今回は、北海道出身の現役プロ野球選手の高校時代等について、記事にしたいなと思います。現在、NPBに所属している北海道出身の支配下選手は以下のとおりとなっています。

 

①伏見寅威(以下敬称略)=捕手、千歳市出身、東海大四高~東海大~オリックス~北海道日本ハム

②杉浦稔大=投手、帯広市出身、帯広大谷高~国学院大~東京ヤクルト~北海道日本ハム

③玉井大翔=投手、佐呂間町出身、旭川大高~東農大オホーツク~北海道日本ハム

④今川優馬=外野手、釧路市出身、東海大四高~東海大北海道~JFE東日本~北海道日本ハム

⑤福田俊=投手、札幌市出身、横浜創学館高~星槎道都大~北海道日本ハム

⑥伊藤大海=投手、鹿部町出身、駒大苫小牧高~駒澤大中退~苫小牧駒澤大~北海道日本ハム

⑦根本悠楓=投手、白老町出身、苫小牧中央高~北海道日本ハム

⑧本前郁也=投手、札幌市出身、札幌光星高~北翔大~千葉ロッテ

⑨菊地吏玖=投手、苫小牧市出身、札幌大谷高~専修大~千葉ロッテ

⑩佐藤龍世=内野手、厚岸町出身、北海高~富士大~埼玉西武~北海道日本ハム~埼玉西武

⑪若林楽人=外野手、白老町出身、駒大苫小牧高~駒澤大~埼玉西武

⑫木村大成=投手、北広島市出身、北海高~福岡ソフトバンク

⑬高島泰都=投手、赤平市出身、滝川西高~明治大準硬式~王子~オリックス

⑭川越誠司=外野手、札幌市出身、北海高~北海学園大~埼玉西武~中日

⑮砂田穀樹=投手、札幌市出身、明桜高~横浜DeNA~中日

⑯齋藤網記=投手、札幌市出身、北照高~オリックス~北海道日本ハム~中日

⑰辻本倫太郎=内野手、富山市生まれ札幌市育ち(2歳の時に札幌市に引っ越し)、北海高~仙台大~中日

⑱山本大貴=投手、札幌市出身、北星学園大附属高~三菱自動車岡崎~千葉ロッテ~東京ヤクルト

⑲坂本拓己=投手、奥尻町出身、知内高~東京ヤクルト

⑳茨木秀俊=投手、札幌市出身、帝京長岡高~阪神

㉑門別啓人=投手、日高町出身、東海大札幌高~阪神

㉒持丸泰輝=捕手、旭川市出身、旭川大高~広島東洋

㉓滝田一希=投手、黒松内町出身、寿都高~星槎道都大~広島東洋

㉔斉藤優汰=投手、岩見沢市出身、苫小牧中央高~広島東洋

 

私が調べた限りでは以上24名ですが、漏れていたらごめんなさい。育成では鍵谷陽平投手、河村説人投手、沼田翔平投手、竹内龍臣投手、小林珠維投手、鈴木大和外野手、川村友斗外野手、大津綾也捕手などがいますね。最近多いですね、道産子選手。みんな頑張って欲しいなと思いますが、個人的に一番思い入れの強い選手は、やっぱり根本悠楓でしょうかね。根本投手は中学時代、軟式の全国大会決勝で完全試合を達成したということで、北海道の高校野球ファンの間では当時からちょっとした有名人でした。高校はどこ行くんだろうとか、いろいろ探ったものです。苫小牧中央高に進学したのがわかり、苫小牧まで試合を見に行ったりもしました。苫小牧中央高が所属する室蘭支部は、苫小牧市内の球場で支部予選を行っているのでね。失礼ながら苫小牧中央高はあまり強い学校ではなかったし、同支部には駒大苫小牧高、北海道栄高、北海道大谷室蘭高などの強豪私立がひしめいていましたから、札幌で行われる北海道大会まで待っていたら永久に根本のピッチングが見れないと思ってですね、苫小牧中央の試合に合わせてよく行きました。一年の秋から実質エースでしたが、下級生時代はわりと大事に使われていた印象。最上級生になるとほぼ一人で全試合投げていましたけどね。私が見た試合はほとんど打たれていなかったと思います。直球が滅茶苦茶速いわけでもなく、一年の時はむしろ先輩投手の方が速い球を投げていました。にもかかわらず、先輩投手が滅多打ちにあってもリリーフでピシャッと抑えてゲームを作る。さすがだなと思って見てましたね。一年生の秋は私の記憶では、まっすぐは135キロ前後だったと思います。それが三年夏にはMAX146キロ。なんか、私が高校野球を見てきた中で一番成長を見れたのが根本投手だったような、そんな気がしますね。そして、その後は皆さんご存じの通り、ファイターズに入団するということで、なんという縁なんだろうと、勝手に思っています。

