いよいよ大相撲名古屋場所も大詰めを迎えましたね。昨日、十二日目を終えて二敗で照ノ富士(横綱)と逸ノ城(前頭2枚目)、三敗で貴景勝(大関)が追う展開。この3人に優勝争いが絞られたと言って良いでしょう。照ノ富士は危ない相撲はあったものの、さすが横綱、しっかり優勝争いの先頭を走っています。照ノ富士といえば、珍しい取り組みがありましたよね。若元春(前頭4枚目)戦でしたか。2分を超える熱戦に水をさしかねない「まわし待った」。あれは行司さん、まずかったですね。動いている途中で止めちゃダメでしょう。あれで照ノ富士、息を吹き返しましたもんね。照ノ富士は今場所に限らず危ない相撲が何番かあるわけですが、照ノ富士という横綱、不思議と応援したくなるんですよね。なぜでしょう?朝青龍や白鵬、日馬富士や鶴竜にも抱かなかった感情ですよ、これは。同じモンゴル出身横綱なのに、何が違うんでしょうか。思ったのは、照ノ富士は横綱昇進時から一人横綱の重責を背負っていることですね。前述した横綱たちは同時期に複数の横綱がいて、朝青龍なんかは黙っていても勝ち続けていましたからね。負けることが想像できなかったので、ファンとしては波乱を期待する部分はありました。でも照ノ富士が負けると他に横綱がいないわけですから、つまらない場所になってしまう。やっぱり横綱が優勝争いに絡まないと、場所全体が面白くないですもんね。もう一つ、照ノ富士を応援したくなる要素は相撲の取り口にあるのではないでしょうか。常に正攻法で、勝っても負けても取り口を変えませんもんね。膝に爆弾を抱えていて、いつ相撲が取れなくなってもおかしくない状態の照ノ富士。頑張って欲しいなと思います。逸ノ城は連敗した時はこのままズルズル行くのかなと思いましたが、持ち直しての10勝2敗。先場所はコロナで休場してましたが、春場所の高安(前頭4枚目)といい、コロナ休み明けは好調な力士が多いですね。高安は今場所もコロナ関連で休場となりましたが、場所途中で御嶽海(大関)、琴ノ若(前頭2枚目)、琴恵光(前頭9枚目)、琴勝峰(前頭11枚目)、一山本(前頭13枚目)がコロナ関連(自身が陽性判定を受けたり、濃厚接触の疑いだったり様々です)での休場を余儀なくされました。来場所の番付は今場所終了後に据え置きかどうか決めるそうですが、高安や逸ノ城同様、休養十分で来場所優勝争いに絡んでくる力士がいるかもしれませんね。

貴景勝は大関の責任を最低限死守しました。優勝しなくても、優勝争いに絡むことが最低限の大関の責務。それが一年に一回あるかどうかじゃ困りますからね。怪我に悩まされているのなら怪我をしない体作り、取り口を見つけて欲しい。そう願います。同じく大関の正代はカド番を脱出しましたが、ホッとしないでください。なんで中盤以降のような相撲を序盤に取れないんですか?間垣親方(元白鵬)の助言云々という話がありますが、アドバイスの内容(取り組み前に汗を流せ)が本当なら小学生でもわかる話。正代は恥だと思わないといけません。来場所はしっかり序盤から、今場所中盤以降のような相撲を取ってください。じゃないと信用はできませんし、大関としての正代を応援する気にもなれません。

さて、今日を入れて残り三日、優勝争いを占ってみましょう。今日は照ノ富士vs若隆景(関脇)、貴景勝vs正代、逸ノ城vs錦木(前頭8枚目)ですね。照ノ富士は若隆景に過去、負けたことがありませんが、意外とそこに落とし穴があったりします。特に若隆景は昨日、良い相撲で勝ってますからね。照ノ富士としても油断はできません。貴景勝と逸ノ城はおそらく安泰かと思いますが、貴景勝の場合は正代の土俵際の叩きに要注意。照ノ富士は明日と明後日は大関戦を予想しますが、今場所は好調な大関陣ですし、特に貴景勝は優勝争いにも絡んでますからね。じっくり見ていけば問題ありませんが、正代は土俵際の粘りもありますし。いずれにしても、久しぶりに横綱大関戦の面白い相撲が見れそうです。貴景勝は明日が若隆景、千秋楽は照ノ富士戦を予想。今場所の貴景勝なら今日の正代、明日予想される若隆景ともに負ける相手ではないと思います。3敗を死守して千秋楽の横綱戦に臨んで欲しいですね。逸ノ城はすでに上位戦が終わっています。明日と明後日、対戦が予想されるのが宇良(前頭3枚目)と若元春(前頭4枚目)。今場所の落ち着いた逸ノ城の取り口からすると、誰が相手でも負ける相手ではありませんが、逸ノ城の敵はプレッシャーですよね。特に照ノ富士が先に負けてしまった場合、一気に初優勝を意識するでしょうからね。そこの戦いになるでしょう。

優勝争いといえば、今日の十両の取り組みにも注目です。優勝争い先頭を走る二敗の竜電(十両筆頭)と今場所返り十両でモンゴル生まれ、札幌育ちの20歳、三敗で追う北青鵬(十両13枚目)の一戦。竜電は元小結の関取で、いろんな不祥事が重なり出場停止の処分を受けて幕下まで番付を下げていました。しかし、そこはさすが元三役の実力の持ち主。順調に番付を上げて、来場所の返り入幕も確実です。元々幕内上位で相撲を取っていたので、この番付では敵なしの強さですね。一方の北青鵬は今場所十両初勝利から一気に優勝を狙います。モンゴル国籍ですが5歳から札幌に移住し、札幌の少年団で相撲を始め、中学高校と鳥取の相撲強豪校で揉まれて各界入りした逸材。北海道出身でいうと一山本が無念の休場を余儀なくされましたからね。今場所、北青鵬にかかる期待は大きいです。ぜひ、優勝を狙って頑張って欲しいなと思います。