ザ・タイガース~青春のタイガース♪ | スマイルのブログ

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沢田研二を愛し、沢田研二に悩殺された被害者の会代表を勝手に務めています!お気軽にお立ち寄りください!


 

 



 ブーケ2青春のタイガースブーケ2

 「ちょっとパリに行ってきます」と音楽出版社のマネージャーに
 電話をして出かけたまま、はてさて帰国はその半年後に
 なってしまうといった、若気の至り振りその頃の私……。

 そんな帰国した或る日。
 私は親しい女友達に久し振りに会いました。
 「東京では何か変わった事あったかしら?」
 などと気障な科白を行った私。
 当然相手は、いつものように「相変わらずよ」と
 応えるだろうと。しかし……。
 「あるわよ、あるのよ大ありよ。タイガースよ!」
 「……?」と私。

 「タイガースって言うグループサウンズよ。これが
 天下一品、最高なの」
 「へぇ、楽器も演るの?」
 「そうよ、これ知らないなんて、今や女の恥よ」
 「まあ!かぶと虫でなくて、とらとらというわけね。
 それでどんな風なの?」
 「そんなこと説明できないわ、百聞は一見に如かずよ」

 というわけで、私は東京事情遅れになりたくなかったので、
 その友人に連れられて、早速(それは多分)新宿の
 アシベという所に参りました。
 熱気あふれる客席の前方に、恐る恐る陣取り、東京見聞を
 したのでした。
 何やら興奮、そして何やら不思議、何とも素敵で、
 得も言えぬ魅力がありました。
 
 メンバーはそれぞれ違ったハンサムさに加えてちょっと
 ロマンティックでもありました。
 私はごく平均的女の典型的要素が大ありですので、
 ビートルズでしたらポール、ローリングストーンズでしたら
 ミックという風に、どうしても真ん中にいる目立つ人物の
 ファンになるのです。
 ですから、タイガース初見聞の折にも、即リードボーカルの
 ファンになりました。
 側にいる女友達に私は申しました。

 「彼って素敵ね」
 「ジュリーのこと?」
 「ちがうのよ、あのリードボーカルの事」
 「だからジュリーでしょ」
 「だって……彼、男でしょ?」
 「勿論よ、愛称がジュリー……」
 「へぇ、変わっているのね」
 「ジュリー…解ったはジュリーね」
 そのことがとても印象的でした。
 その友人は、通なのでトッポが御贔屓さんでした。

 
 黄色い花青春はどこかにキープしておくもの黄色い花

 それからしばらくして、彼らタイガースは渡辺プロダクションの
 所属だという事を知りました。
 私もまた作詞家として縁もゆかりもある、いえ、大いに
 お世話になっていた渡辺プロダクションでしたから。
 つまりタイガースとは、何やら同所属といった誼を
 感じ始めました。
 その頃グループサウンズは沢山ありましたが、中でも
 タイガースは他人事とは思えないといった応援意識を
 強めました。
 それにしても一ファンとしては何と都合よかったことでしょう。

 事務所で、寝ぼけ眼のメンバーと「おはよう」などと
 言いあう機会も大ありでしたから。
 更に、時には作詞家として、レコード作りのスタッフとして、
 彼らと作業する事にも加わったのですから。
 事実、羨んだ同棲の目にもかなり合いました。
 そのせいでしょうか、その頃から急に女作詞家が増えた!
 のです。
 少々話がそれました。確かに彼らは魅力的でした。
 メンバーは若くて、個性的で、人間的で、かつ、俗にいう
 タレントさん的であるよりは、むしろジェントルマン的でした。
 サリー、ピー、トッポ、ジュリー
 後のシロー……その頃にすれば、新しいタイプの
 アーティストたちでした。

 十年といえば確かに人それぞれの身辺は変わってゆくでしょうし
 経験も積んでゆきます。
 そして、私の考えでは、青春というものは、缶詰にして
 冷蔵庫の片隅にしまっておくものではないということです。
 青春は、常にひとぞれぞれの身のどこかにキープして
 おくものなのです。
 メンバーの一人はその瞳に青春を現在でも持ち、
 一人はその声に、又その一人は心に保ち、或いは生き態に
 創造に、それぞれの青春の在りかを、お互い確かめながら、
 人生をしてゆきたいものです。


 安井かずみ


 


 前回は藤真利子さんのタイガースへ送った手紙でしたが、

 今回は安井かずみさんのお便りでしたかお

 当時は多くの人を魅了したのでしょうね~

 熱狂的な時代を共有出来なくて、本当に悔しい思いですが、

 まだ子供だから仕方のない事だし、もし大きかったとしても

 タイガースを好きになっていたかなぁ~

 あの頃はアニメばかりを見てて、歌番組はほとんど

 見なかったしね~

 ましてや、GSと来れば見せてくれたかどうかあせ





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