大相撲5月場所は昨日が千秋楽、幕内最高優勝は入門からわずか一年の大の里(小結)でした。幕下付け出しから7場所での幕内優勝は史上最速だそう。12勝3敗、負けた相撲の中には完璧にやられたものもありましたが、勝った相撲内容がとにかく素晴らしかった。危なっかしい相撲はまったくありませんでしたもんね。堂々の三役相撲だったのではないでしょうか。来場所はおそらく関脇に昇進します。連続優勝となれば、一気に大関への声も挙がるでしょう。場所前にはいろいろありましたけど、心技体を充実させて、大関、そして横綱を目指して頑張って欲しいなと思います。

大関陣は琴櫻が11勝、豊昇龍が10勝。横綱大関陣がいない中でしたから、この成績では物足りませんね。相撲内容も悪く、大の里と比較しても天地の差がありました。低調な場所を、大の里一人が救ってくれたと言っても過言ではありません。責任を感じて欲しいなと思います。霧島(大関、1勝6敗8休)が大関陥落、若元春(関脇、4勝8敗3休)と朝乃山(小結、全休)が三役陥落することが確実。来場所はおそらく関脇3枠、小結2枠になるのではないでしょうか。関脇に阿炎(関脇、10勝5敗)、大の里、霧島、小結に平幕上位で好成績だった大栄翔(前頭筆頭、11勝4敗)、平戸海(前頭2枚目、9勝6敗)。平戸海は小結昇格となれば新三役ということになりますね。まだ若いお相撲さん(24歳)で徐々に力をつけてきている印象。期待したいなと思います。

場所前にひょっとすると「アレ」に手が届くかもと期待した高安(前頭3枚目、7勝3敗5休)は途中休場がなんとも痛いですね。休場さえなければ優勝争いに絡んでもおかしくない状態でした。最近の高安はとにかく故障が多い。残念ですが、いくら力があっても好調でも、これだけ怪我が多いと厳しいですね。年齢のせいにはできませんよ。歳をとっても休場することなく土俵を務めているお相撲さん、いっぱいいますから。三賞は大の里が殊勲賞と技能賞、新入幕の欧勝馬(前頭14枚目、10勝5敗)が敢闘賞を受賞しました。個人的には大栄翔(前頭筆頭、11勝4敗)にもあげてもいいのではないかと思いましたね。幕内上位で11勝、立派な成績でした。大栄翔は来場所から、また大関への挑戦が始まりそうです。北海道出身の一山本(前頭12枚目)は8勝7敗と勝ち越しました。先場所あたりからちょくちょく見られていた、頭から当たる相撲が今場所は良かったですね。相手への圧力がかかって力負けしていませんでした。これまでの一山本はもろ手突きからの突っ張り一辺倒で、相手への圧力がまったく伝わらずに苦し紛れに引いたり叩いたり、そんな相撲が多かったのですが、今場所勝った8番中7番が前に出ての押し出しや突き出し。こういう相撲を待ってたんですよね。来場所以降もぜひ、続けていただきたいなと思います。

今場所、中継を見ていて気になったのがアナウンサーの方が「場内の雰囲気が変わりました」とお約束のように言うフレーズ。「雰囲気が変わりました」って、あまりにも抽象的なフレーズじゃないですか?何がどう変わったのか、アナウンサーならそこまで言わないと。毎回違うアナウンサーが「雰囲気が変わりました」って、言わなきゃいけない決まり事でもあるのかな?しかも優勝を占うような特別な一番ならともかく、ある特定のお相撲さんにだけ言うでしょ、毎日毎日。その前に相撲を取っていたお相撲さんにも失礼だし、ひいき目無しで、どのお相撲さんに対しても平等に扱って欲しいなと思います。

来場所は大の里が優勝争いの中心になることは間違いないでしょう。それに対し不甲斐ない大関陣がどこまで対抗できるか、注目です。他には照ノ富士(横綱)の復活なるか、大関陥落の霧島は10勝すれば大関に戻れますからね。痛いところを直して霧島らしい相撲を見せて欲しいなと思いますし、全休の朝乃山や途中休場で惜しくも勝ち越しならなかった高安といった大関経験者も優勝の可能性は十分あるでしょうしね。来場所、返り入幕が濃厚な若隆景(十両6枚目、14勝1敗、十両優勝)も優勝争いに食い込んでくるものと思いますから、その辺、注目したいなと思います。

