加賀田鉱山:茨城県笠間市上加賀田

国道50号→パープルライン→県道109号→荒谷地区の林道→林道終点付近から徒歩15~20分位で鉱山跡

地質:鉱山は黒雲母花崗岩と秩父古生層に由来する変成岩との接触部に形成された高熱交代銅・タングステン鉱床。

スカルンは主として緑簾石と柘榴石からなり、黄銅鉱・灰重石その他の鉱石鉱物を産する。鉱床の北西部は珪灰石スカルンからなる、石英・方解石・透輝石・柘榴石などと共生した珪灰石鉱床。

採集鉱物:灰重石(タングステン鉱)・黄銅鉱・磁硫鉄鉱・珪灰石

珪灰石の産状:石英・方解石・透輝石・柘榴石と共生

確認した遺構

3段構えの石垣組(ホッパー跡)

崩れた坑口跡(入坑不能)

休坑からの湧き水

ズリ跡(坑口前広範囲)

鉱物の用途

灰重石:タングステン鉱石:金属産業・防衛・電子

金属産業:切削工具・ドリル・旋盤工具・耐摩耗部品の材料

航空宇宙・防衛産業:航空機部品・ミサイル部品・徹甲弾材料

電子機器・半導体:電気接点・集積回路・マイクロエレクトロニクス部品

化学産業(触媒・高温材料):タングステン化合物は化学反応の触媒や耐熱材料

珪灰石:ウオラストナイト・ケイ酸塩カルシウム鉱物

樹脂・プラスチックの強化:グラスファイバー代替

塗装・接着材・ゴムのフイラー:白色度向上

セラミックス・陶磁器原料:タイル・陶磁器の材料

建材(ケイカル板・外装材:石綿代替えとして建材に使用

製鋼助剤・溶接棒フラックス:鉄鋼分野での助剤

コンクリートのセメント代替え:コンクリートの強度材

 

 

 

 

 

 

 

採集鉱山:大鷲鉱山(栃木県鹿沼市上大久保)

鉱物:輝水鉛鉱を主産物とした小規模モリブデン鉱山

母岩:斑状花崗岩に伴う高温熱水性石英脈

鉱物の産状:輝水鉛鉱・六角板状~片鱗状、石英脈中に成長、塊状脈の中心部に多い、黒灰色で金属光沢・指でこすると黒くなる

共生鉱物:灰重石、自然蒼鉛、硫砒鉄

輝水鉛鉱から得られるモリブデンの主な用途

特殊鋼(合金鋼)・工具鋼の添加剤

高強度鋼・耐熱鋼(ボイラー、タービン)

ステンレス鋼(耐食性向上)

自動車部品(ギア、シャフト)

建築用高引力鋼

効果

鋼が硬くなる

高温でも強度が落ちない

腐食しにくくなる

高温潤滑剤(個体潤滑剤)

高温環境の潤滑

真空中の潤滑(宇宙機器)

精密機械の摺動部

自動車のエンジンオイル添加剤

理由

層状構造で、雲母のように滑りやすいため摩擦系数が非常に低い

化学触媒

石油精製(脱硫触媒)

有機化学反応の触媒

特に水素化脱硫で重要

石油中の硫黄を除去する際に使われる、環境対策の要となる

電子材料・半導体(二次元材料として注目されている)

トランジスタ(グラフエンの代替)

光センサー

太陽電池材料

淳滑膜を兼ねた導電膜

半導体特性を持つため研究が活発

耐火材・高温材料

モリブデン金属は融点が高く(電球フイラメント、炉材、航空宇宙部品に使われる)

大鷲鉱山:輝水鉛鉱(モリブデン)採集

 

 

 

 

 

 

 

大鷲鉱山:栃木県鹿沼市上大久保(下大久保集落の北側山中)

