昨日から空知支部を皮切りにいよいよ幕を開けた春季高校野球北海道支部予選。順調に日程を消化すれば5月15日までの間、全道10支部で熱い戦いが繰り広げられることになります。今日は支部ごと、夏までの展望をしていきたいなと思います。

まず札幌支部。同支部は5ブロックに分かれて春季大会を戦います。どの支部もなんですけど、春は昨秋の成績上位校がシード権を得ますので、札幌支部は昨秋支部優勝の東海大札幌、札幌国際情報、酪農学園大附とわの森三愛、札幌大谷、札幌第一、北海、北星学園大附の7校は今大会シード、昨秋ブロック2位校も序盤での対戦がないような組み合わせとなっています。夏の札幌支部はおそらく9ブロックとなりますので、今大会ブロック2位までに入れば夏のシード権獲得。なので各校とも、最低限決勝進出は果たしたいところですね。まず、Aブロックは昨秋ブロック優勝の東海大札幌が抜きんでいる印象です。同じく昨秋優勝の北星学園大附と昨秋ブロック2位の札幌創成が決勝進出を狙って争うことになるでしょう。北星学園大附と札幌創成は昨秋のブロック決勝でも対戦しておりまして、その時は7回コールドで北星学園大附の圧勝でした。札幌創成のリベンジなるかが注目です。他に注目は伝統校の札幌光星。組み合わせ的に東海大札幌を倒さないと決勝に進めないため、やや厳しい組み合わせとなりましたが、昨秋からどれだけ成長しているか、楽しみにしたいなと思います。Bブロックは昨秋ブロック優勝の札幌第一、昨秋ブロック2位の恵庭北、同じく2位の札幌龍谷学園が横一線。経験では札幌第一に一日の長がありそうですが、恵庭北や札幌龍谷学園も負けていないと思います。しかし、順当に行けば準決勝で恵庭北と札幌龍谷学園が直接対決。札幌第一は決勝まで強豪と当たりませんから、札幌第一にとっては比較的楽な組み合わせとなりました。Cブロックは混戦です。昨秋ブロック優勝のとわの森三愛、伝統校の北海学園札幌、昨秋ブロック2位の札幌東と札幌静修、公立校の札幌琴似工業、新鋭私立の文教大附属が横一線。特にとわの森三愛と北海学園札幌は昨秋も対戦がありまして、タイブレークの末の激戦となっております(5-3でとわの森三愛の勝利)。順当に行けば二回戦で両校激突。接戦必至です。他にも札幌東と文教大附属が昨秋対戦しておりまして、4-3で札幌東が接戦を制するという実力伯仲のブロックとなっております。Dブロックはセンバツ出場の北海、昨夏南北海道大会4強のバッテリーが残る札幌日大、昨秋ブロック優勝の札幌国際情報の三つ巴。特に北海と札幌日大は順当ならブロック準決勝で当たるので、この試合は夏のシード権をかけてまさに死闘になるのではないでしょうか。南北海道の事実上の決勝戦と言っても言い過ぎではないでしょうね。両校は昨秋に対戦しており、北海が6-5で大逆転勝利を収めております。札幌日大のリベンジ成るか、注目です。このブロックは仮に北海が優勝しても、2位のチームが春季北海道大会に出場できます。北海以外の高校が優勝すれば優勝校とセンバツ出場枠で北海が出場。しかし、それよりも甲子園を狙う北海と札幌日大にとっては夏のシード権の方が大事ではないでしょうか。Eブロックは昨秋ブロック優勝の札幌大谷が頭一つ、いや、二つくらいリードですかね。昨秋ブロック2位の札幌白石と札幌山の手、昨夏南北海道8強の立命館慶祥、3年連続夏の南北海道大会進出を狙う札幌北、強豪私立の北海道科学大高あたりが、もう一枠の夏のシード権をかけて争うことになるでしょう。札幌大谷の五十嵐大新監督の采配にも注目です。

続いて室蘭支部。同支部は例年は2ブロックなんですけど、今年のセンバツ出場枠は2枠(北海、別海は無条件で春季北海道大会に出場)ということで、1ブロックになりました。昨秋ブロック優勝の駒大苫小牧と苫小牧中央、同2位の鵡川と苫小牧東、強豪私立の北海道栄や北海道大谷室蘭などの優勝争いとなりそうですね。室蘭支部は夏は例年3ブロックのため、決勝進出なら文句なしのシード権獲得、ベスト4であっても第3シードは得られます。注目は駒苫と北海道栄の対決が順当なら準決勝に組まれていること。昨秋も両校は対戦があって4-2の接戦でした(駒苫の勝利)。駒苫と北海道栄のどちらかが第3シードになる可能性があるということで、逆ゾーンの苫小牧中央、鵡川、苫小牧工業などは是が非でも決勝進出したいところです。

