blog no.369

 

 

タイトル : 透明人間

 

観た日 : 210617 木

 

媒体 : レンタルDVD(ぽすれん)


その他の情報 : 米, 2020, カラー, 原案・監督・脚本・製作総指揮 :リー・ワネル, 出演 : エリザベス・モス, オルディス・ホッジ, オリヴァー・ジャクソン=コーエン, ストーム・リード, ハリエット・ダイアー 他, 上映時分125

 

評価 : ★★☆☆

 

H・G・ウェルズの「透明人間」の映像化は数多あれど、サイコ・スリラーに分類されるのは本作だけだろう。とにかくややこしいことこの上ない。低予算で作られたとのことだが、その点は評価して良いだろう。誰が誰で、何が何なのか?クエスチョンマークがそこいらじゅうに散りばめられた難解映画。

 


「ソウ」シリーズの脚本に加え、「アップグレード」では監督業にも進出し、その手腕を批評家たちに高く評価されているリー・ワネルが監督・脚本を務め、ユニバーサル映画のクラシック・キャラクターを現代に甦らせて今の世に問う戦慄のサイコ・スリラー映画。。

 

恋人の執拗なDVから逃れたヒロイン、セシリア(モス)が、見えない恋人の気配に怯えて次第に精神的に追い込まれていく恐怖の積み重ねを丹念に描く。


富豪で天才科学者の恋人エイドリアン(ジャック=コーエン)の度を越した束縛に恐怖を抱き苦悩を深めるセシリア。ある夜、ついに彼の豪邸からの脱出に成功した彼女は、妹の恋人の家に身を隠す。やがて、失意のエイドリアンが手首を切って自殺し、莫大な財産の一部がセシリアに残されたとの知らせを受ける。ようやく安堵したのも束の間、そんな彼女の周りで不可解な事象が起こり始め、次第に死んだはずのエイドリアンの存在を確信し始めたセシリアは、最後にある可能性に気づき、攻守逆転となるのだが・・・。

 

冒頭でも書いたが、ややこしすぎる展開と、そのためか、やたらと長い上映時間に鼻白むのは必定だ。

 

少々ネットで調べてみたが、批評家たちの評判がすこぶる良いのだ。「それほどの映画?」と思ってしまう。この2時間ちょっとという時間をもう一度費やせば、この映画の「良さ」が分かるのかもしれないが、もう一度観る気にはなれない。突然「シックスセンス」を訳もなく想起させた。

 

これまた少々調べてみたが、「透明人間」は、おそろしい程映像化されている。1933年の映画化(本作のメイキング映像で、ワネル監督は「これはリメイクだ」と断言しているが、どこがどうリメイクなのかが分からない・・・)に始まり、1954(邦画)、1992、そして本作と、4本映画化がされているほか、テレビドラマでは、1958、1975、1996(日本)の3本を数える。さらに、テレビ映画(TVM)としては、1975、2001がある。調べた限りだが、ジャンルとしてはどれも、SF・アドベンチャー・コメディであり、サイコ・スリラーに分類されるのは本作だけだろう。その点でも、監督の「これはリメイクである」という談話には矛盾を感じる。





さて、今回の、この鑑賞で、2021年の私の映画鑑賞は、13本目となりました。



最後まで読んでくださって、誠にありがとうございました。


今後ともよろしくお願いします。