームにもチャンスはありそうです。旭川北と留萌は一回戦で当たりますが、両校は秋に対戦していてその時は8回コールドで旭川北が勝ちました。しかし、留萌はその試合でコールドとはいえ8得点してますし、春も旭川東に一点差の惜敗。もともと留萌という土地は有名なプロ野球選手を輩出する土地柄でもありまして、若松勉さん(ヤクルト選手、監督で日本一を経験、名球会入り)や五十嵐亮太さん(ヤクルトなど、現解説者)などの出身地でもあります。チャンスは決してないわけではないので、頑張って欲しいなと思います。旭川永嶺と旭川北は春は4-2という接戦(旭川永嶺の勝利)でしたし、旭川工業は旭川実業にタイブレークの末惜敗。どこが勝ち上がってもおかしくはないブロックです。

空知支部は例年通り3ブロック。同支部はシード校の実力が他チームより突出していますので、波乱はほぼ無いと思います。Aブロックのクラーク記念国際、Bブロックの滝川は無難に勝ち上がるのではないでしょうか。Cブロックは第3シードの岩見沢農業と滝川西の一騎打ち。これは面白い一戦となりそうです。

十勝支部も例年通り3ブロック。Aブロックは一回戦で注目の好カードが組まれましたね。昨夏ブロック優勝の足寄と春同支部2位の帯広三条が対戦します。足寄はノーシードとはいえ、秋も春も負けた相手が白樺学園ですからね。旧チームからのメンバーも多く残ってますし、帯広三条としても侮れない相手との初戦になりました。Bブロックは、新チーム結成以降同支部無敗の帯広大谷がリードも、帯広農業が肉薄しています。順当に行けば代表決定戦での対戦となりますが、どちらも経験が豊富な学校だけに良い試合が期待できそうですね。Cブロックは、春にまさかの敗退を喫した白樺学園がややリード。対抗馬は帯広工業ですかね。両校は秋の代表決定戦で対戦しておりまして、5-3で白樺学園が勝っております。実力は決して差が無い両校だけに、激戦必至です。今年はやや低迷気味の帯広北や帯広柏葉の巻き返しにも期待ですね。

釧根支部も例年通り3ブロック。Aブロックは秋春ともに同支部2位の釧路江南に、釧路湖陵、釧路北陽、中標津が挑みます。お互い手の内を知り尽くした同士、対戦も練習試合を含めて数多くあるでしょうし、実力も決して差がない4校ですからね。どこが勝ってもおかしくないと思います。Bブロックは秋春同支部1位でセンバツにも出場した別海が抜けていますね。対抗馬となり得るのは根室でしょうか。新チーム結成以降未勝利ではありますが、試合内容は決して一方的ではありませんので、健闘を期待したいなと思います。Cブロックは第3シードの武修館と釧路工業に公立の雄、釧路明輝の三つ巴。お互い、新チーム結成以降公式戦での直接対決はありませんが、それぞれ実力は均衡していると思いますからね。熱戦を期待したいなと思います。

北見支部は例年通り2ブロックです。Aブロックの注目は、春同支部優勝の遠軽と強豪の北見北斗の一回戦。この両校は秋春と対戦があって1勝1敗。どちらも1点差の接戦となっており、これは一回戦から楽しみなカードが組まれました。逆ゾーンで有力なのは網走南ヶ丘。遠軽か北見北斗、どちらかが勝ち上がっても激戦疲れで網走南ヶ丘に敗れるなんてこともあるかもしれませんね。網走南ヶ丘にも、十分チャンスはあるでしょう。Bブロックは秋同支部優勝で春2位の北見柏陽がややリードも、北見緑陵、北見工業、紋別が肉薄しております。同支部は絶対的な存在が不在の支部。シード校が必ず勝ち上がれる支部では近年は特にありませんのでね。名前を挙げたいずれの学校にも、チャンスはあるでしょう。

名寄支部は1ブロック、言わずと知れた稚内大谷と士別翔雲の一騎打ちです。秋と春は稚内大谷が士別翔雲に勝ってますが、いずれも2点差以内の接戦。実は昨年も稚内大谷が秋春と勝って夏を迎えたんですよね。それで昨夏は士別翔雲にリベンジされました。今年もまったく同じ展開で夏を迎えます。ただ一つ、球場が違うんですよね。名寄支部は近年、士別で行われることが多かったんですが、今年は稚内。稚内大谷にとっては地元ということもあって、昨年とは違った環境で試合に臨めるのではないでしょうか。終われる立場で地の利を活かす稚内大谷か、追う立場の士別翔雲か。見どころはその一点です。

以上、北北海道6支部16ブロックの展望でした。北北海道は十勝支部と釧根支部を皮切りに、今月22日に開幕します。南北海道4支部16ブロックも、同日、室蘭支部と函館支部を皮切りに開幕します。熱戦を期待したいですね。