伊藤大海、若林楽人、菊地吏玖、木村大成、齋藤綱記、坂本拓己、門別啓人、持丸泰輝、斉藤優汰も印象に残る選手たち。伊藤大海は一年秋からエース級の活躍で、その大会優勝してセンバツにも出場しましたし、ちょっと酷使されていた感じはありましたけども、三年夏まで大きな怪我無く投げていましたからね。体の強さが当時からあって、それがプロに入っても生きてるのかなって思いますね。無理のないフォームで投げれていることも怪我をしない秘訣なのかな?伊藤大海の一学年下には若林楽人がいて、伊藤大海の代のチームでは二桁背番号を付けながら一番を打っていたのを覚えています。2年生で一番を打って、将来楽しみな選手だなとは思っていたのですが、まさかプロに入れるとは当時は想像もしていませんでした。前述した根本の2年後輩には斉藤優汰がいました。根本と違って下級生時代はあまり目立った感じではありませんでしたけど、二年秋から道内ナンバーワン投手の呼び声が上がって注目され出したんですよね。もちろん斉藤投手見たさに苫小牧にも行きましたし、南北海道大会も全試合観戦しました。最後、打たれて準決勝で敗れてしまいましたけど、創部以来最高の成績を上げましたからね。同世代の門別啓人や坂本拓己もいて、レベルの高い大会だったなと思います。その門別投手は、確か下級生のころから主戦で投げていたんですよね。札幌の高校なのでいつでも見れるという感覚があって、おそらく北海道大会クラスの試合しか見れてないと思いますが、主戦といっても東海大札幌は道内でも屈指の部員数の多さを誇りますから、選手層も厚くて投手も分業制が伝統となっていましたからね。割と投げたり投げなかったりの使われ方をしてました。大事に使われていた部分もあったと思いますが、当時はチーム内に良い投手が複数いましたからね。2年生の夏は先発した門別投手が打たれてコールド負け、3年夏はリリーフで登板して好投するも打線の援護が無く競り負けるという。その悔しさが、今の土台になっているのかも知れませんね。プロ2年目の今季、道産子選手で最もブレイクしそうな予感のする選手です。斉藤優汰、門別啓人と同世代の選手の中でも二人以上に私が注目してたのが坂本拓己。初めて見たのが2年夏の函館支部予選の中継動画でした。周りの選手と比べて体が大きく、直球はびっくりするほど速い訳ではありませんでしたが、とにかくまっすぐで勝負する投球スタイル。頭髪も今時の長髪スタイルではなく、丸刈りだったのも私の中では良いイメージとして残りましたかね。とにかく、まっすぐで勝負できるのが本当に素晴らしく、カッコ良かったなって。知内高校は道内の公立の中でも屈指の強豪校でしたし、もちろんその後、何度も札幌で観戦することができましたからね。個人的には甲子園で見たかった投手であり、チームでした。まずはあせらず、地道に頑張って欲しいなと思います。悲運という形で印象深いのが菊地吏玖と齊藤綱記。菊地投手の世代の札幌大谷は強かったんですけどね。三年夏の南北海道大会初戦で、リードしながら雨天ノーゲーム。その翌日の再試合で逆にコールドで敗れるということで、再試合の難しさを痛感しました(現在は継続試合となっています)。齋藤綱記もまさかの敗北を味わいました。齋藤綱記の一つ上の世代は道内敵なしで、甲子園にも春夏連続で出場、齋藤自身も控え投手として、甲子園のマウンドには立てなかったもののベンチ入りしておりました。ただ、北海道の大会ではたまに投げており、そのころから速球派左腕として注目はされておりましたね。甲子園経験者も多く残った齊藤の世代は、翌年も優勝候補と見られていたんですが、齋藤自身最後の夏、支部予選代表決定戦で齋藤自身が打たれてまさかのコールド負け。大波乱に衝撃を受けたものです。プロ入りも危ぶまれましたけど、無事、オリックス入団。一時はファイターズにも在籍していましたからね。昨年は中日で良い働きを見せたようですし、今年も頑張って欲しいなと思います。持丸泰輝は甲子園に2年夏、3年夏と出場した道内屈指のスラッガーでした。北海道は投手は育つのに野手はなかなか育たない環境があって、その中で近年では珍しいスラッガーということで、旭川まで公式戦を見に行ったこともありましたね。打席内での雰囲気は抜群に良くて、何か期待を持たせるものがありました。木村大成はまだ、記憶に新しいところですね。甲子園に春夏連続で出場して、全国的にも注目された投手でした。北海高校のこの世代の子たちは、わりと一年生からベンチ入りしていた子が多く、それが三年生になって実を結んだチームでした。木村投手も、一年夏から公式戦で投げておりましたし、当時から期待を持って見ていましたね。今季はプロ入り3年目、じっくり体を作って、将来を見据えて頑張って欲しいなと思います。

他の選手は正直、あまり印象に残っていないんですよね。伏見寅威のようにベテランになってくるとその時期は私自身が北海道にいませんでしたし、杉浦稔大はテレビでは見た記憶がありますけど生では見た記憶がない。もちろん、杉浦に関しては当時から注目はされていましたけどね。川越誠司も甲子園には出てるので映像では見てますけども、あまり打てる印象が無かったので、まさかプロに入ってこれだけ長くやれるとはって感じ。他の選手もひょっとすると観戦している可能性はありますけども、あまり注目はされていなかったような気がします。そこは高校卒業後、ご自身の努力の甲斐あって、プロの道に進めたということでしょう。道外の高校に進学した福田俊、砂田穀樹、茨木秀俊などは当然知りませんでした。札幌出身の本前郁也投手がキャンプ中に肩を痛めて緊急降板したということで、心配ですね。大事に至らなければいいなと思います。一方で、今年は門別投手や根本投手がブレークしそうな予感ですけども、他の一軍未経験選手たちも頑張って欲しいなと思います。