話しは変わってプロ野球の話題。いよいよ明日から交流戦が始まりますが、ここまでのパシフィック=リーグの6球団の戦いぶりを振り返っていきたいと思います。

まずライオンズですが、残念なニュースが飛び込んできましたね。松井監督が、シーズン途中での休養を発表しました。就任2年目、ご本人もファンも無念だと思いますよ。おそらくいろいろ言われていたんでしょうね。昨季が5位で今季もここまで最下位独走中でしたから、あれだけ良い投手が揃っていながらという想いもあったんでしょう。成績が出なければ致し方ありませんが、まだ若い監督さんですしね。一旦現場を離れてゆっくり休養して、また指導者としてのキャリアを積んでいただきたいなと思います。

マリーンズが調子良いですね。引き分けを挟んで8連勝。しかも相手が好調のファイターズやホークス相手ですからね。やっぱり吉井監督と金子コーチは侮れません。

首位独走のホークスはここへきてマリーンズに3タテを喰らってしまいました。しかし、依然首位独走中。痛くもかゆくもないと言ったところでしょうか。私はここまでホークスの好調の要因となっているのは投手陣にあると思っていて、投手陣が安定しているから強力打撃陣も力を発揮できているのかなと思います。そういった意味では、投手コーチが昨季と変わったことは滅茶苦茶プラスに働いているなと感じますね。打線には脆さも感じていて、山川選手がこのまま好調を持続できるわけはなく、山川選手の不振と同時にチームも低迷する予感。山川選手はライオンズ時代からスランプになると長かったですからね。他球団にとっては、そこが狙い目かなと思います。

イーグルスは昨季とあまり変わり映えしない印象です。球団として、チームとしてまとまりが出てくれば面白いのですが、今のところそういうのも見えませんしね。選手からの不満の声も相変わらず出てますし、そういう雰囲気ではちょっと厳しいでしょうね。

4連覇を狙うバファローズはここまで4位、誤算は何と言っても打線でしょう。FA加入組の西川選手や森選手の不振が滅茶苦茶痛い。投手陣に怪我人が多いのも痛いですね。山本由伸投手(現ドジャース)の抜けた穴が大きいとは思いませんが、やっぱり3年連続で怪我無く活躍していた投手陣ですからね。勤続疲労が祟っても不思議ではありません。ただ、バファローズというチームはいつもシーズン後半力を発揮します。不調の打撃陣が本来の力を発揮し、離脱中の投手陣が戻ってくれば他球団の脅威には間違いなくなると思います。それまで辛抱するしかないのでしょうね。

最後に北海道日本ハムファイターズ。週末は仙台での3連戦、結果は2勝1敗でした。これで貯金7、良い状態で交流戦に臨めますね。3戦目に先発した育成上がりの柳川は3回3失点。本日、一軍登録を抹消されてしまいました。残念でしたけど、またチャンスはあると思いますからね。頑張って欲しいなと思います。過去のペナントレースを見ると、交流戦で勝ったチームが勢いに乗っているケースがほとんど。ここまでの結果に満足することなく、交流戦優勝を狙って頑張って欲しいなと思います。明日から甲子園での3連戦となりますが、明日は山崎福の予告先発が発表されました。2戦目は予想通り伊藤でしょう。この2試合が非常に大事。特に伊藤は中9日と登板間隔も空きますしね。エースらしいピッチングを期待したいなと思います。3戦目の先発投手は鈴木健矢を予想します。ただ、おそらくブルペンデー。先日一軍昇格を果たした畔柳、貴重な左のリリーバー矢澤、未だ防御率0点の杉浦など、活躍の場が与えられそうです。あっ、そういえば先日の本ブログで畔柳をプロ初昇格と書いてしまいましたが、2年前に昇格してましたね。新庄監督の経験を積ませるという方針でルーキーイヤーに一度だけ、一軍のマウンドにも立っております。お詫びして訂正いたします。合掌。