残りの支部はすべて1ブロックです。函館支部は昨秋ブロック優勝の知内と函館大柏陵、同2位の函館大有斗と函館大谷の優勝争いとなるでしょう。同支部は夏が2ブロックだったり3ブロックだったりするので、夏のシード権を確実に獲りたいのであれば決勝進出は最低限必要となってきますね。知内と函館大有斗は昨秋、3-2で接戦(知内の勝利)となっています。非常に実力が均衡しておりますね。昨秋は初戦でコールド負けの函館工業は今春、函館大有斗と初戦を戦いますね。一冬越してどれだけ立て直せているか、注目です。

小樽支部は、昨秋支部優勝の北照と同2位の小樽双葉の一騎打ち。夏も1ブロックと思われますので、両校の戦いに注目です。昨秋支部ベスト4の小樽桜陽と小樽潮陵がどれだけ両私立に対抗できるか。倶知安も、面白い存在となりそうです。

空知支部は、クラーク国際が頭一つ抜きんでていますかね。夏は例年3ブロックですので、決勝進出なら確実にシード権、ベスト4でも第3シードが得られます。クラーク国際以外は昨秋支部2位の滝川西、夏に強い滝川、昨秋支部二回戦でクラーク国際に善戦した岩見沢農業、昨秋支部4強の岩見沢西や岩見沢緑陵ら横一線。熾烈なシード権争いとなりそうです。

旭川支部は昨秋ブロック優勝の旭川北と旭川実業、同2位の旭川龍谷と旭川東、昨夏北北海道大会準優勝の旭川明成、夏将軍の旭川志峯、公立の旭川永嶺らのシード権争いになりそうです。例年であれば、夏は4ブロックとなるのでベスト4までに入れば御の字なのですが、初戦から強豪校どうしが激突、強豪私立がノーシードで夏を迎える可能性も出てきました。旭川龍谷と旭川志峯は昨秋も初戦で対戦しておりまして、旭川龍谷が5-1で勝利、旭川志峯のリベンジなるか注目ですし、旭川実業と旭川明成の対戦も一回戦屈指の好カード。昨秋もそうでしたけど今年の旭川支部、組み合わせが偏りますね。くじ運ですから仕方ないことではありますが、その分、旭川北や旭川東など、公立勢にチャンスが出てきました。勢いに乗れば面白そうです。

名寄支部は10支部最少の5チームでの争いです。昨秋支部優勝の稚内大谷と昨秋7-8で同校に惜敗した士別翔雲の一騎打ちは変わりません。

北見支部は昨夏から同支部公式戦無敗の北見柏陽がリード。紋別、北見北斗、遠軽、北見緑陵、網走南ヶ丘らが横一線でしょうか。夏は2ブロックですけど、同支部は絶対的な存在がおらず、いつも混戦になります。夏のシード校が勝ち上がるとも限らない同支部。北見柏陽がそのまま押し切るのか、それとも他校が上回ってくるのか。夏まで目が離せませんね。

十勝支部は、夏は例年3ブロックです。今大会決勝まで勝ち進めばシード権は確実、ベスト4でも第3シードは獲得できます。昨秋ブロック優勝の白樺学園と帯広大谷がややリードも、帯広工業、帯広三条、足寄などが肉薄。特に元プロの池田監督率いる足寄は注目したいなと思います。

最後は釧根支部。今年は別海がセンバツ枠で無条件で春季北海道大会に出場しますので、同支部から2校が出場することになります。別海が優勝すれば別海と準優勝校を、別海が負ければ別海と優勝校が出場することになりますね。夏は例年3ブロックなので決勝まで勝ち進めばシード権は確実、ベスト4でも第3シードと言うことになります。同支部の昨秋の結果を見ると、コールドゲームはほとんど無いんですよね。それだけ、どこが勝ち上がってもおかしくないということです。とは言っても、夏のシード権は確保したいところ。最低でもベスト4には入っておきたいですね。

以上10支部の展望でした。夏の大会まではもう2か月ありませんからね。春は甲子園へ向けてのオープン戦のつもりで、頑張って欲しいなと思います。