鉱床:花崗岩に伴う高温熱水性モリブデン鉱床、母岩の斑状花崗岩(中粒~粗粒)に貫入りする石英脈の中に、輝水鉛鉱・灰重石・自然蒼鉛・硫砒鉄鉱が形成された鉱床

輝水鉛鉱:六角板状~片鱗状(雲母のように剥がれる)・石英脈の中心部に多い・1cm級の結晶が報告されている・黒灰色で金属光沢指で触ると黒くなる

灰重石:無色~淡い黄色・紫外線で青白く蛍光・石英脈の周縁部に産する

自然蒼鉛:銀白色の粒状・石英中に点在

硫砒鉄鉱:金属光沢の灰色・輝水鉛鉱と共生することが多い

以上が現地で見られる鉱物の産状特徴

輝水鉛鉱(モリブデナイト)の用途

現代産業の中で極めて重要な金属の主要原料

鉄鋼・化学・電子材料・潤滑剤・航空宇宙まで多岐にわたる特に(高温に強い・硬くなる・摩耗しない)という性質

 

 

 

 

 

引田岩花鉱山:栃木県鹿沼市引田地区(岩花地区から南へ約700mほど離れた地区に位置する、同じ山)

採集鉱物:岩花地区と同じ鉛・亜鉛系の熱水鉱脈が主体

方鉛鉱:鉛灰色・金属光沢、サイコロ状に割れる

黄鉄鉱:母岩の粘板岩中に2.3mmほどの立方体結晶(金色)

閃亜鉛鉱:暗い褐色~黒色の亜鉛金属光沢(方鉛鉱に伴う)

菱鉄鉱:黒褐色の粒状で、割ると内部が淡い褐色、非常に多産

カオリナイト:白色の粘土鉱物、菱鉄鉱の隙間を満たすように産する

珪孔雀石孔雀石:銅の二次鉱物、菱鉄鉱の隙間を満たすように産する

石英:緑泥石を含む場合もある

石英脈に沿って鉛・亜鉛・鉄の硫化鉱物が沈殿した典型的な熱水脈鉱床

 

 

 

 

 

 

 

引田岩花鉱山:栃木県鹿沼市岩花・引田

岩花地区と引田地区に位置する(1945年・昭和20年閉山)

岩花鉱山:中高温熱水鉱床鉱山・方鉛鉱、閃亜鉛鉱、黄鉄鉱、菱鉄鉱、カオリナイト、珪孔雀石

方鉛鉱:鉛灰色・金属光沢サイコロ状に割れる

閃亜鉛鉱:暗い褐色~黒色の亜鉛金属光沢(方鉛鉱に伴う)

菱鉄鉱:黒褐色の粒状で割ると内部が淡い褐色

黄鉄鉱:母岩の粘板岩中に2.3mm程の立方体結晶

カオリナイト:白色の粘土鉱物

珪孔雀石:銅の二次鉱物(青緑色~緑色)

石英:石英脈に沿って鉛、亜鉛、鉄の硫化鉱物が沈殿した典型的な熱水脈鉱床

 

塩沢鉱山:茨城県奥久慈大子町大沢

地質:八溝山地の熱水性金銀鉱床(明治~昭和初期の鉱山台帳では塩沢金銀鉱山と記載されているが銀のほうが産出量が多かったようだ、資料によっては銀鉱山と書かれている)石英脈✙熱水変質帯の褐色岩

今回の探索で4か所の採掘跡と石英脈のズリ跡確認できた。

大子鉱山:茨城県久慈郡大子町槐沢林道

参考までに:私はここの鉱山は金を採掘している鉱山と思っていましたが、マンガン鉱山とは知らなかった。
地元読みでは(槐沢)国土地理にも
さいがち
さいかち
えんじゅ
と言われている沢名、林道名は桃沢線
地質:八溝山地の層状マンガン鉱床(チャート中のマンガン層)
鉱山跡:小さな踏切を渡って林道に入ると右側に石碑の銘板と選鉱場のコンクリート製の土台、複数の横坑跡が見られる。