初めから

運命の出会いなんて

そうそうあることじゃないって

昔はよく言ったものだと思いますが

最近はどうなんでしょう?


松田聖子の「ビビッと婚」(年齢がバレるよね…特に隠してもないけど爆笑)の話題で、「ビビット来た」と言った聖子ちゃんに、私の周囲は「来るか、そんなもん」と画面越しに口々に言っていたのを懐かしく思い出しますが…。



「運命の里親さん」

なんて表現を、最近よく目にしたり耳にしたり、自分でもチラシに採用したりしてるんですけど笑い泣き


よくよく考えたら「あるか、そんなもん」とまでは言わないまでも、なんかちょっと、違うんじゃないかなーと思ったり思わなかったり。




預かっているサビ姐さんが

肛門を患ってしまいました。

実際のところ、何かに感染したのか、単なる炎症か、先生はおっしゃってたかも知れないけど、そんな深刻そうじゃなかったのと、診察台の上の姐さんが可愛く不満声で鳴いていて、可愛いね〜とか言っていてちゃんと聞かなかったのでよく分かりません。そんな深刻なことではなさそうなのは分かりました。



肛門から四時八時の方向に黒い塊が出現し、表面がガッサガサの瘡蓋みたいになって、しきりに姐さんが舐めている、という状況になったのです。普段から、肛門が小さくて可愛い一等賞ラブラブだと思ってみてたのですが(変態か)、それが徐々に悪魔的な見た目になって、異変はすぐに分かりました。


きっかけは、ラナのついでに訪問グルーマーさんにシャンプーしてもらった事かな、と思います。猫生最初で最後だろうし、一度ちゃんとシャンプーしてもらえるならいいかなと思って、頼みました。

その際、肛門腺は絞ってみたけど出なかった、とのことでしたが、病院で固形のわりとデカいのが出たので、シャンプーのせいではないけど、瘡蓋になるキッカケにはなったのかもな、パンドラの箱を開けたみたいな感じ?と思います。


それでもそのキッカケは、結果的にあって良かったんじゃないかなって、


診察台に転がった巨大朝顔のタネみたいな、詰まってたものを見て思いました。知らず知らずに大きくなって、破裂したりしてから治療、だったらもっとかわいそうだし。



さてそれで

病院から

1日2回の塗り薬が処方されました。

それで治らなかったら内服だとの事。


それから毎日出勤前と帰宅後に

姐さんの肛門に薬を塗り塗りしています。

なにせ、人間を見たら膝に乗ってくる姐さんなので、そんなに大変ではありません。だましだまし薬を塗り込み、すぐ舐めてとったらいけないからしばらくそのまま膝に乗せたり、降りたらジャラシ遊びをしてお尻から注意を逸らして30分くらい様子を見ているのです。


朝起きてから家を出るまでの小一時間の半分の時間、そして

帰宅してから寝るまでも4, 5時間の中の30分、実際にはタイミングをはかったり、膝に一旦乗せてしまったら動けないので色々なものを手元に置くなどの準備も入れると、

ザクっと言ってしまえば

姐さんの肛門に始まり

姐さんの肛門に終わる毎日です笑い泣き


今日の肛門の「顔」はどうだろうか(よくお医者さんが、患部、特に癌を疑う場合にその部分の見た目を「顔つきが悪い」と表現するのを聞くんですけど、そんな感じかな?笑い泣き)…と思って毎日何度も見ていたら本当に顔に見えてきたり、昨日はこっちはこんなじゃなかった、ここが少し薄くなったかな?など真剣に肛門を見つめる日々。


最近、姐さんは

人間の膝に乗ることを少し敬遠し始めてるような感じです…さらに肛門をかけての駆け引きは複雑になって来ているところです…



でね。



絆って、

…こういうことから、

芽生えてくるんじゃないのかな?


まあ、見た目で最初は選ぶしかないから

可愛い顔や毛並みで「ビビッと」来たって良いんだけど、その子が具合を悪くしてゆるゆるのタケノコうんち(もはやそれはタケノコとは言えない)をあちこちにつけて回ったり、気づくとそこにリバースがあったり、投薬や、肛門に軟膏を塗布するような事態になって、

その事態と格闘、奮闘した先に

更に深い愛着が待ってるんじゃないかなと。


なんかこんなことまでした仲、というような、切っても切れない縁が、こうしたトラブルから生まれてくるものだよ、と、

やたら健康か長生きするかを気にする里親候補者さんや、「愛情が持てるかわからない」とか言って悩む候補者さんに伝えたい。それをさせてくれる事こそが、猫からの愛情かも知れませんよ?


そうじゃないなら、ロボットぬいぐるみを買うことをお薦めします。嫌味ではなく、割とちゃんとした心理的癒し効果をもたらすものなので。


ロボットペットという言葉があるのね〜




(服しか検索に出てこない…本体はいくらくらいかな?)



そして一方


保護など活動をされている皆さんにしたら

嫌というほど経験しているこの大変さを含む作業と

生まれてくる愛着というのは


自転車の運転が

一度経験したら当たり前のことになってしまって、それを知らない頃には戻れないのと同じように、もはやないなんて信じられなくて


その感覚を持たない里親希望者さんに

その同じような「愛情」が無い、感じられない、と思う場合があると思うんですけど

ひょっとしたら

まだ、知らない、

ってだけかも知れません。

どうなんでしょう?

最初に暮らすことになる動物が

それをその人に教えてくれることになるかも知れないと思うのですが、

元来そんなものない、経験したとて、「捨てたいな」と思うだけの人もいるのかな?


まー、ほんとにないのか育まれるのか

見極められたら苦労はないですよねー。ネガティブ

貰われた先の猫も心配ですけど、

愛情の育み方を見守るような、人間側のケアも必要な世の中かもしれませんね…チーンショボーン




そんなわけで

姐さんとの絆がまたちょっと深まったような気がしてはいる人間ですが、テキトーに獣医師の話を聞いて動物病院を後にしたせいで、具体的には薬をどの位置に塗るべきなのか、擦り込むのか“つける”感覚なのか、そしてどーなったらゴールなのか,あるいはダメなのか、ちゃんと聞きそびれてしまい


なんか,某秘密結社のマークみたいになった姐さんの肛門周辺に、擦るでもなく,でも少しは塗り込んでおくか…みたいな感じで薬を塗布しています。色んなことがありながら一緒に過ごすうちに、もう飼ってるんだっけ?と錯覚することもあり、

これが、預かり初めてで加減がわからない人間の通る道なのかもしれません…



しかし、姐さんがお尻を具合悪くしてから

ラナが姐さんのお尻を気にしてペロペロ舐めてあげるんですけど、しばらく舐めさせてからその頭をパシーンと叩く姐さんに、やはり専属の人間を見つけてあげなければいけないんだな、姐さんが(もううちの子でいいか,なんて考えず)そうするようにわざとラナに塩対応してるのかもなとポジティブに受け止めています…笑い泣き


そして

叩かれた瞬間驚いてしまい、いつも一拍置いてから「…シャー!」と小さく怒るラナは本当に良い子だなと、飼い主バカが炸裂するのでした。



さて。

この、数知れず「肛門」と連呼している記事が,無事にブログに掲載されるのか?というのが一番気になるところです。笑い泣き笑い泣き笑い泣き