*お借りしました
20年以上も前の話。
中学の頃に通っていた、
学習塾でのこと。
夜も遅い塾の休憩時間、
そこで知り合った
地味な感じの男の子が
ボクにこう言った。。
「オレ、これめっちゃ
気に入ってるねん。」
ファション感覚で
少しヤンチャ風？だった
ボクの目からから見ると、
至ってフツーの男の子。
いや、
誰が見ても地味で、
フツーな中学生の男の子。
その彼が、
夜の窓に映る自分を見ながら
放った一言にボクは衝撃をうけた。
き、気に入ってる？？
それが？？
マジで？？？
ふつうやん。。
こう思った。
そして、こうも思った。
コイツ何言うてんの？？
って。
いま思い出してみても、
やっぱり普通の格好だし、
他の地味な子たちと比べても
違いなんて無いように思えた。
でも、何も言えなかった。
なぜなら、
彼がとても嬉しそうに話すから。
お気に入りの服を着た
自分に酔っていたから。
全然カッコいいとは
思わなかったけれど、
なんだかとっても
羨ましく思った。
もし、彼の言ったセリフが、
「これ気に入ってる」
じゃなくて、
「これいいやろ？」
だったら、
きっと、
全否定していた。
塾に入りたての頃、
校区外から来て
話す相手のいないボクに、
率先していろいろと
優しく教えてくれた彼。
そんな優しい彼にでも、
ボクは全否定していたと思う。
あの時のボクが
もう少し大人だったら、
それすらも価値観の違いとして
すんなり受け入れられたと思う。
むしろ、
そこまで気に入っている理由を
聞くことぐらいはしたと思う。
でも、当時のボクは
そんなこと考えもしない。
中学生の頃のボクは、
とても素直（笑）だったから、
きっと容赦なかったと思う。
目の前のソレが
ボクの価値観で良いと思うかどうか？
判断基準はそこしかない。
だから、
「いいやろ？どこが？」
きっとこう言うだろう。
さらに続けて、
「マジで言うてんの？
めっちゃダサいわ！」
ここまで平気で
言えちゃってたと思う。
だけど、彼がボクに言ったのは、
相手に同意を求める、
「これいいやろ？」じゃなくて、
「これが気に入ってる！」
つまり、
他人がどうか
なんて頭にない。
自分はこれが
気にいっている。
これを着ていることが
とても嬉しいんだ。
そんな
素直な気持ちを
吐き出しただけ。
だから眩しく見えたんだ。
喜びで包まれていたから、
外野は何も言えなかったんだ。
幸せな気持ちが
空気を変えてしまったんだ。
オレが、ワタシが、
気に入ってるねん！
だから、
オレめっちゃ
嬉しい！
ワタシめっちゃ
楽しい！
オレめっちゃ
ワタシめっちゃ
大好き！
それでいい。
それがいい。
誰がどう思うなんて
聞いてない。
聞くつもりもない。
それでいい。
それがいい。
ではまた。
PS．
20年以上前の話って
むか〜し、むかし、
あるところに…って
言った方がいいレベル？？
ショック！ショック！
しょっくパン🍞