今年も残り10日を切りました。この時期としては札幌界隈は雪は少なく、非常に助かってます。ただ、昨年の今時期と比べると寒いような気がしますね。昨年も1月までは大した降雪は無かったものの、2~3月に一気に降りました。天気は必ずと言って良いほど帳尻を合わせてきますから、油断は禁物です。

今年もいろいろあった一年でした。野球界ではWBCの優勝から始まり、107年ぶり慶応義塾高校の甲子園大会優勝、38年ぶり阪神タイガースの日本一、海の向こうでは大谷翔平選手の日本人初の本塁打王とベーブルース以来となる2度目のMVP受賞と、野球に湧いた一年でした。流行語大賞も3年連続で野球関連のワードが選ばれて、改めて野球って日本人に強く根付いているスポーツなんだなって、これで最近野球人気が無いとか野球人口が少なくなったとか言ってたら他競技の関係者に笑われますよって、プロ野球OBには言いたいですね。少子化が叫ばれている昨今ですから、野球人口は減って当たり前。逆に増えたら変でしょうからね。因みにずっと疑問に思っているのですが、大谷選手が全国の小学校にグローブを3個ずつ寄付したって報道があって、賞賛の嵐が沸き起こりましたけど、3個もらって学校はどうしてるのかなと思うんですよね。別に授業で野球があるわけでもないし、ソフトボールだってそんなにしないですしね。3人じゃ野球出来ないし、結局はショーケースかなんかに入れて大事に保管するか、リトルリーグ所属の子供が有難く使用するか。中には野球をやりたくても経済的に苦しくてやれない子もいるでしょうから、そういう子供は助かるんでしょうけどね。だったらピンポイントで貧しい家庭の子供たちに寄付した方が良かったのではないでしょうかって思います。小学校に3個ずつというのがどうも引っかかって、なぜ3個?というのもあったし、どうせなら学校じゃなく、日本のすべての子供たちにいきわたる様にしていただきたかったなと思いました。そこまでしたら称賛に値しますけど、学校に3個じゃ、ねって感じ。私は「僕、金持ってまっせ!」って感じで嫌ですね。何で関西弁かわかりませんけど(関西の方、ごめんなさい)。

今年の野球界は良いニュースばかりではありませんでしたね。元埼玉西武ライオンズの山川穂高選手が女性トラブルを起こし、今季のほとんどの試合を謹慎しました。それによって本来試合数が足りずに獲得することの無かった国内FA権をライオンズ球団の善意で故障者特例措置により取得し、先日、福岡ソフトバンクホークスへの移籍を発表、ネット上では相当叩かれる事態に陥っています。ホークス球団事務所にも相当のクレームが入ってるそう。クレームについてはちょっとやり過ぎのような気もしますが、私は以前も書いた通り、尊重するけど応援しないという立場。尊重するというのは、ライオンズからはかなりの減俸を提示されたと思うんですよね。独り者ならともかく、家族がいる山川選手にとっては死活問題ですから、移籍という判断に至ることも頷けます。また、ライオンズも残留OKと言いつつも、移籍もどうぞご自由にというようなスタンスでしたので、その辺はお互いの思惑が一致しているのかなって、だから尊重はしていますよということですね。ただ、ファンの怒りはごもっともで、なぜ古巣のファンに説明が無いんだと言うことですよね。やったことはしょうがないと思っているファンは多いと思うんです。でもなぜ、ファンに対して一言無いんだという。私もファイターズファンとして、数年前の中田翔(日本ハム~巨人~中日)選手のこともありましたから、気持ちはよくわかります。中田翔選手も、何の挨拶もなく巨人へ移籍してしまいました。本人の判断なのか球団の判断なのか、誰の判断なのかわかりませんけど、せめて古巣のファンに一言あっても良いのではないか。プロ野球界ではそういうルールでもあるんですかね。不祥事起こしたら古巣では何も語るなという。ファンからすれば、今まで散々応援させといて、それは無いだろうってことですよ。私も山川選手のことは野球人として好きでしたので、そういう不義理とも思える部分が今後、応援できないところです。ただ、中田選手と山川選手の場合で唯一違うのが人的補償があるか無いかというところ。山川選手はFA権を行使しており、人的または金銭の補償が伴います。その辺は中田翔選手(中田選手の時は自由契約)とは違い、ライオンズにプラスに働きそうですね。昨年の近藤健介選手が移籍した時も書きましたが、ホークスは宝の山ですからね。ライオンズとしてはかえって良かったのではないでしょうか。誰がプロテクトされるかわかりませんが、ライオンズとすれば野手が欲しいかなぁ。ホークスも重点的に野手をプロテクトしている可能性もありますので、そうなると若い投手に行くでしょうね。何年か後を見据えた時に、ライオンズも主力の先発投手が1~2名抜ける可能性がありますから、そういう選択も十分あると思います。人的補償といえば広島東洋からオリックスへ移籍した西川龍馬選手の人的補償も気になるところですね。両者とも、おそらく年明けに動きがあるものと思います。

そしてもう一つ、シーズンが終わって発覚した安樂智大投手(元東北楽天ゴールデンイーグルス)のパワハラ騒動ですよね。これには驚きました。詳しいことはわかりませんが、私の認識としてはハラスメントって、他人が見ていてもわかりにくいところがあって、田中将大投手が何だかとばっちりを受けてネット上で叩かれてますけど、根拠もなしにやみくもに叩くのは良くないなって思います。パワハラ受けてる側が明らかに態度に出していたのならともかく、体育会系の先輩後輩の間柄でおそらく露骨に態度には出せなかったと思うんですよね。であれば、普通に先輩後輩がじゃれてるだけに見えるのかも知れないし、特に田中将大投手は出戻りでチームに馴染むので必死だったでしょうからね。叩く相手がまず違うなって思いました。ハラスメントの問題って、いつ、どこで起きても不思議じゃないと思うんですよね。イーグルスだけの問題として捉えず、NPB全体の問題として、いや、球界全体、スポーツ界全体、社会全体の問題として捉えるべき。こういう問題が自分たちのまわりで起きてもおかしくないんだということを、今時パワハラなんてあり得ないと言ってる人たちこそ考えないといけません。